司法試験は何歳から受験できる?年齢制限や最新の最年少・最高齢合格者も紹介

基本情報

2025年10月31日

令和6年の司法試験では17歳の史上最年少合格者が生まれました。ニュースでも取り上げられた話題なので「17歳でも司法試験を受験できるの?」「自分も早くから受験してみたい」などと考えた方もいらっしゃるでしょう。

司法試験に年齢制限はありません。実際、令和6年の司法試験の結果では、17歳の合格者が生まれる一方で、最高齢の合格者は70歳でした。

この記事では、司法試験の受験に年齢制限はあるのか、司法試験合格者の平均年齢、最年少・最高齢合格者のデータ、司法試験の合格に年齢は関係あるのかなどを解説します。司法試験の受験を考えているものの、年齢面で悩みや不安を抱えている方はぜひ参考にしてみてください。

令和6年の最年少・最高齢合格者は、共に伊藤塾の受講生です。記事中では、お二人の体験談も紹介させていただきます。

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1.司法試験を受験するのに年齢制限はある?

司法試験の受験に年齢制限はありません。令和6年の試験では、史上最年少17歳の合格者が生まれました。

司法試験の受験資格を取得するには、次の2つのルートがあります。

◉法科大学院ルート
◉予備試験ルート

法科大学院ルートの場合、司法試験の受験資格を取得できるのは、最短で大学入学から5年目です。法曹コースの導入により、学部を3年で卒業し、法科大学院2年目で受験できるようになりました。それでも、司法試験を受験できるのは最短でも23歳になる年となっています。

一方、予備試験には受験資格がありません。年齢や受験資格による制限がないため、誰もが受験できる試験です。つまり、予備試験に合格さえすれば、何歳であっても司法試験の受験資格を取得できます。

例年、司法試験の最年少合格者は、予備試験ルートで法科大学院ルートよりも早く受験資格を取得した方々となっています。

2.司法試験合格者の平均年齢と最年少・最高齢合格者

ここでは、直近10年分の司法試験合格者の平均年齢と最年少・最高齢合格者のデータを紹介します。

2-1.司法試験合格者の平均年齢

直近10年分の司法試験合格者の平均年齢は、次のとおりです。

年度 合格者の平均年齢
2024年(令和6年) 26.9歳
2023年(令和5年) 26.6歳
2022年(令和4年) 28.3歳
2021年(令和3年) 28.3歳
2020年(令和2年) 28.4歳
2019年(令和元年) 28.9歳
2018年(平成30年) 28.8歳
2017年(平成29年) 28.8歳
2016年(平成28年) 28.3歳
2015年(平成27年) 29.1歳

参照:司法試験の結果について|法務省

令和4年までの司法試験では、合格者の平均年齢が28歳から29歳で推移していました。

司法試験合格者で最も多い層は、法科大学院ルートで1、2回目に合格する方々です。つまり、法曹コース導入前の制度では、大学を4年、法科大学院を2年かけて卒業して受験資格を取得した25、26歳の方々が合格者の多くを占めていました。

28歳から29歳という平均年齢は、社会人経由で法科大学院に入学した方や予備試験ルートの方などが3〜4歳ほど年齢を押し上げている結果と推察されます。

令和5年と令和6年の司法試験では、平均年齢が26歳代と例年から2歳ほど若くなりました。

平均年齢が低くなった原因は、法科大学院在学中受験の開始です。令和5年の司法試験から法科大学院在学中の受験が認められるようになり、従来よりも早期に司法試験に合格できるようになりました。この在学中受験制度の導入により、多くの法科大学院生が修了を待たずに司法試験を受験・合格できるようになったことが平均年齢の低下に大きく影響していると考えられます。今後も同程度の水準で推移するものと考えられます。

2-2.過去の司法試験における最年少・最高齢合格者

直近10年の司法試験における最年少・最高齢合格者は、次のとおりです。

年度 最年少 最高齢
2024年(令和6年) 17歳 70歳
2023年(令和5年) 19歳 66歳
2022年(令和4年) 18歳 68歳
2021年(令和3年) 18歳 69歳
2020年(令和2年) 20歳 69歳
2019年(令和元年) 20歳 65歳
2018年(平成30年) 19歳 68歳
2017年(平成29年) 21歳 71歳
2016年(平成28年) 21歳 66歳
2015年(平成27年) 21歳 68歳

参照:司法試験の結果について|法務省

合格者の平均年齢や最年少合格者の年齢を見ると「司法試験の合格には若い人が有利」と考える方もいらっしゃるでしょう。

事実、近年は大学在学中に予備試験を経て司法試験に合格する若年層が増加傾向にあり、平均年齢を引き下げる一因となっています。令和5年からの法科大学院在学中受験の開始によりさらに若年合格者が増えていることも注目すべき点です。
しかし、最高齢の合格者は60代後半から71歳となっており、40代や50代の合格者は珍しくありません。むしろ、高校在学中に予備試験と司法試験に合格する10代の合格者の方が全体の数としては少ないでしょう。
合格者の平均年齢が26歳代となっているのは、大学在学中または卒業直後に合格する層と、制度上、大学から直接法科大学院に進学する人が多いという結果によるものです。司法試験は、社会経験を積んだ後でも、思い立った年齢で十分に合格を目指せる試験です。

3.史上最年少合格者は伊藤塾の受講生

令和6年の最年少合格者は17歳で、史上最年少での合格者となりました。
 
早川さんは、高校1年生の予備試験受験を目指して伊藤塾で学習を始めました。学校生活との両立には苦労したようですが、通学時間も伊藤塾の学習支援システムを利用して学習時間を確保していたとのことです。

結果、早川さんは、高校1年生で予備試験、高校2年生で司法試験に合格して史上最年少合格者となりました。伊藤塾の基礎マスターや論文マスターなどで基礎事項を何度も何度も学んだことが合格のポイントになったとのことです。

予備試験や司法試験の合格には、基礎事項の徹底的な理解が何より重要となります。伊藤塾の本科生コースでは、法律をゼロから学ぶ方でも、司法試験合格に必要な基礎事項をしっかり学習できるプログラムを用意しております。

早川さんの学習方法について詳しく知りたい方は、合格体験記も併せてご覧ください。

参照:伊藤塾のカリキュラムを徹底活用して最年少合格!(予備試験の合格体験記)
   基礎マスターが、司法試験の合格に間違いなく最重要(司法試験の合格体験記)

4.令和6年の最高齢合格者も伊藤塾の受講生

令和6年の司法試験では、最高齢合格者も伊藤塾の本科生出身者でした。

Y.Iさんは、6度の予備試験不合格を経験しながら、司法試験には1発合格しています。Y.Iさんが司法試験の学習を本格的に始めたのは62〜63歳のときでした。法学部出身ではなく、高齢でのスタートとなりましたが、伊藤塾の入門テキストや問題研究などで着実に学習を積み重ねたことが合格という結果につながったとのことでした。

Y.Iさんは、社会人として働きながら法律の学習を続けていましたが、法律の学習は、仕事での判断力を向上させるのにも役立ったとのことです。

司法試験の合格を目指すのに遅すぎるということはありません。どんな年齢のスタートでも、コツコツと学習を進めていけば、合格するのに十分な実力を身に付けられます。

Y.Iさんの学習方法を詳しく記載した合格体験記も併せてご覧ください。

参照:6度の不合格でも継続して勉強すれば合格に繋がります。

5.司法試験合格に年齢は関係ある?

ここでは次の3つのテーマについて、司法試験と年齢との関係を解説します。

◉年齢で司法試験の評価が変わることはない
◉司法試験は年齢にかかわらず合格を目指せる試験
◉年少・高齢でも就職先には困らない

年齢のことが気になり司法試験へのチャレンジを迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

5-1.年齢で司法試験の評価が変わることはない

大前提として、司法試験において年齢は評価の対象となりません。年齢や性別、出身大学などにかかわらず試験の解答のみが評価されて合否が決まります。

司法試験は、年少者でも高齢者でも試験当日に合格水準の解答ができれば合格できます。自分の実力では動かしようのない年齢によって有利・不利に扱われることはありませんので、ご安心ください。

5-2.司法試験は年齢にかかわらず合格を目指せる試験

司法試験は、年齢にかかわらず受験を決意した日から合格を目指せる試験です。

最年少合格者と最高齢合格者の年齢を見てもわかるとおり、司法試験は幅広い年齢層の合格者がいる試験となっています。

たしかに、社会人で時間の取れない方や法学部以外の出身者で法律を学んだ経験のない方は、合格までに時間がかかるかもしれません。しかし、司法試験の合格には、伊藤塾の本科生コースで学習できる基礎事項を徹底的に身に付けることで必要十分です。伊藤塾の本科生コースは、年齢を問わず法律の知識がない方でも1から取り組める内容となっています。

年齢だけを理由に司法試験の受験を諦める必要はありません。合格を強く望むのであれば、スタートが早すぎる、遅すぎるということはないです。

5-3.年少・高齢でも就職先には困らない

高齢で司法試験の合格を目指す方の中には、合格しても就職先が見つからないのではと不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。

たしかに、一般企業への就職については年齢が大きなハンデとなり、満足できる就職先を見つけるのは難しいかもしれません。しかし、弁護士として就職するのであれば、高齢だからと言って就職先が見つからないということはないでしょう。

特に、社会人を長く経験している方は、社会人として身に付けたマナーや経験などを活かして、即戦力としての活躍が期待されます。司法試験の学習を長く続けてきたことで培われた推察力や洞察力も、大きなアピールポイントとなります。

最年少で合格した場合には、大学に進学して司法修習を遅らせることも可能です。司法試験に合格すれば、司法修習は自分の好きなタイミングで受けられます。早めに合格するとその分だけ選択肢が広がるのでデメリットはありません。

※司法試験の勉強法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

6.まとめ

◉司法試験に年齢制限はない
◉最年少合格者は17歳、最高齢合格者は70歳

司法試験は年齢制限のない試験で、実際に合格者の年齢層も幅広いものとなっています。年齢は、司法試験の受験を諦める理由になりません。

「まだ勉強を始めるには早いかな」「今から勉強しても遅いか」などと考えず、司法試験への挑戦を前向きに検討してみてください。

伊藤塾では、「盤石な基礎」と「合格後を考える」を指導理念に、司法試験合格はもちろんのこと、合格後の活躍まで見据えたお一人おひとりへの丁寧なサポートで、受講生の皆様を全力で支えています。

無料の体験受講や説明会も実施していますので、司法試験の受験に興味をお持ちの方は、ぜひ一度伊藤塾までお問い合わせください。

2024年 司法試験合格者1,592人中 1,436名(90.2%)※1
2024年 予備試験合格者 449人中 405名(90.2%)※2
伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座698名、講座・答練337名、模試401名)
※2(講座内訳:入門講座231名、講座・答練126名、模試48名)

なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
その秘密を知りたい方は、ぜひこちらの動画をご覧ください。

祝賀会ムービー

著者:伊藤塾 司法試験科

伊藤塾司法試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの司法試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、司法試験や法曹に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。