司法書士試験の法改正!2026年度のポイントを重要度ランク付きで紹介
基本情報
「司法書士試験の法改正、何からどう対策すればいいか分からない…」そんな不安を感じている受験生の方も多いのではないでしょうか。
2026年度(令和8年度)の試験で法改正の対策が必要なのは、次の5科目です。
● 民法(共同親権の導入など)
● 不動産登記法(住所等変更登記の申請義務化など)
● 商業登記法(代表取締役等住所非表示措置など)
● 刑法(拘禁刑の創設など)
● 供託法(供託規則の改正など)
主な改正ポイントは以下の通りです。
| 科目 | 主な改正・ 適用ポイント | 補足 |
| 民法 | 共同親権の導入 | 離婚後の共同親権を可能にする改 正。2026年(令和8年)4月1日の 施行が予定されており、令和8年 度試験の目玉となります。 |
| 不動産 登記法 | 住所・氏名の 変更登記の義務化 | 2026年(令和8年)4月1日施行。 所有者不明土地問題対策として 非常に重要度が高い改正です。 |
| 商業 登記法 | 管轄外本店移転時の 印鑑提出の要否 | 商業登記規則の改正に関連し、 実務および記述式試験に影響する 手続きの見直しが含まれます。 |
| 刑法 | 「拘禁刑」 への一本化 | 懲役と禁錮を廃止し「拘禁刑」に 一本化する改正です。 施行は2025年6月ですが、4月1日 基準の関係で令和8年度試験から 初めて適用されます。 |
| 供託法 | 原本還付対象 の拡大・印鑑証明書 の添付緩和 | 供託規則の改正により、代理権限 証書の原本還付や、振込時の印鑑 証明書添付義務の緩和などが対象 となります。 |
本記事では、出題が予想される改正点を科目別・重要度ランク付きで整理したうえで、法改正の対策にどのようなスタンスで臨めばよいのかも解説しました。
直前期を迎えて、法改正の対策に不安を感じ始めている方はぜひお読みください。
【目次】
1. 司法書士試験は法改正の対策に時間をかけてはダメ
司法書士試験の法改正対策は大切ですが、時間をかけすぎるべきではありません。
1-1. 法改正の範囲は膨大
司法書士試験では、対策すべき法改正の範囲が膨大です。
2026年度(令和8年度)の場合、民法・不動産登記法・商業登記法・刑法・供託法の5科目で法改正が出題範囲に入っています。民法だけでも共同親権をはじめ複数の改正項目があり、科目ごとに情報を集めて整理するだけで相当な労力がかかります。
1-2. 改正以外の知識の方が圧倒的に出題量が多い
一方で、試験全体を見れば、改正されていない既存の知識から出題される割合の方がはるかに大きいです。合否を分けるのは最新の法改正ではなく、基本論点をいかに確実に得点できるかにかかっています。法改正の対策だけに多くの時間を割くのはおすすめできません。
もっとも、近年は直近の法改正から出題される傾向が強まっていることも確かです。そのため、試験対策としては、出題されそうなポイントを絞り込んで、短期集中で仕上げることが重要となります。
1-3. テキストの買い替えは必要ない
法改正があると、「テキストを最新版に買い替えた方がいいのでは」と考える方もいます。ただ、今年の本試験を受ける方の場合、基本的に買い替えは必要はありません。
使い慣れたテキストには、これまで書き込んだメモやマーカーなど、自分だけの情報が蓄積されています。買い替えてしまうとそれがリセットされるため、かえって非効率です。法改正のポイントを自分で追記するか、改正点だけまとめたノートを用意するなど、今のテキストを使って補いましょう。
(※注:これから司法書士の勉強を始める方は、最新のテキストを使ってください。)
では、2026年度試験ではどういった法改正が狙われそうなのか。次章では、出題が予想される改正点を紹介していきます。
2. 「2026年度司法書士試験」で出題が予想される法改正
2026年度(令和8年度)の司法書士試験では、以下の5科目で法改正が出題範囲に入っています。各改正項目には重要度ランクを付けていますので、学習の優先順位の参考にしてください。
(重要度のランクを「A」「B+」「B」の順で付記しています。)
● 民法(B+)
● 不動産登記法(A~B)
● 商業登記法(B+)
● 刑法(B~B+)
● 供託法(B)
科目ごとに、出題が予想される主な改正点を紹介します。
2-1. 民法(B+)
民法では、家族法で大幅な改正が行われました(2026年4月1日施行)。主な改正項目は以下のとおりです。
● 親の責務等の明確化
● 親権の行使に関する見直し(離婚後の共同親権の導入、単独で親権行使できる場合の整理など)
● 離婚に伴う親子関係の見直し(離婚届出の要件、法定養育費の創設など)
● その他(夫婦間の契約取消権の廃止、財産分与の期間制限の伸長、子の監護費用の先取特権の創設など)
なかでも共同親権の導入は今回の改正の目玉です。共同親権の仕組みや改正のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
2-2. 不動産登記法(A〜B)
不動産登記法では、所有者不明土地問題への対策として、以下の改正が出題範囲に入っています。
【住所等変更登記の申請義務化関連】(A)
登記名義人の住所等の変更の登記の申請義務化
職権による住所等の変更の登記
検索用情報の申出
【その他の改正】(B)
所有権の登記名義人についての符号の表示
所有不動産記録証明書の交付
【電子申請の通達】(B)
司法書士等が電子申請をする場合の登記原因証明情報の取扱い(登記義務者の電子署名を一定の要件の下で不要とする内容)
なかでも重要なのは「住所等変更登記の申請義務化」です。優先的に押さえておきましょう。
2-3. 商業登記法(B+)
商業登記法では、以下の2点が出題範囲となっています。
● 代表取締役等住所非表示措置(B+)
● 本店の管轄外移転における印鑑届書の提出不要化(B+)
2-4. 刑法(B~B+)
刑法では、以下の改正が出題範囲に入っています。
● 拘禁刑の創設(B)(従来の「懲役」と「禁錮」を「拘禁刑」に一本化)
● 執行猶予の見直し(B+)(再度の執行猶予の要件緩和、執行猶予期間満了後の刑執行制度の創設など)
司法書士試験における刑法の出題数は多くありません。ただ、拘禁刑の創設は制度の根本に関わる改正のため、基本的な内容は押さえておく必要があります。
2-5. 供託法(B)
供託法では、供託規則の改正により以下の項目が出題範囲となっています。
● 原本還付の対象となる代理人の権限を証する書面の範囲の拡大
● 小切手の振出しの方法により払渡しを受けようとする場合の供託金払渡請求書等の記載事項の追加
● 委任代理人の預貯金に振り込む方法により払渡しを受けようとする場合の印鑑証明書の添付義務の緩和
より詳しい解説は、伊藤塾 髙橋 智宏講師の「司法書士試験における令和8年度本試験で出題範囲となる法改正」もあわせてお読みください。

3. 法改正の対策で最も難しいのはアウトプット(演習)
ここまで法改正のポイントを見てきましたが、法改正の対策で本当に難しいのは、インプットではなくアウトプットです。なぜなら、改正された部分には過去問が存在しないからです。
すでに学習を進めている方であれば実感していると思いますが、司法書士試験では、過去問を繰り返し解くことで出題パターンや問われ方を掴み、そのうえで知識を定着させていくのが基本的な学習スタイルです。
しかし、法改正の分野ではその方法が使えません。「どの改正点が、どういう角度で聞かれるのか」「どの部分がひっかけポイントになるのか」といった情報がないため、何をどこまで押さえればよいのか判断がつきません。
自力で対策しようとすると、どこまでやればよいか分からず、際限なく時間を使ってしまいます。
4. 伊藤塾なら「たった3時間」で法改正の対策ができる
「法改正には過去問がないので、どう対策すればいいか不安」
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こういった受験生の声を受けて作られたのが、伊藤塾の「2026年合格目標 3時間で完結!法改正集中演習講座」です。
この講座では、本記事で紹介したような2026年度司法書士試験で出題が予想される改正点を、宇津木講師が3時間(55分×3コマ)で一気に解説していきます。
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● 直近の法改正の学習を効率的に行いたい方
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5. 2026年度司法書士試験の出題範囲となる法改正に関するよくある質問
Q. 2026年度(令和8年度)司法書士試験ではいつ施行された法改正が出題範囲となりますか?
A. 司法書士試験では、原則として「試験実施年の4月1日時点で施行されている法令」が基準となります。したがって、2026年度試験であれば、2026年4月1日までに施行された(または同日に施行される)改正法が出題範囲に含まれます。
Q. 法改正の内容は、午後の部の「記述式試験」にも影響しますか?
A. はい、大きく影響します。特に不動産登記法(住所変更の申請義務化)や商業登記法(代表取締役等の住所非表示)などは、登記申請の可否や添付情報の判断に直結するため、記述式でも正確な知識が問われる可能性が高いです。
Q. 相続登記の義務化(2024年施行)など、数年前に施行された改正点も引き続き対策が必要でしょうか?
A. 必要です。法改正から2〜3年は、その分野が集中的に、あるいは角度を変えて繰り返し出題される傾向があります。2026年の新しい改正点だけでなく、近年の重要改正についても「定番の知識」として定着させておく必要があります。
Q. 改正に伴う「経過措置(旧法と新法のどちらが適用されるかのルール)」はどこまで深追いすべきですか?
A. 実務上は重要ですが、受験対策としては「本試験で問われやすい主要なパターン」に絞るべきです。まずは新法の原則的なルールを固めることを最優先し、複雑な経過措置については、受験指導校の答練や模試で出題された範囲をカバーする程度に留めるのが効率的です。
Q. 法改正があった分野は、施行されたその年にすぐ本試験で問われるものなのでしょうか?
A. 全ての改正がすぐに出るわけではありませんが、社会的な関心が高いものや実務への影響が大きいものは、施行後まもない時期に出題されるケースが目立ちます。特に民法や登記法の主要な改正については、「今年はまだ出ないだろう」と後回しにするのはリスクが高いと言えます。
Q. 筆記試験合格後の「口述試験」でも、法改正に関する質問はされますか?
A. 口述試験は実務家としての素養を問う場であるため、施行済みの主要な改正については質問の対象になり得ます。ただし、基本的には筆記試験の対策で得た知識があれば十分対応できる内容ですので、過度に恐れる必要はありません。
Q. 独学で勉強している場合、最新の改正情報を漏れなく把握するにはどうすればよいですか?
A. 法務省のホームページ等で一次情報を確認することも可能ですが、膨大な情報から「試験に出るポイント」を抽出するのは容易ではありません。独学の方こそ、法改正に特化した公開講座や、受験予備校が発信する情報をスポットで活用するのが、最も確実かつ効率的な方法です。
6. 【まとめ】2026年度司法書士試験の出題範囲となる法改正への対策
本記事では、2026年度(令和8年度)司法書士試験における法改正への対策と、主要な改正ポイントについて解説しました。
以下に要点をまとめます。
- 法改正への対応が不可欠となる5科目
民法、不動産登記法、商業登記法、刑法、供託法の5科目が対象となります。
- 特に重要な改正点
民法における「共同親権の導入」や、不動産登記法における「住所等変更登記の申請義務化」などは重要度が高く、優先的に押さえる必要があります。
- 法改正の対策に時間をかけすぎないことが重要
法改正の範囲は膨大ですが、試験全体では既存の基本論点からの出題が圧倒的に多いため、ポイントを絞った短期集中の対策が重要です。
- 最大の壁はアウトプット
法改正分野には過去問が存在しないため、「どの角度で聞かれるか」「どこがひっかけになるか」を自力で予測して演習するのは非常に困難です。
法改正の対策は、過去問というアウトプットできる手段がないため、独学では「どこまでやればいいのか」と際限なく時間を使ってしまいがちです。限られた直前期の時間を、合否を分ける重要科目の総仕上げに集中させるためにも、プロの手によって精査された情報を活用し、効率よく「出るポイント」だけを攻略しましょう。
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