令和7年(2025年)度予備試験論文の合格発表の結果!合格点や合格率・合格後について詳細解説

予備試験

2025年12月18日

令和7年(2025年)12月18日(木)16時すぎに、令和7年(2025年)9月6日(土)から7日(日)にかけて実施された予備試験論文式試験の合格発表が行われました。

令和6年(2024年)度の論文式試験の合格率は17.45%でしたが、令和7年(2025年)度最新の合格率は17.44%という結果となりました。

この記事では、令和7年(2025年)度予備試験論文式試験の試験結果についてご紹介していきます。

予備試験論文の合格後にやるべきことについても解説していきますので、受験生や来年以降の合格を目指す方は、ぜひ最後までご覧ください。

1.令和7年(2025年)度予備試験 論文式試験の合格発表について

令和7年(2025年)9月に行われた予備試験の論文式試験について、まずは合格発表の日程や合格発表の方法をご紹介していきます。

1-1.合格発表の日程は?

合格発表の日程は、【令和7年(2025年)12月18日(木) 午後4時】に行われました。

また、合格通知書兼口述試験受験票及び論文式試験成績通知書の発送日は、【令和7年(2025年)12月下旬】です。

参照:令和7年司法試験予備試験受験案内|司法試験委員会

1-2.合格発表の方法は?

予備試験論文式試験の合格発表は、法務省のWebサイト(司法試験予備試験の結果について|法務省)にて、受験地別に受験番号が発表されます。

なお、氏名の公表はなく、電話での問い合わせは受け付けていません。

また、法務省敷地内や各試験地での掲示発表、および官報公告は行われていません。

1-3.成績通知書の発送と見方

論文式試験の成績通知書は、12月下旬に発送されます。

成績通知書には、以下の情報が記載されています。

  • 各科目のA~Fの6段階評価
  • 総合点数(500点満点)
  • 順位

この成績通知書は、合格・不合格に関わらず全受験者に送付されます。

特に、惜しくも不合格だった方にとっては、来年に向けた敗因分析の貴重な資料となりますので、届いたら必ず内容を確認し、自分の弱点を把握しておきましょう。

2.令和7年(2025年) 度予備試験 論文式試験の結果は?

令和7年(2025年)9月に行われた予備試験論文式試験の合格者数は457人、合格率は17.44%でした。

詳細は次の通りです。

令和7年(2025年)度予備試験 論文式試験の合格者数と合格率

年度受験者数合格者数合格率
令和7年
(2025年)
2,620人457人17.44%
令和6年
(2024年)
2,647人462人17.45%
令和5年
(2023年)
2,562人487人19.01%
令和4年
(2022年)
2,695人481人17.85%
令和3年
(2021年)
2,633人479人18.19%
令和2年
(2020年)
2,439人464人19.02%
令和元年
(2019年)
2,580人494人19.15%
平成30年
(2018年)
2,551人459人17.99%
平成29年
(2017年)
2,200人469人21.32%
平成28年
(2016年)
2,327人429人18.44%

出典:司法試験予備試験の結果について|法務省

令和7年(2025年)度予備試験 論文式試験の結果を、過去の数値と比べてみると、合格率17.44%は過去10年間で最も低い数値となり、合格者数457人も平成28年(429人)に次いで2番目に少ない結果となりました。

受験者数2,620人は、前年(令和6年)の2,647人から27人減少しました。近年は2,500〜2,700人前後で安定して推移しており、大きな変動は見られません。

合格者数457人は、前年の462人から5人減少しました。令和2年〜令和6年にかけては460〜490人台で推移していましたが、今年度は450人台に落ち込みました。

合格率17.44%は、前年(17.45%)とほぼ同水準ですが、過去10年間では最も低い数値です。平成29年(2017年)の21.32%をピークに、近年は17〜19%台で推移しており、論文式試験の難化傾向が続いていることがうかがえます。

令和6年・令和7年と2年連続で合格率が17%台となっており、論文式試験は依然として厳しい競争環境が続いています。短答式試験を突破した受験者同士の戦いであることを考えると、論文対策の重要性がより一層高まっているといえるでしょう。

3.令和7年(2025年)度予備試験 論文式試験の合格点や平均点は?

次に、採点対象者の点数について見ていきましょう。

令和7年(2025年)度予備試験 論文式試験採点対象者の得点

年度合格点最高点最低点平均点
令和7年
(2025年)
240点以上343.17点15.84点193.80点
令和6年
(2024年)
245点以上344.25点37.27点198.51点
令和5年
(2023年)
245点以上363.40点1.26点201.95点
令和4年
(2022年)
255点以上360.73点6.95点210.45点
令和3年
(2021年)
240点以上351.14点11.31点197.54点
令和2年
(2020年)
230点以上358.94点28.72点192.16点
令和元年
(2019年)
230点以上333.22点23.58点191.58点
平成30年
(2018年)
240点以上332.82点31.96点200.76点
平成29年
(2017年)
245点以上335.45点23.20点208.23点
平成28年
(2016年)
245点以上331.89点9.36点205.62点

出典:司法試験予備試験の結果について|法務省

令和7年(2025年)度予備試験 論文式試験の合格点は「240点以上」、平均点は「193.80点」という結果となりました。

過去10年間の推移を見てみると、合格点はおおむね230点~255点の範囲で推移しており、平均点は190点~210点程度となっています。

合格点は500点満点の約50%弱(245点前後)となることが多く、10科目すべてで「平均点」を取ることができれば合格ラインに到達できる計算となります。

ただし、「平均点を取れば合格」と言葉にすると簡単に聞こえますが、短答式試験を突破した優秀な受験生の中での「平均」ですので、決して容易なことではありません。確実に合格するためには、盤石な基礎力と、どんな問題にも対応できる応用力を身につける必要があります。

※司法試験や予備試験の得点については、こちらの記事もご参照ください。

4.予備試験論文の合格後にやるべきことは?

【動画】2025年(令和7年)予備試験論文式試験発表をうけて|伊藤真塾長

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予備試験論文式試験の合格発表を終えて、見事合格した方も、思うような結果が出ずに悔しい思いをした方も、まずは本当にお疲れ様でした。

9月の試験日から今日まで、結果を待つ長い時間は精神的にも大変だったことと思います。

ただ、これで試験が全て終わったわけではなく、試験の結果次第で、今後とるべき行動が変わってきます。

ここでは、論文式試験の結果ごとに、今後やるべきことをご紹介していきます。

4-1.予備試験論文に合格した方

まず、論文式試験に合格した方は、令和8年(2026年)1月24日(土)から25日(日)にかけて実施される、口述試験の対策を行いましょう。

令和6年度(令和7年1月25日-26日実施)に行われた口述試験では、受験者数461人・合格者数449人・合格率97.40% となっており、ほとんどの人が合格している試験であることは間違いありません。

しかし、受験者数461人のうち、12名は不合格となっているのもまた事実です。

口述試験に不合格となってしまうと、来年の試験ではまた短答式試験から受け直しとなってしまいます。

合格を確実なものにするためにも、口述対策をしっかりおこなってください。

◉口述試験までのスケジュール

日程内容
2025年12月18日(木) 論文式試験 合格発表
2025年12月下旬 合格通知書兼口述試験受験票 発送
2025年12月~2026年1月 口述試験対策期間(約5週間)
2026年1月24日(土)~25日(日) 口述試験
2026年2月5日(木) 最終合格発表

今年は年末年始休暇を挟む形となりますので、計画的な学習が特に重要です。

◉口述対策で意識すべきこと

時間的に出来ることは限られていますので、手を広げず、基礎知識の確認と原理原則を耳で聞いて声に出して説明するトレーニングをおこないましょう。

口述試験は、論文式試験とは異なり、試験官と対面で口頭試問を行う形式です。いくら知識があっても、緊張で頭が真っ白になったり、質問の意図を誤解したりすると、実力を発揮できないまま試験が終わってしまうこともあります。

そのため、実践形式の対策(口述模試)が非常に効果的です。

◉伊藤塾の口述模試について

伊藤塾では、口述対策として、受験生の再現をもとにした本試験シミュレーションである口述模試を年末と年始に分けて実施しています。

令和6年度(令和7年1月実施)口述試験受験者の9割以上が受験したこの口述模試では、本番の口述試験に近い臨場感を体感することができます。

また、この口述模試に申し込むことで、受験者の内心の動きまで忠実に再現した過去14年分の過去問集を、無料で手に入れることができます。

年末年始は気が緩みがちな時期ですが、口述模試を中心とした学習計画を立て、足元をすくわれないよう、十分に気をつけてください。

4-2.思うような結果ではなかった方

2026年必勝!予備試験合格に向けた学習戦略

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残念ながら、思うような結果ではなかった方は、まずは少し休んでください。

9月の論文式試験に向けて必死に努力してきた方ほど、今回の結果は辛いものだと思います。その悔しさ、悲しさを無理に抑え込む必要はありません。

ただ、いつまでも立ち止まっているわけにはいきません。しっかりと気持ちを切り替えて、来年の再受験に向けて歩き出しましょう。

◉来年に向けた学習の心構え

結果が出ないときは、新しいことについ手を出しがちですが、結果が出ない時こそ基本に立ち返ることが大切です。

盤石な基礎・基本と、書く力を養うことに力を入れてください。

もちろん、来年の試験から逆算して勉強計画を立てることも重要です。

苦手科目の対策や、1から基礎をやり直したいと考えているのであれば、伊藤塾の各種講座を利用して、効率良く勉強を進めるのも良いでしょう。

今年の試験では、あと一歩で合格には手が届かなかったかもしれません。

しかし、これまで合格に向けて必死に勉強してきたその努力は、来年必ず意味を持ちます。

悲しさ、辛さ、悔しさをバネにして、来年の合格に向けて歩き出しましょう。

伊藤塾は、再挑戦する皆さんを全力で応援しています。

4-3.これから予備試験を目指す方

これから予備試験合格を目指す方は、ライバルよりも一歩でも早く試験対策を始めましょう。

法律の知識を身につけるためには、何度もひたすら全体を繰り返しながら、基礎力・応用力を身につけていく必要があります。インプットとアウトプットを繰り返し、とにかく答案を自分の力で書いてみる作業を繰り返すことが、合格への近道となるのです。

社会人の方であれば、スキマ時間を有効活用して、勉強時間をしっかり確保するところから始める必要があるでしょう。

◉予備試験の合格率と司法試験合格率

予備試験の合格率は3~4%程度と非常に狭き門であることは間違いありませんが、無事合格を手にすることができれば、90%以上の確率で司法試験に合格することができます。

年度予備試験合格者の司法試験合格率
令和7年(2025年)90.68%
令和6年(2024年)92.84%
令和5年(2023年)92.63%
令和4年(2022年)97.53%


予備試験は、コツコツと勉強を継続すれば合格することができる試験です。

「合格後」のそれぞれの夢に向かって、ぜひ一緒に頑張っていきましょう。

5.予備試験論文の合格発表に関するよくある質問(FAQ)

Q. 令和7年(2025年)度予備試験 論文の合格発表はいつですか?

A. 令和7年(2025年)12月18日(木)午後4時頃に、法務省のWebサイトで発表されました。

Q. 予備試験論文の合格率は例年どのくらいですか?

A. 例年17%~21%程度で推移しています。令和7年(2025年)度は17.44%%でした。短答式試験を突破した受験生の約5人に1人が合格できる計算です。

Q. 予備試験論文の合格点は何点ですか?

A. 500点満点中、おおむね230点~255点が合格ラインとなっています。令和7年(2025年)度は240点以上でした。

Q. 成績通知書はいつ届きますか?

A. 2025年12月下旬に発送予定です。成績通知書には、各科目のA~Fの6段階評価、総合点数、順位が記載されています。

Q. 口述試験の日程はいつですか?

A. 令和8年(2026年)1月24日(土)~25日(日)に実施されます。最終合格発表は2026年2月5日(木)です。

Q. 口述試験の合格率はどのくらいですか?

A. 例年95%~98%程度で推移しています。令和6年(2024年)度は97.40%でした。ただし、不合格になると短答式試験から再受験となるため、油断は禁物です。

Q. 予備試験論文に落ちたらどうすべきですか?

A. まずは成績通知書で弱点を把握し、敗因分析を行いましょう。E・F評価の科目を重点的に対策し、基礎・基本の徹底を心がけてください。再現答案を作成しておくと、より効果的な分析ができます。

Q. 予備試験に合格すると司法試験の合格率はどのくらいですか?

A. 予備試験合格者の司法試験合格率は90%以上です。令和7年(2025年)度は90.68%でした。予備試験ルートは、司法試験合格への最短ルートの一つです。

6.予備試験論文の合格発表のまとめ

令和7年(2025年)9月に行われた予備試験の論文式試験の結果は、受験者数2,620人、合格者数457人、合格率17.44% となりました。

見事合格された方は、最終合格を盤石なものとするために、令和8年(2026年)1月24日(土)から25日(日)に実施される口述試験の対策をしっかりと行なっていきましょう。

惜しくも合格に手が届かなかった方は、徹底した敗因分析をおこない、来年の予備試験合格に向けて対策を練る必要があります。

予備試験でも司法試験でも、合格への最短ルートは、徹底した基礎を身につけるために、手を広げず、今までやってきた参考書や過去問を繰り返し解くことです。同じ問題の繰り返しでも、意識のポイントを少し変えることで、毎回新しい発見があるでしょう。

今年の論文式試験の結果からも、予備試験ルートの使命が変わらずあり続けることが確認できました。

予備試験合格を本気で目指すなら、ぜひ一緒に合格を目指して歩き始めましょう。

2025年 司法試験合格者1,581人中 1,432名(90.6%)※1
2024年 予備試験合格者 449人中 405名(90.2%)※2
伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座640名、講座・答練321名、模試471名)
※2(講座内訳:入門講座231名、講座・答練126名、模試48名)

なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
その秘密を知りたい方は、ぜひこちらの動画をご覧ください。

祝賀会ムービー

著者:伊藤塾 司法試験科

伊藤塾司法試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの司法試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、司法試験や法曹に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。