国家総合職と民間就活は並行できる?体験者が語る「国総×大手企業W内定」成功の秘訣
試験概要・合格戦略
2023年02月27日

多くの方が国家総合職試験と民間企業への就活は両立できないと思っていることでしょう。
それに悩んでいる方は、早いうちにどちらかに絞ることを決めなくてはいけないと思いがちですが、実際は早々に自分のやりたいこと・人生設計を考え進路の選択肢を絞ることは容易にはできません。
そこで、国家総合職と民間企業就活についてW内定をした先輩に体験談をいただきました。
はじめまして、2022年に国家公務員総合職で内定をいただいた者です。
私自身は、はじめから国家公務員志望だったわけではありませんが、民間就活と公務員就活を並行した結果、国家公務員として自分のキャリアのスタートをきりたいと思うようになりました。個人的な体験ではございますが、公務員と民間企業で迷っている方に少しでも参考になれば幸いです。
※内定者プロフィール
:国家総合職教養区分合格、経済産業省内定、商社・銀行など内定

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【目次】
1. そもそも公務員・民間就活を並行できるのか
基本的に、公務員就活と民間就活の並行は十分可能だと思います。公務員試験の中でも国家総合職だけでなく、地方上級など他種の職も複数対策するとなると、試験対策で忙しくなってしまうと思いますが、国家総合職という文脈であれば、スケジュールとしても対策量としても両立できます。
特に、両者で迷っている場合は春の専門区分よりも秋の「教養区分」を受験しておくことで、筆記試験の時期と民間企業の本選考の時期をうまくずらすことができます。逆に、外資企業の就職活動に力を入れたい場合は、春の専門試験を受けることで選考時期をずらす、ということも可能だと思います。
2. いつから志望業界を決めるのか
はっきりと「この時期までに決めなくてはならない」というタイミングがあるわけではありません。
現時点で公務員/民間企業志望と心に決めていたり、「〇〇には関心がないや」と思っていたりする1・2年生の方もいらっしゃるかもしれませんが、早くから志望業界を絞りすぎてしまわずに選択肢を広く持っておく方が、自分の適性/やりたいことにあった進路を見出せると思います。
ただし、このように広く選択肢を持っておくには、ただ単に幅広い視野を持って説明会などに行ったりするだけでは足りません。特に公務員就活は特殊で、ある程度対策が必要な「筆記試験」をパスしないと面接に進めないため、勉強に早い段階から取り組めれば取り組めるほど、民間就活が始まった時期にとても余裕を持つことができ、両立が可能になると思います。
3年生からでも間に合わないというわけでは全くありませんが、何事も早く対策をしておけば、民間企業のサマーインターンや本選考エントリーが立て込む時期に筆記対策で焦る、ということがなくなります。また3年生時に部活などで忙しい方にとっても、早い段階から勉強に取り組むことが、選択肢を広く持てる公務員・民間就活の両立を可能にすると思います。
ここまで読むと「なんだか両立大変そう…」と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。ただ、大学1・2年生という早い段階からキャリアについて考えたり、勉強をしておくことは後の自分の糧に必ずなると思いますし、就職活動での選択自体が今後の人生に大きな影響を与えるものなので、ある程度長い時間をかけて向き合った方が良いのではないかな、と個人的には強く思います。
3. 公務員就活と民間就活を並行する意義
まず、公務員試験の筆記試験対策自体がとても民間就活に活きます。特に、公務員試験の数学の方が、民間のSPIで出題されるものよりも難易度・時間的に厳しくなっているため、私自身も公務員試験の方に慣れたら、民間試験の対策はとても楽になりました。
また、公務員の説明会などで学んだことが民間企業のインターンなどでのワークや面接に生きたり、その逆もあったりなど、知識や問題意識の醸成等の点でうまく対策できることがあります。興味・関心自体がある程度一貫していると、なおさら似たようなジャンルの話に出会いやすいため、相互的にメリットが生まれることは多いです。また、公務員/民間それぞれ別の立場から同じような課題に取り組んでいることも多いため、「目線が違うと捉え方はどう変わるか」「自分はどちらの立場の思考スタイルか」など、比較を通して新しい発見があるのではないでしょうか。
上記はテクニック的なメリットでしたが、そもそもどちらの業界も見て比較検討をしっかりすることで、納得して公務員/民間企業への進路を決められるというメリットもあります。両者で非常に悩む学生は毎年多いと思いますので、内定した後に「やはり〇〇業界も見ておけばよかった…」という後悔をしないためにも、少しでも気になる省庁や業界の話は見てみると良いと思います。
4. 進路に悩む方へのアドバイス
「就職活動」というと、大変そうなイメージであったり苦しいこともたくさんあったりするとは思いますが、学生という何にも染まりきっていない立場だからこそフラットに色々な世界を覗き、話を伺うことができる貴重な機会です。
しっかり納得してファーストキャリアを選択するために、是非色々な業界を検討して「自分自身が何を大切にしたいのか」悩みながらも、自分自身の可能性にワクワクしながら就職活動を楽しむ気持ちをもって取り組んでみてください!
5. まとめ
いかがでしたか?
インタビューの内容を見ると、国家総合職と民間就活の両立、できそうな気がしてきたのではないでしょうか(でもない?)。
ポイントは次の3つです。
① どの時期に何をすべきか、スケジュールの全体感を把握する
② 公務員試験の対策は余裕をもってスタートする
③ 広い視野で進路を探り、「ワクワク」感をもって就活を楽しむ
大学卒業後、60歳定年としても40年近くは「働く」生活が続きます。どのような職業に就くかは、日々の充実感に直結するといえるでしょう。ファーストキャリアの選択はとても重要。様々なことにアンテナをはって、興味を持てる職種・業界をじっくり探してみましょう。
とはいえ、「じっくり考えて、決めてから動く」のは得策ではありません。内定者のお話にもあるとおり、国家総合職を目指すなら、その準備は早くはじめるほど有利になります。国家総合職も民間就活も両方やる、を前提にとりあえず動きはじめる、という選択肢もアリ。伊藤塾はあなたのチャレンジを応援しています。
