高卒でも社労士になれる!受験資格を得る3つの方法と最短ルートを解説
キャリア
2026年01月13日
「高卒だと社労士試験の受験資格がないって本当?」
「もし受験資格がないなら、どうすればいいの?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、高卒というだけでは受験資格を満たしません。
社労士試験を受けるには、
● 学歴
● 実務経験
● 厚生労働大臣の認めた国家試験合格
のいずれかを満たす必要がありますが、「学歴」の対象となるのは「大学・短大・高等専門学校など」の卒業者であり、高卒は含まれていないからです。
しかし、高卒だから社労士を目指せないというわけではありません。
この記事では、高卒の方が社労士試験の受験資格を得る3つの方法と、その中で最もおすすめの方法を解説します。
高卒で社労士になりたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
1. 高卒者が社労士の受験資格を得るには3つの方法がある
冒頭でもお伝えしたとおり、「高卒」というだけでは社労士試験の受験資格としては認められません。高卒の方が受験資格を得るには、以下のうち「いずれか1つ」を満たす必要があります。
● 他の国家試験に合格
● 3年以上の実務経験
● 短期大学などの卒業
それぞれ詳しく説明します。
1-1. 他の国家試験に合格する
厚生労働大臣が認めた国家試験に合格すれば、社労士試験の受験資格を得られます。受験資格として認められる国家試験には、以下のようなものがあります。
● 行政書士
● 司法書士
● 税理士
● 中小企業診断士
● 海事代理士 など
他にも、一見社労士とは関係なさそうな資格が受験資格として認められているケースもあります(学芸員・情報処理技術者など)。過去に何らかの国家試験に合格した経験がある方は、以下の一覧で確認してみてください。
▶ 厚生労働大臣が認めた国家試験一覧(2025年12月時点)
1-1-1. これから国家試験合格を目指すなら?
これから国家試験を目指すなら、「行政書士試験」が最もおすすめです。
伊藤塾では、社労士の受験資格を得るために、まず行政書士試験を受けて合格する方が毎年のようにいらっしゃいます。
Y.Yさん(2024年 行政書士試験合格)
最初は社労士を目指そうと思っていましたが、社労士の受験資格を得るために行政書士の資格が必要とわかり、そこから行政書士を目指すことにしました。
M.Kさん(2024年 行政書士試験合格)
社労士の受験資格の要件である『行政書士試験合格者』を得るために目指しました。
行政書士ルートがおすすめな理由は、2章でさらに詳しく解説していきます
1-2. 3年以上の実務経験を積む
労働社会保険諸法令に関する実務経験を3年以上積むことでも、受験資格を得られます。
社労士事務所(法人)だけではなく、以下のような職場での経験も対象です。
● 社労士事務所(法人)
● 弁護士事務所、法律事務所
● 健康保険組合、労働保険事務組合
● 国や地方公共団体の機関
● 日本郵政公社(旧郵政省含む) など
ただし、特別な判断を要しない単純な事務は、受験資格の要件から除かれます。 たとえば、電話交換手、自動車運転手、用務員、タイプ・浄書・複写などの業務は該当しません。
ほかにも、週の労働時間が一定の基準に満たない短時間労働者も対象外となる場合があります。職歴が受験資格に該当するか不明な方は、全国社会保険労務士連合会試験センターに問い合わせましょう。
1-2-1. これから実務経験を積むなら?
これから実務経験を積むなら、社労士事務所(法人)への就職がよいでしょう。試験合格後にも役立つ経験を積めるメリットがあります。
もっとも、社労士事務所の求人数は決して多くないため、競争率は高めです。さらに、受験資格を得るまでに最低3年かかる点も考慮が必要です。
1-3. 短期大学などを卒業する
短期大学などを卒業して、受験資格を得る方法もあります。
たとえば、通信制の短大なら、働きながらでも無理なく通えます。社労士の受験資格だけでなく、学歴そのものが得られる点もメリットといえます。
ただし、他の方法と比べると費用は高めです。社労士の受験資格を得ることだけが目的なら、他の方法も検討してみてください。
2. 高卒者に最もおすすめなのは「行政書士試験」の合格
3つの方法のうち、最もおすすめなのは行政書士試験に合格することです。
本章では、その理由を詳しくみていきます。
《行政書士試験がおすすめな理由》
● 他資格・実務経験よりも圧倒的に早い
● 受験資格に学歴などの制限がない
● 社労士試験にも通じる法的思考力が身につく
● 合格後もダブルライセンスが強みになる
2-1. 最短で社労士試験の受験資格を得られる
行政書士試験をおすすめする最大の理由は、受験資格を得るまでの期間がもっとも短いことです。
実務経験なら3年、通信制短大でも最短2年かかりますが、行政書士試験なら1年以内でも合格して受験資格を得ることができます。なかには、働きながら数ヶ月〜半年程度で受かる人もいます。
| 目安期間 | |
| 行政書士試験に合格 | 半年〜1年 |
| 実務経験を積む | 最低3年 |
| 通信制短大を卒業 | 最短2年 |
たとえば、4月から勉強を始めてその年の11月に行政書士試験に合格、翌年8月の社労士試験にも合格したとします。この場合、1年半ほどで社労士合格まで到達できることになります。
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2-2. 行政書士試験の受験資格には、学歴などの制限がない
行政書士試験には、受験資格がありません。
社労士試験のように学歴、年齢、実務経験などは一切必要なく、誰でも受験できます。高卒の学歴で悩んでいる方にとって、これは大きなメリットです。
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2-3. 社労士試験にも通じる法的思考力が身につく
行政書士試験と社労士試験は、出題される科目が違うので、一見関係ないように思えるかもしれません。しかし、試験対策として必要な考え方はまったく同じです。
● なぜこの制度があるのか
● どんな趣旨でこのルールが定められているのか
「条文や判例の知識」以上に、こうした「法的思考力」が合否を左右するため、行政書士試験で培った考え方は社労士試験にもそのまま通用します。
「ゼロから法律を学ぶ」のと「すでに法的思考力がある状態で学ぶ」のとでは、学習効率が劇的に変わってくるのです。
2-4. 合格後もダブルライセンスが強みになる
行政書士と社労士は、とても相性が良い資格です。
行政書士は許認可申請や届出書類の作成が専門です。会社設立、建設業許可、飲食店営業許可など、主に「事業を始めるとき」の手続きを扱います。
一方、社労士は労務管理や社会保険手続きが専門です。従業員の入退社手続き、就業規則の作成、労務コンサルなど、「会社を立ち上げたあと」の業務を担います。
両方の資格があれば、企業の設立から労務管理までワンストップで扱えるため、業務の幅が一気に広がります。
しかも、社労士の中で行政書士とのダブルライセンスを持っている人はわずか16.6%しかいません。
(出典:社会保険労務士白書 2024年版)
社労士試験の受験資格を得るための「手段」が、合格後の「強み」にもなる。
これが行政書士から社労士を目指す最大のメリットです。
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3. 行政書士試験から社労士試験を目指すスケジュール例
行政書士試験は毎年11月に実施され、1月に合格発表があります。
仮に試験が終わった後、すぐに社労士試験の学習をスタートするとしたら、以下のようなスケジュールになります。
| 時期 | 内容 |
| 1年目 11月 | 行政書士試験受験(第2日曜日) → 社労士試験の学習スタート |
| 2年目 1月下旬 | 行政書士試験の合格発表 |
| 2年目 8月 (第4日曜日) | 社労士試験 受験 |
学習期間は約9ヶ月。ポイントは、とにかく早めにすべてのインプットを終わらせることです。勉強を開始した後、遅くとも5月〜6月頃までにはインプットを完了させ、8月下旬の本試験に向けて、復習に集中できる状態を作りましょう。
働きながらの受験としてはタイトなスケジュールになりますが、行政書士試験で法的思考力を身につけていれば、合格できる可能性は十分にあります。
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4. 社労士受験生が知っておくべき行政書士試験の基本
4章では、社労士を目指す方に向けて、行政書士試験の基本情報をお伝えしていきます。
4-1. 行政書士試験の概要(試験日・受験資格・科目など)
行政書士試験の概要は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 試験日 | 毎年11月第2日曜日 |
| 合格発表 | 翌年1月 |
| 受験資格 | なし(誰でも受験可能) |
| 試験科目 | ・憲法 ・民法 ・行政法 ・商法(会社法) ・基礎法学 ・基礎知識科目 |
| 合格率 | 13%程度 |
| 合格基準 | 絶対評価で、以下3つの要件のいずれも満たすこと ①法令科目で122点以上 ②基礎知識で24点以上 ③合計で180点(全体の6割)以上 |
4-2. 合格率は「13%前後」だが一発合格者も多い
行政書士試験の合格率は12〜13%程度です。つまり、数字だけ見ると、10人中1〜2人しか受からない試験ということになります。
ただし、この13%という数字をそのまま受け取る必要はありません。行政書士試験には受験資格がないため、十分な準備をせずに受験する人も多いからです。
ちなみに、伊藤塾で実施した合格者アンケートでは、合格者のうち約41.3%が1回目の受験で合格しているという結果が出ています。正しい方法で勉強すれば、一発合格も十分に狙えます。

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4-3. 試験対策の中心となるのは「民法」と「行政法」の2科目
行政書士試験では、行政法・民法・憲法・商法(会社法)・基礎法学・基礎知識科目など、さまざまな科目が出題されます。
こう聞くと、「そんなに勉強しないといけないのか…」と身構えてしまうかもしれません。
しかし、すべての科目を均等に勉強する必要はありません。民法と行政法だけで配点の約60%を占めているため、試験対策の大半はこの2科目にあてることになります。

また、社労士試験のように科目ごとに合格基準点があるわけではありません。行政書士試験の合格基準は以下の2つです。
● 法令等科目で122点以上
● 基礎知識科目で24点以上
このうち、基礎知識科目はここ数年解きやすい問題が続いており、対策にそこまで時間はかかりません。極端な話をすれば、民法と行政法だけに特化して勉強して合格する人もいます。
もちろん他の科目の勉強も必要ですが、限られた時間の中で合格を目指すなら、まずは民法と行政法を優先しましょう。
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5. 社労士になるため、高卒から行政書士試験を目指すなら伊藤塾がおすすめ
社労士の受験資格を得るために行政書士試験を目指すなら、ぜひ伊藤塾にご相談ください。
伊藤塾は1995年の開塾以来、累計5,800人以上の行政書士を輩出してきた法律資格専門の指導校です。
最難関の司法試験では2025年度の合格占有率90.6%、2025年度の司法書士試験でも合格者の54.3%が伊藤塾を利用するなど、法律系資格で圧倒的な実績を誇っています。
さらに2024年からは、30年間の法律指導で培った指導力を皆様に還元すべく、新たに社労士試験合格講座も開講して、多くの受講生から高い評価をいただいています。
伊藤塾が提供する「行政書士 合格講座」、「社労士試験 合格講座」で、業界のトップランナーとして30年間培ってきたノウハウを体感してみてください。
6. 高卒で社労士試験を目指す方からのよくある質問
Q. 高卒の公務員は社労士の受験資格がありますか?
A. 公務員として、「行政事務に相当する事務」に3年以上従事していれば、「実務経験」として認められる可能性があります。国や地方公共団体のほか、行政執行法人や特定独立行政法人、日本郵政公社なども対象です。
Q. 高卒ですが大学を中退しています。受験資格はありますか?
A. 大学を中退していても、4年制大学で62単位以上を取得していれば、受験資格として認められる可能性があります。
Q. 専門学校卒ですが、受験資格はありますか?
A. 以下のいずれかに該当すれば、受験資格があります。
- 専門士の称号を付与されている
- 修業年限が2年以上、総授業時間数が1,700時間以上の専門課程を卒業している
不明な場合は、試験センターに問い合わせることをおすすめします。
Q. 高卒でも行政書士・社労士などの難関試験に合格できますか?
はい、行政書士試験も社労士試験も、学歴によって有利・不利が生じる試験ではありません。
基本をしっかり押さえて勉強すれば、高卒の方でも十分合格できます。
7. 高卒が社労士試験の受験資格を得る3つの方法まとめ
本記事では、高校卒業者が社会保険労務士の国家試験を受けるために必要な受験資格をどのように取得すべきかを解説しました。
以下にポイントをまとめます。
- 高卒という学歴だけでは、社労士(社会保険労務士)試験の受験資格を満たすことはできません。
- 高卒の方が受験資格を得るには、「他の国家試験に合格する」「3年以上の実務経験を積む」「短期大学などを卒業する」という3つの方法のいずれか1つを満たす必要があります。
- 3つの方法の中で最もおすすめなのは、「行政書士試験」に合格することです。
- 行政書士試験ルートがおすすめな理由は、実務経験(3年)や通信制短大(最短2年)に比べて最短(1年以内)で受験資格が得られるためです。
- 行政書士試験は受験資格に制限がなく誰でも受験できるほか、合格すれば将来的に社労士とのダブルライセンスが実現できる点が大きな強みになります。
- 行政書士試験で培われる「法的思考力」は、社労士試験の学習においても非常に有利に働きます。
- 行政書士試験は合格率13%程度の難関ですが、正しい方法で学べば、約4割の方が1回で合格しています。
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