予備試験に最短で合格するには?1年で合格するためのスケジュールの立て方

予備試験

予備試験の合格スケジュールのイメージ

「最短で予備試験に合格するためにはどういうスケジュールを立てればいいんだろう」
「そもそも1年で予備試験に合格するなんて可能なんだろうか」

法曹になるためには法科大学院を修了するか、予備試験に合格して司法試験の受験資格を得る必要があります。

2024年度(令和6年度)の予備試験は最終合格率が3.57%でしたが、例年4%程度で推移しており資格試験の中でもかなり難易度の高い試験となっています。

ただ、最終的には予備試験の後に控える司法試験合格を目指すことまで考えると、予備試験にはなるべく最短で合格することが重要です。

本記事では、予備試験に最短1年で合格するためのスケジュールの立て方をご紹介していきます。

今後予備試験を受験される予定の方、働きながら予備試験合格を目指す方などにとっても参考になる内容かと思うので、ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。

1. 予備試験ってどんな試験?

「最短ルートで法曹になることができる」ルート、それが予備試験です。

予備試験は、「法科大学院修了者と同等の学識及びその応用能力並びに法律に関する実務の基礎的素養を有するかどうかを判定する」(司法試験法5条)試験で、合格すると司法試験の受験資格を得ることができます。

予備試験に受験制限はなく、大学在学中でも試験を受けることができるため、法科大学院を修了するよりも早く、司法試験の受験資格を得ることが出来ます。

そのため、予備試験に最短1年で合格することが出来れば、司法試験に最短2年で合格することも可能になるのです。

2. 予備試験の試験日程

2023年(令和5年)より、7月に短答式試験、9月に論文式試験、1月に口述試験が行われることとなりました。

短答式試験に合格出来なければ論文式試験を受ける事は出来ず、論文式試験に合格することが出来なければ口述式試験を受ける事は出来ません。

短答式試験の合格率は例年20%前後で推移しているため、無計画に勉強していても合格できる試験ではありません。

しかし、短答式試験は誰でも受ける事が可能なため、いわゆる記念受験で受験する人もたくさんいます。

受験者数はそうした記念受験者の数も含まれてしまうため、合格率20%という数字が本当の合格率を表しているとは言い難い側面があるのです。

短答式試験はマークシート式で、問題の難易度としても知識として知っていればすぐに解ける問題形式であるため、綿密な計画を立てて、コツコツと勉強を継続していれば誰でも突破できる試験であると言えます。

予備試験において最も重要な試験であると言えるのが論文式試験で、毎年合格率は20%程度となっています。

論文式試験は短答式試験と違い、記念受験者は含まれていませんし、マークシート式ではなく論文形式の記述式となっていて、その内容も高度な思考力・応用力を問うものになっているため、かなり難易度の高い試験になっています。

論文を作成する力は一朝一夕で身につくものでないので、短答同様に綿密に計画をたてて、それを粛々と進めていく必要があるでしょう。

口述試験は、内容自体は短答・論文の段階で試されてきた知識でもあり、毎年9割以上の方が合格する試験であるため、口述という特殊な形式による試験対策は論文式試験が終わった後で問題ありません。

3. そもそも予備試験に1年で合格することは可能なのか

予備試験の合格率は例年4%程度で推移していますが、本当に1年で合格することは可能なのでしょうか。

一般的に司法試験予備試験に合格するために必要な勉強時間は2,000~5,000時間と言われています。

もっとも、これくらい勉強すれば必ず合格できるという基準があるわけではありません。

合格までに必要な勉強時間は、学習環境や、今までの学習経験等による個人差が大きいと言えるからです。

勉強時間はあくまでも基準であって絶対的な数字ではなく、それよりも、正しい方向の勉強を集中して継続するということが最も重要なのです。

ある程度の勉強時間は確保しないといけないのは当然の事として、量より質の勉強を心がけるようにしましょう。

勉強する方向を適切に定め、勉強の質を常に意識し、綿密な計画を立て、それを最後まで実行することが出来れば、1年での予備試験合格も可能なのです。

4. 1年で予備試験に合格するために抑えるべきポイント

4-1. 効率のよい勉強をするために予備校を利用する

予備試験では、むやみやたらに使用教材を増やさないというのも、合格における重要な要素の一つになっています。

試験への不安から、様々な方法で知識を学びたくなる気持ちは分かります。

ただ、限られた時間の中で結果を出すためには、100の曖昧な知識より10の確実な基礎知識を付ける事が重要になります。

基本書や判例集はできる限り一つに絞り、むやみやたらに手を広げないようにしましょう。

その点、予備校の提供する講義は、学習すべき重要なポイントがまとめられており、自分で教材を吟味する手間を省く事が出来ます。

また、答練等を定期的に利用する事で、受験生の中での現在の自分の位置を確認することができ、これらを勉強計画のペースメーカーとして利用する事も出来るでしょう。

自習室を使用する事ができるのも予備校の強みの一つで、「周りがこんなに勉強してるんだから自分も勉強しないと!」と自分を奮い立たせる意味でも有意義です。

スケジュールに関しても、予備校のスケジューリング制度を利用すれば、効率的にスケジュールを立てることができます。

予備校にも様々なコースがあるので、合格するために効率良く各講座や制度を利用しましょう。

4-2. アウトプット重視の勉強法

知識の穴をなくす為に、インプットを完璧にしてからアウトプットの勉強に移行しようと考える方が多いかと思います。

たしかに、知識を網羅的に身につけることは、他の論点を理解し、その深度を深めるためにも重要であることは間違いありません。

しかし、司法試験、特に論文式試験は単に知識の量を吐き出すだけの試験ではなく、法律をもって具体的な事案をどのように解決するのかを検討させる試験です。

そのため、いかに知識をインプット出来ていたとしても、それを具体的な事案と結びつけ、問題を適切に処理することが出来なければ司法試験に合格する事はできません。

また、法律の勉強は抽象的で無味乾燥な部分が多いため、アウトプットを通じて具体的な事案を解決する過程で知識を蓄えたほうが記憶に残りやすいということもあります。

そのため、予備試験の勉強としては、まずインプットを出来る限り早く終わらせる必要があります。

学習初期の段階からいち早く答案を書く練習をすることが、予備試験の合格には必須となります。

また、演習書を何冊もこなすよりも、まずは予備試験・旧司法試験の過去問を解くことが最重要であると言えるため、とにかく過去問を重視した勉強をすることを心がけましょう。

4-3. 隙間時間の有効活用

予備試験に合格するまでには最低でも2,000時間程度勉強する必要があるため、出来る限り一日の勉強時間を確保する必要があります。

学生であれば比較的時間は取りやすいですが、社会人の場合にはなかなか時間をとることができない人も多いでしょう。上手くスキマ時間を活用して勉強時間を確保する事が重要です。たとえ、スキマ時間で30分しか勉強しなかったとしても、それを1年積み重ねればおよそ200時間になります。

一日30分でもいいのでとにかく休まずに勉強を続けること、これが合格への近道となります。

【ここで勉強時間を確保しよう】
 ◉朝早起きして1時間
 ◉通勤時間の有効活用
 ◉お昼休みで30分~1時間
 ◉帰宅後に1時間

5. スケジューリングのコツ

【スケジューリングによる効果】
 ◉勉強の効率化
 ◉最短での合格
 ◉集中力の向上
 ◉自己認識が高まる
 ◉自信がつく

実際にスケジュールを立ててみると、どうやってスケジュールを立てて良いかが分からないという方が多いと思います。

最初に誤ったスケジュールをたててしまうと、そのまま間違った方向で勉強を進めて行ってしまうことにもなりかねません。

ここでは、実際にスケジュールを立てる際のコツをご紹介していきますので、スケジュールを立てる際の参考にしてみてください。

5-1. ゴールから逆算して考える

まずは具体的なゴールである「予備試験合格」から逆算して計画を立てることが重要です。

予備試験合格に向けて具体的な目標を書き出す際に、以下のような事を意識すると良いとされています。

◉出来る限り具体的に
何をすれば予備試験に合格することが出来るかを、出来る限り具体的に書き出す事が必要です。例えば「来年の4月までに平成以降の論文の過去問を全て2回以上解く」など、出来る限り具体的に目標を記載するようにしましょう。

◉達成可能であること
勉強を始める前はやる気に満ち溢れている事が多く、計画を立てる時も予定を詰め込みすぎてしまう傾向にあります。

計画を立てる事が重要なのではなく、立てた計画をやり切る事が重要なので、詰め込みすぎて計画倒れにならないように注意しましょう。

◉期限が明確であること
期限を決めないといつまでも「まだ時間がある」と考えてしまい、計画が停滞しがちです。計画を立てる際にはタイムリーに行動できるよう、期限を明確にするようにしましょう。

5-2. 目標を細かく設定していく

1年単位の目標を決めたとしても、それだけでは現状何をすべきなのかが明確ではありません。合格までにやるべきこと、半年後までにやるべきこと、来週までにやるべきこと、というように、目標設定は細かく設定するようにしましょう。

5-3. 計画は毎日見直す

計画を着実に進めるためには、定期的に計画を確認することで、現在の自分の立ち位置を確かめ、計画のズレを適宜修正するようにしましょう。

5-4. 目標の再確認

予備試験に1年で合格するためには、常に予備試験合格という目標を見失わないことが大切です。

定期的に目標を見つめ直すことで、その目標を設定した最初の動機を思い出すことにもなり、モチベーションを維持することにも繋がるでしょう。

予備試験合格まで走りに抜けるためにも、適宜目標を見つめ直すようにしましょう。

6. 科目ごとの関連性と勉強の優先順位

予備試験の試験科目は法律基本7科目および選択科目、民事実務、刑事実務、法曹倫理、一般教養となります。

基本となる法律は憲法、民法、刑法となりますので、まずはこれらの法律のインプットから勉強を始めましょう。

また、公法系科目、民事系科目と民事実務、刑事系科目と刑事実務、はそれぞれ相性がいいため、並行して勉強すると理解を深める事ができます。

選択科目は選択する科目によって相性のいい科目が変わってくるため、選択科目に併せて理解しやすい科目と並行して勉強するようにしましょう。

7. 最短で合格するための具体的なスケジュール

それでは、具体的にどのようなスケジュールを立てればいいのでしょうか。

まずは1年単位でのスケジュールを確認してみましょう。

期限やるべき事
学習開始~12月(年内)・基礎的な法的知識のインプット
・論文の書き方に関する基礎を学ぶ
→インプットを素早く終わらせて、いち早く答案を書く練 習をする。
・短答の過去問も徐々にやり始める
1月~4月(年明け~短答)・論文の過去問、問題演習を繰り返す
→アウトプット重視で、ひたすら過去問、演習問題をこなす。
・短答の過去問も少しづつ頻度をあげていく
5月~7月(短答直前期)・短答重視でひたすら過去問
・予備校の公開模試を受ける
・出来る限り論文の勉強も並行して行う
7月~9月(論文直前期)・今までにやってきた論文の問題の総復習
・予備校の新作答練や模擬試験を受験する
・対策を疎かにしがちな法律実務基礎科目・選択科目も対策
9月~1月(口述直前期)・予備校の口述模試を受ける
・口述に出そうな範囲の知識を固める
・来年の司法試験のために論文の勉強を継続する


1年単位で見るとこんな感じのスケジュール感になります。

このスケジュールだと、それぞれ年内、年明け〜短答まで、短答直前期、論文直前期、口述直前期に分けてスケジュールを立てています。

このスケジュールでないと合格できないわけではなく、合格までにすべきことを行うことができるのであれば、どんなスケジュールでも問題ありません。

ご自身の進捗状況にあったスケジュールを立てるよう心がけましょう。

8. 年内の勉強方法

それでは、1年単位での勉強スケジュールについてそれぞれ詳細を確認していきましょう。

ますは、年内にすべき事を確認していきます。

8-1. 論文式試験対策

①. 予備校の入門・インプット講座の受講

まずは法律の基礎知識をつけるところから始まります。

出来る限り素早くインプットを終えてアウトプットに移行することが重要なので、効率よく勉強を進める必要があります。

大学生にせよ社会人にせよ、もっとも重要なことは限られた時間の中で、適切な「選択と集中」を行い、いかに効率よく学ぶことができるかどうか、そしてインプットとアウトプットの順番や配分を含め、合格のための勉強法に最適化できるかということでしょう。

これらの実現のためには、司法試験を知り尽くした先輩や指導者から助言や指導をいただくことが必要不可欠です。

もちろん独学での合格は不可能ではありませんが、膨大な年月と労力、その気の遠くなるような時間を勉強に集中し続けられる強靭な精神力があってこそできることです。

その苦労や費用対効果を考えると、多くの合格者がしたように予備校を利用する事をおすすめします。

予備校の入門講座や基礎講座であれば、無駄なく効率のいい勉強をすることができ、かつ基本書や問題集を取捨選択する時間を省くことができます。

②. 基礎的な問題演習の受講

論文の問題を解くにあたり、まずは論文の書き方を学ぶ必要があります。

論文の講座に関しては、大きく基礎的な段階と、実戦的な段階の2段階で考えるとよいでしょう。

予備校の入門講座を受講するのであれば、一緒に基礎的な問題演習を行うコースがセットになっているかと思います。

基礎的な問題演習に関しては、入門講座と並行して受講するのが効果的です。

インプット講座と並行して受講することで、インプット講座で学んだ知識が実際にどのように論文式試験で問われるのかということを知ることができます。

③. 過去問・問題演習の講座の受講

基本的な知識のインプットが終了した後は、合格する答案の書き方、そのための考え方を学ぶ段階に移ります。その講座では合格までとにかくひたすら予備試験の過去問や問題演習を繰り返します。

基本的な学習として、良問といわれる旧司法試験の問題を解くのも勉強になるでしょう。

論文式試験では、法律独自の、また各科目によって答案の型が存在するため、まずはその型を覚えるところからはじめます。

最初に問題を解いたときには全く書けなくて落ち込むかもしれませんが、合格者も皆最初は書けません。

過去問を繰り返し解いていく内に自然と合格レベルの答案を書くことが出来るようになっていくので安心して下さい。

とにかく重要なのは諦めずに粛々と解き続ける事が大切です。

はじめのうちは答案構成(答案作成のための論文の構成メモ)レベルで構いません。ただし、時間が許すのであれば実際に答案を作成し、予備校に添削してもらうようにしましょう。

8-2. 短答式試験対策

論文の勉強がある程度進んできた科目については、徐々に短答の勉強も始めていきます。

短答は分野ごとに解くことが可能ですので、学習の進捗にあわせて、短答の問題を並行して解くようにしましょう。

短答では論文で使う知識よりも細かい条文や判例知識を問われるため、インプットで学んだ知識を問題演習を通じて定着させていくことになります。

短答では、短答プロパーと呼ばれる短答式試験のみで問われるような細かい知識も問われるため、正答率の低い問題にはあまり深追いしないようにすることが大切です。盲目的に問題演習をすることなく、常に正答率を意識した学習がポイントとなります。

この時期一番重要なことはインプットをなるべく素早く終わらせる事と、できるだけ論文の問題演習をこなすことにあります。

短答対策も論文の知識確認という意識で、論文の勉強に比重を置くようにしましょう。

9. 年明け~4月までの勉強法

9-1. 論文式試験対策

とにかく問題演習をひたすら行います。

予備校で提供された問題と予備試験の過去問を繰り返すことになりますが、良問といわれる旧司法試験の過去問もやりましょう。

9-2. 短答式試験対策

7月の短答式試験に向けて、徐々に短答を重視する勉強法にシフトする必要があります。

やることは論文と特に変わらず、ひたすら過去問を解き続けていくことになります。

少なくとも過去問は10~15年分は解きたいところでしょう。

ただし、一般教養については論文では出題されないうえ、範囲が実質ないといえるため、出来る限り時間をかけないようにすべきです。

合格者のほとんどが、一般教養には何の対策もしなかったと述べています。

10. 短答式試験直前期の勉強法

10-1. 論文式試験対策

短答重視の勉強にはなりますが、論文に関して一切勉強しないとなると、論文の答案作成の腕がなまってしまう可能性があります。

出来れば一日一通でいいので、答案を作成するよう心がけましょう。

10-2. 短答式試験対策

①. 過去問の総復習

勉強方法は変わらず、過去問をひたすらこなすとともに、苦手な範囲の問題の復習を重点的に行いましょう。

当日、試験会場で見返すことができるように、自分の弱点ノートなどを作成しておくのがオススメです。

②. 模擬試験の受験

各予備校では、この時期に短答式試験の公開模試が実施されます。

試験本番の環境に慣れるために、できるだけ短答式試験の模擬試験を受験するようにしましょう。

11. 短答式試験から論文式試験までの勉強法

11-1. 答練、模擬試験を受ける

短答と同じく、予備校が予備試験の予想問題を使った答練や模擬試験を実施しています。

試験本番の厳しい時間制限に慣れるため、できる限り本番に近い環境に身を置いて制限時間内で答案を仕上げる訓練をしましょう。

11-2. 論文問題の総復習、基礎的な知識・理解の確認

今まで解いてきた論文問題でできなかった問題を総復習します。

特に優先すべきは過去問で、予備試験の過去問だけでなく、司法試験の過去問についてもしっかり復習するようにしましょう。

また、基礎的な知識が抜けていないか、再度しっかり総復習するようにしましょう。

11-3. 法律実務科目や選択科目も

対策が疎かになりがちなこれらの対策についても、他の科目の足を引っ張らないようにしっかりと復習するようにしましょう。

特に法律実務科目に関しては、他の受験生も対策を後回しにしがちなため、しっかり対策をすればその分得点源になりやすい科目になります。

ライバルたちに差をつけるためにも、ここで実務科目の総復習をするようにしましょう。

ただし、あくまでも今までやってきた復習を行うのであって、新しい問題集などに手を付けて手を広げすぎないよう注意が必要です。

12. 予備試験のスケジュールに関するよくある質問(FAQ)

予備試験の短答式試験の合格点はどれくらいですか

短答式試験の合格点は年度によって変動しますが、近年は270点満点中160点前後(得点率約60%)で推移しています。2025年度予備試験短答式試験では合格者数2,744人・合格率約22.1%でした。
合格点は受験者全体の得点分布によって司法試験委員会が決定する相対評価方式のため、受験生全体の平均よりやや上の正答率を確保すれば合格圏内に届きます。配点比重は法律科目が高く、一般教養は最小限の対策で済ませる戦略が一般的です。

予備試験の論文式試験で過去問は何年分やればいいですか

論文式試験の過去問は2011年の予備試験開始以降の全年度(14〜15年分)を答案作成まで踏み込んで演習することが推奨されます。良問とされる旧司法試験の論文過去問も合わせて解くことで、論文の型を身につける訓練が深まります。
短答式試験は条文・判例の暗記中心の試験のため、過去問は最低10〜15年分の周回(複数回演習)が必要です。論文と短答で過去問への取り組み方が異なる点を意識した学習配分が合格の鍵となります。

予備試験を1年合格するスケジュールと2年合格するスケジュールはどう違いますか

1年合格スケジュールは学習開始から12月までに法律基礎のインプットと論文の書き方を完了し、年明けから本試験まで過去問演習を集中的に行う組み立てです。1日5〜6時間の学習時間確保が前提となり、大学生向けの設計と言えます。
2年合格スケジュールは学習1年目を基礎インプットと基礎演習に充て、2年目を過去問演習と本試験対策に充てます。1日2〜3時間で進められるため、社会人や部活動・アルバイトのある学生には現実的な期間設定です。挫折リスクを下げる選択肢として2年合格を選ぶ受験生もみられます。

大学在学中と社会人で予備試験の合格者数はどちらが多いですか

大学在学中の合格者が圧倒的多数を占めます。令和6年(2024年)予備試験最終合格者449人のうち、大学在学中の合格者は279人で全体の約62%を占めました。会社員や公務員などの社会人合格者は60人で、約13%でした。
大学在学中合格者が多い理由は学習時間の確保しやすさですが、社会人合格者60人という数字は無視できない実数です。働きながらでも効率的な学習計画を立てれば合格の現実性が十分にある試験と言えます。
出典:法務省「司法試験予備試験の結果について」

予備試験の短答・論文・口述の3試験はどのような順序で実施されますか

予備試験は3段階の試験で構成され、前段階に合格しなければ次の試験を受験できません。短答式試験は7月(合格率約22%前後)、論文式試験は9月(合格率約17〜20%)、口述試験は翌年1月(合格率約97〜98%)の順で実施されます。
そのため、実質的な勝負は短答と論文の2段階であり、最終合格率(約3〜4%)は、短答合格率と論文合格率を順にかけた結果として現れるとも言えます。

予備試験の一般教養はどれくらい対策すべきですか

一般教養は対策時間を最小限に抑えるのが定石です。出題範囲が事実上「無限定」で対策範囲を絞り込めない一方、配点比重が法律科目より低いためです。一般教養に時間を割くより、配点比重の高い民法・憲法・刑法・民事訴訟法・刑事訴訟法の対策に時間を集中させるのが合格戦略です。

予備試験を1年で合格するのは無理ではないですか

無理ではありませんが、1年合格は学習時間を週40時間程度確保できる受験生向けの目標設定です。大学生で講義・サークル・アルバイトなどを最小限に絞り込み、勉強に専念できる環境を作れる場合に現実性のある選択肢となります。
社会人や時間制約のある学生にとっては2〜3年合格を目指すのが現実的です。「1年合格にこだわって挫折する」より「2年合格で確実に到達する」ほうが、結果として最短ルートになるケースが多数あります。自分の生活時間に合った目標設定が重要です。

予備試験の法律実務基礎科目はなぜ対策が後回しになりがちですか

法律実務基礎科目(民事実務・刑事実務・法曹倫理)は予備試験論文式試験のみで出題され、短答式試験では問われない上、大学の法学部講義でも扱われない実務知識のため、学習初期段階では優先度を下げざるを得ない構造があります。
しかし他の受験生も対策を後回しにする科目のため、しっかり対策すれば差別化要因となります。論文式試験直前期(7〜9月)に集中的に対策時間を確保し、過去問演習と判例知識の確認を行うのが効率的な学習配分です。

予備試験の選択科目はいつから対策を始めるべきですか

選択科目は法律基本7科目の論文対策が一通り進んだ段階(学習開始から1年〜1年半後)から本格的に着手するのが標準的なタイミングです。選択科目8つ(倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際関係法公法系・国際関係法私法系)から1科目を選択します。
論文式試験直前期(7〜9月)には基本7科目の総復習と並行して選択科目の総仕上げを行います。選択科目は基本7科目との出題関係で得意分野と相性のいい科目を選ぶと相乗効果で学習効率が上がります。

予備試験の答練・模擬試験はどの時期に受けるべきですか

答練は学習初期から定期的に受講し、自分の到達度を確認するペースメーカーとして利用するのが効果的です。模擬試験は短答試験直前期(5〜7月)と論文試験直前期(7〜9月)に各1回受験するのが標準です。本試験と同じ時間制限・問題形式で答案を仕上げる経験が、本番のパフォーマンスを左右します。

13. 予備試験に最短で合格するためのスケジュールの立て方まとめ

司法試験予備試験に合格するために必要な勉強時間は2,000~5,000時間と言われています。

しかし、勉強時間はあくまでも基準であって絶対的な数字ではなく、それよりも、正しい方向の勉強を集中して継続するということが最も重要です。

勉強の質を常に意識し、綿密な計画を立て、それを最後まで実行することが出来れば、1年での予備試験合格も可能なのです。

ただし、1年で合格するためのスケジュールを受験生自身が独学で組んでいくことは、ほぼ不可能と言っていいでしょう。

もし、本気で1年で予備試験合格を目指すのであれば、予備校の利用を強くおすすめします。

2024年度(令和6年度)の司法試験予備試験の合格率は3.57%でしたが、最終合格者のうちで最も高い割合を占めているのは「大学在学中」の受験者で、最終合格者449人中、279人が「大学在学中」の受験者となっています。また、会社員や公務員の方など、「働きながら合格」の方も60人います。

予備試験は、予備校の入門講座等を活用して効率的な勉強を行うことによって、大学在学中でも働きながらでも最終合格することが十分に可能な試験なのです。

伊藤塾では、「盤石な基礎」と「合格後を考える」を指導理念に、司法試験合格はもちろんのこと、合格後の活躍まで見据えたお一人おひとりへの丁寧なサポートで、受講生の皆様を全力で支えています。

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2025年 司法試験合格者1,581人中 1,432名(90.6%)※1
2025年 予備試験合格者 452人中406名(89.8%)※2
伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座640名、講座・答練321名、模試471名)
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なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
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25年司法試験合格祝賀会

著者:伊藤塾 司法試験科

1995年の創立以来、司法試験・予備試験指導の専門機関として約30年の実績を持つ伊藤塾の司法試験科が監修・執筆しています。2025年度の司法試験合格者占有率は業界トップクラスの90.6%。現役弁護士を含む専門講師陣が、予備試験ルート・法科大学院ルートの両方に精通した正確な情報をお届けします。