私が裁判所事務官の仕事を選んだ理由。「公務員になるには」を内定者が紹介!
合格後を考える
2024年04月29日

「裁判所で働く」と聞くと、多くの人は裁判官を思い浮かべるでしょう。
ただ、裁判所で働いているのは裁判官だけではありません。裁判所事務官、裁判所書記官、家庭裁判所調査官といった様々な職種が連携しながら、司法サービスを提供しているのです。
本稿では、裁判所事務官の仕事内容とその魅力を紹介します。

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【目次】
1.「裁判所事務官」の仕事
裁判所事務官の役割を一言で表すとすれば、「適正・迅速な裁判の実現を支える」ことです。
裁判所事務官は、各裁判所の裁判部や事務局に配置され、その役割を果たしています。裁判部では、裁判手続のプロフェッショナルである裁判所書記官のもとで各種の裁判事務に従事し、事務局では総務課、人事課、会計課等において司法行政事務全般に従事しており、裁判部と事務局で互いに連携を図りながら活動しています。
裁判所事務官として一定期間勤務した後、裁判所職員総合研修所入所試験に合格し、研修所で1~2年の研修を受けると、裁判所書記官になることができます。研修期間は、法律系の学部を卒業していれば約1年、法律系以外の学部を卒業した場合は約2年です。
このように、日々の職務遂行や研修等によりスキルアップを図ることができ、全ての職員に対して意欲と能力に応じた多様なキャリアパスが開かれていることも裁判所事務官の特徴です。
2.仕事の魅力その1~司法手続において必要不可欠
裁判所事務官の魅力は、大きく分けて二つあると考えます。
第一に、司法手続において必要不可欠な役割を担っている点です。
法廷では裁判官、検察官、弁護士の法曹三者が注目されがちですが、開廷にいたるまでには様々な準備が必要です。その準備段階で重要な役割を担うのが、裁判所書記官や裁判所事務官といった裁判所職員です。裁判所職員がいなければ、円滑な手続進行が困難になり、法廷で検察官や弁護人が議論を繰り広げ、裁判官が実体的な判断をすることが難しくなってしまいます。つまり、裁判所が適正・迅速な裁判を通して国民の権利・利益を保護するという役割を果たすための土台を裁判所職員が形作っているのです。
上記の意味において必要不可欠な役割を担っている点で、裁判所事務官は魅力的であると感じています。
3.仕事の魅力その2~人格を形成し発展させることができる職場
第二に、自己の人格を形成し、発展させることができる職場であるという点です。
前述の通り、裁判所では全ての職員に対して意欲と能力に応じた多様なキャリアパスが開かれています。また、説明会等において、有給の平均取得日数が一般的な企業に比べて多いことや残業時間が短いことが強調されており、比較的自分の時間を確保しやすいようです。このような多様なキャリアパスや自分の時間を有効に活用することで、勤務時間内外を問わず、人として成長することもできます。
筆者は、上記の点において裁判所事務官の魅力を感じていますが、他にも魅力的な点はあると思います。裁判所職員の仕事に少しでも興味のある方は、是非説明会に参加してみてください。
最後になりますが、このコラムを読んで、裁判所事務官の仕事の魅力が伝わったり、併願を頑張ろうと勇気を持っていただけたら幸いです。
