
司法書士試験で模試は受けるべき?過去問だけで合格できる?重要性について解説
勉強法
2025年10月02日


令和6年(2024年)7月7日(日)に行われる司法書士試験ですが、本試験を受ける前に公開模試を受けるべきかどうか、迷っている方も多いのではないでしょうか。
特に、独学での合格を目指す方にとって、わざわざ時間を使ってまで模試を受けるメリットがあるのか、気になる方も多いでしょう。
そこで、この記事では、司法書士試験における模試の重要性や、受験する際のポイントなどについて解説していきます。
【目次】
1.司法書士試験に本気で合格したいなら模試は受けるべき
結論からいうと、司法書士試験合格を本気で目指すのなら、模試を受けることを強くおすすめします。
確かに、基本テキストや過去問がまだ十分に終わっていない状態で模試を受けることに抵抗がある方もいますし、悪い結果が出て落ち込んでしまうことを避けたいと考える方もいるかもしれません。
しかし、司法書士試験の模試を受ける目的は、本試験に備えて自分の知識を確認しブラッシュアップするところにあり、模試で良い順位を獲得することではありません。
基本テキストで学んだ知識を使って本番で得点するための方法を学び、自分の苦手分野・弱点を把握することで、本試験までの学習スケジュールを効率良く組むことも可能になります。
1-1.過去問だけでは本番のシミュレーションができない
司法書士試験では、過去問演習で実践的な知識を身に付けることも重要ですが、過去問だけでは本試験のシミュレーションを行うことができません。
受験指導校で実施される公開模試では、過去の試験で出題された問題を分析して問題が作られているため、本試験に限りなく近いレベルの問題を解くことができます。
実際の本試験では、今までに見たことがない問題が出題されます。未知の問題に対する対処法や、時間を図って問題を解く環境を体験しておくことで、本試験での対応力や応用力を身につけることができるのです。
1年に1回しかない本試験で実力を発揮するためには、ある程度の”場慣れ”は必要だと言えるでしょう。
1-2.配点変更のあった記述式問題を本番前に解いておきたい
令和6年(2024年)に行われる司法書士試験から配点変更があり、記述式問題の得点が「2問で70点満点」から「2問で140点満点」に変更されます。記述式試験全体の配点が2倍になったことで、部分点をつけやすくなるなど採点の幅が広がり、得点差がつけやすくなるでしょう。
つまり、今まで以上に記述式問題で得点できるような対策をしておく必要があるのです。
択一式問題と異なり、どうしても問題演習が不足しがちになる記述式問題の場合、模試で本試験レベルの問題を解いておくことは大きなメリットがあるといえます。
また、具体的にどのように部分点がついて、どのように減点されるのかをあらかじめ知っておくことで、本試験で効率良く得点するための戦略を立てやすくなるでしょう。
2.司法書士試験合格に模試を受けることが重要な理由
司法書士試験において模試が重要な理由は、次の5つです。
◉ 受験生の中で自分がどれくらいの位置にいるのか確かめられる
◉ 本番の時間感覚を掴むことができる
◉ 出題予想問題を解くことができる
◉ 過去問とは違う角度の問題を解くことで応用力を身につけられる
◉ 解説講義で押さえるべきポイントや傾向・対策を理解できる
以下、それぞれ確認していきましょう。
2-1.受験生の中で自分がどれくらいの位置にいるのか確かめられる
模試を受験することで、全受講生の中で自分がどれくらいの位置にいるのかを、客観的に把握することができます。
特に、独学で受験勉強をしている方の場合、周りに受験仲間がいないことも多く、自分の勉強方法が正しいかを判断する機会がない方もたくさんいます。
今までしてきた勉強方法が間違っていないかを模試の成績を通して確認できれば、勉強の方向性を正しい方向に修正しやすくなるでしょう。
2-2.本番の時間感覚を掴むことができる
本試験と同じ時間・形式で行われる模試を受験すれば、時間配分やマークシート方式に対応する時間も含めて、本番の時間感覚を掴むことができます。
時間を測って過去問を解くこともあまりないと思われますので、とにかく過去問をひたすら解くだけでは、この時間配分を確認することはできません。
本番特有の緊張感の中で実力を発揮するためにも、本番と同じ環境に身を置くことが大切になってくるのです。
2-3.出題予想問題を解くことができる
受験指導校で行われる模試は、過去の本試験問題を徹底的に分析した上で、令和6年(2024年)の本試験で出題が予想される論点を盛り込んだ問題が出題されますので、試験直前期に出題が予想される知識をインプットすることができます。
本試験中に1問でも模試で解いたことのある問題が出題されれば、それだけで他の受験生よりも優位な立場に立てることは間違いありません。
2-4.過去問とは違う角度の問題を解くことで応用力を身につけられる
本試験では、今まで出題された問題の論点が、角度を変えて出題されるケースも多いです。過去問を解いているにもかかわらず点数が伸び悩んでいる方は、これらの問題への対応策を身につける必要があります。
この点、模試では、こうした問題に対応する力を養えるような問題も出題されます。
単純な知識問題だけでなく、現場で効率的に得点するための応用力を身につけることができるのも、模試を受講する大きな魅力の1つと言えるでしょう。
もちろん、過去問学習だけでは不十分な知識や、今までに出題されたことのない分野の知識を補うこともできるので、幅広い知識を問題演習を通して身につける場としても活用できるでしょう。
2-5.解説講義で押さえるべきポイントや傾向・対策を把握できる
模試を受講後に配信されている解説講義を受講すれば、本試験までに押さえるべきポイントや傾向・対策を把握することができます。
解説では、解答の導き方や押さえておくべきポイントなどの他に、受験テクニックや2024年(令和6年)本試験で出題される可能性のあるポイントまで指摘してもらえるため、本試験までの学習効率を大幅に引き上げることができるでしょう。
3.司法書士試験の模試を受ける際のポイント
模試の効果を最大限に発揮するためにも、次の2つのポイントを意識して受験しましょう。
3-1.本試験だと思って受験する
模試の効果を最大限に発揮するには、本試験と同じような緊張感を持って受験することが重要です。
本試験と同じ緊張感を持って問題を解くことで、本番のシミュレーションができるからです。
2択まで絞ったけどどっちを解答したらいいかわからない、時間配分を間違えてしまって時間内に問題を解き終わらないなど、本試験で起こりうるトラブルをあらかじめ経験しておくことで、本番で冷静に対処できる力を身につけることができます。
3-2.模試の順位がそのまま合否に直結するわけではない
模試の順位が良い順位であれば喜んでも良いですが、悪い順位だったからといって、その結果に極端に落ち込む必要はありません。
模試の順位はあくまでも模試を受講した中での順位であり、本試験で必ずしも悪い順位になってしまうわけではありません。模試の成績が上位だったとしても、本試験までの勉強次第では、不合格になってしまう可能性もあるのです。
模試の成績が悪かった場合、今までの勉強方法を見直す必要はあるかもしれませんが、極端に落ち込む必要はなく、むしろここからの勉強次第では上位に食い込めるチャンスがあるくらいに考えましょう。
4.司法書士試験の模試はいつ受ければいい?タイミングは?
司法書士試験の模試をいつから受ければ良いのか迷う方も多いと思いますが、受験指導校の模試が開催されるのは、例年4月〜6月なので、本試験の3ヵ月前くらいから受験する方が多いです。
もちろん、模試はいつでも受験できるので、司法書士試験の勉強を始めて間もない方が、試験の傾向を知るために受験するのも有意義です。
模試の結果を踏まえて、本試験に向けた最終調整をすることを考えると、少なくとも本試験を受ける年に開催される模試は、受けておくべきだと言えます。
5.司法書士試験の模試は何回受けるべき?
模試は1回ではなく、各受験指導校で複数回開催されることが多いですが、模試を何回受けるべきかは、それぞれの受験生の学習の進捗状況や、本試験までの可処分時間によっても変わります。
テキストや過去問学習が終わっていないのであれば、そちらを優先させることも考えるべきですが、本試験のシミュレーションを行うためにも、本試験までに少なくとも1回は模試を受けておくべきだと言えるでしょう。
特に、本番に弱く、過去問は解けるのに本試験や模試の得点がなかなか伸びずに悩んでいる方は、本試験の問題で解答の導き方を学ぶ方向で勉強を進めていくのがおすすめです。
6.迷っているなら伊藤塾の全国公開模擬試験がおすすめ
もし、どの模試を受講するのか迷っているのであれば、伊藤塾が開催する「2025年合格目標全国公開模擬試験」を受講してみてはいかがでしょうか。
伊藤塾の公開模試では、通学受講だけでなく、近くに受験会場がない方でも模試を受けれるように、在宅受講も可能となっています。
「最も本試験に近い問題」と合格者から定評のある良問で本試験をシミュレーションすれば、本試験で合格するために必要な知識や経験を蓄えることができます。
価格も2回セットで5,000円となっており、誰でも受験しやすい価格設定になっています。
伊藤塾が開催する公開模試の詳しい解説については、こちらのページをご覧ください。
7.まとめ
司法書士試験において模試を受けずに合格したいと考える方も多いですが、本試験に近い環境に身を置き、予想問題を解ける模試の重要性は、極めて高いと言えます。
未知の問題も出題されるため、網羅的に論点を身に付けたい方にとっても、模試は有意義なものとなるでしょう。
もし、どの模試を受けるか迷っているのであれば、「最も本試験に近い問題」と合格者から定評のある伊藤塾の「全国公開模擬試験」で、本試験のシミュレートをしてみてはいかがでしょうか。
伊藤塾では、司法書士試験合格を本気で目指す方を、常に応援しています。