中小企業診断士の受験資格は?学歴・年齢不問で誰でも受験可能!科目免除制度も解説

試験詳細

「中小企業診断士に興味があるけれど、受験資格はあるの?」
「高卒でも受けられる?」
「未経験でも大丈夫?」

このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、中小企業診断士の1次試験には受験資格が一切ありません。学歴・年齢・実務経験を問わず、誰でも受験できます。
この記事では、1次試験・2次試験それぞれの受験資格はもちろん、科目免除制度や他のビジネス資格との比較まで詳しく解説します。ぜひ最後までお読みください。
以下にこの記事のポイントをまとめます。

● 中小企業診断士の1次試験に受験資格はない(学歴・年齢・実務経験不問)
● 2次試験は1次試験合格が受験条件(有効期間は2年間)
● 公認会計士・税理士・弁護士などの資格保有者は一部科目が免除可能
● 社労士・税理士などと比べても受験のハードルが低く、挑戦しやすい資格

1. 中小企業診断士の受験資格

中小企業診断士試験の1次試験は、学歴・年齢・実務経験を問わず、誰でも受験できます。これは中小企業庁が公式に明記しているもので、「年齢、性別、学歴等に関係なく、だれでも受験することができる」とされています。
出典:中小企業庁「令和7年度の中小企業診断士試験について」 

試験区分受験資格
1次試験なし(学歴・年齢・実務経験不問)
2次試験(筆記)1次試験合格者
(合格年度を含む2年間有効)
2次試験(口述)2次筆記試験合格者
(当該年度のみ有効)

以下、学歴・年齢・実務経験のそれぞれについて詳しく見ていきましょう。

1-1. 学歴は不問|中卒・高卒でもOK

中小企業診断士試験には、学歴に関する要件は一切ありません。中卒・高卒の方でも自由にチャレンジできます。
一部の国家資格では「大卒以上」や「大学で所定の科目を履修」といった学歴要件がありますが、中小企業診断士試験にはそのような制限がありません。「学歴に自信がない」という理由で諦める必要はまったくないのです。

1-2. 年齢制限なし|最年少19歳・最年長75歳の合格実績

中小企業診断士試験に年齢制限はありません。実際に、2025年度(令和7年度)の1次試験では最年少19歳、最年長75歳の合格者が出ています。
受験者・合格者のメインの年齢層は30〜40代ですが、10代から70代まで幅広い世代の方が受験しています。以下の表で、年齢別の受験者・合格者データを確認してみましょう。

年齢層受験者割合合格率
(令和6年度)
特徴
20代以下14.0%14.2%大学生・若手社会人
30代26.7%31.9%最も合格率が高い年齢層
40代28.7%27.9%管理職層のキャリアアップ
50代23.1%20.5%独立・セカンドキャリア志向
60代以上7.6%5.5%定年後の活躍を見据えた受験

出典:一般社団法人 日本中小企業診断士協会連合会「過去の試験結果・統計資料」 

※2025年度(令和7年度)の1次試験全体の合格率は23.7%(受験者数18,360人・合格者数4,344人)です。
このように、中小企業診断士試験は年齢を問わず幅広い世代が挑戦している試験です。30代の合格率が最も高い傾向にありますが、50代・60代でも十分に合格を狙える数字です。

1-3. 実務経験は不要|未経験からでも目指せる

受験の時点で実務経験は一切求められません。「経営コンサルの経験がないと難しいのでは?」と思われるかもしれませんが、実際には民間企業勤務の方が合格者の約6割を占めています。
試験は「広く浅く」出題されるため、特定の業務経験がなくても、ポイントをおさえた学習をすれば十分に合格可能です。大学生や異業種の社会人など、経営コンサル未経験の方も多く合格しています。
出典:一般社団法人 日本中小企業診断士協会連合会「統計資料」

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2. 中小企業診断士の受験資格を他のビジネス資格と比較

中小企業診断士の受験資格が不問であることはお伝えしました。では、他のビジネス系国家資格と比べてどうなのでしょうか。以下の表で、主要な国家資格の受験資格を比較しました。

資格名学歴要件年齢要件実務経験要件
中小企業診断士なしなしなし
行政書士なしなしなし
公認会計士なしなしなし
司法書士なしなしなし
社会保険労務士大卒・短大・高専卒
or 国家試験に合格
なし3年以上(学歴
要件非該当者)
税理士大卒・短大・高専卒+
社会科学系科目の履修
or 簿記1級等(税法科目のみ)
なし2年以上
(税法科目のみ)

2-1. 社労士・税理士には学歴・実務経験が必要

社会保険労務士(社労士)の受験には、大卒・短大・高専卒以上の学歴、3年以上の実務経験、または行政書士などの国家試験合格のいずれかの要件を満たす必要があります。
また、税理士試験では、会計科目(簿記論・財務諸表論)には受験資格が不要ですが、税法科目には大卒・短大・高専卒以上の学歴+社会科学系科目の履修、または簿記1級合格などの要件が必要です。
その点、中小企業診断士は完全に受験資格不問ですので、「まずは何かビジネス系の資格に挑戦したい」という方にとって、非常に取り組みやすい資格といえます。

2-2. 中小企業診断士はビジネス系国家資格の中でも受験しやすい

上記の比較表のとおり、中小企業診断士は行政書士や公認会計士、司法書士と同様に、受験資格の制限がありません。社労士や税理士と比べると、受験に必要な資格要件のハードルが低いことがわかります。
また、中小企業診断士は経営全般の知識を幅広く学べるため、取得後のキャリアの選択肢が非常に広いのも魅力です。独立・開業はもちろん、企業内でのキャリアアップにも活かせる資格です。

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3. 2次試験の受験資格|1次合格+有効期間に注意

1次試験は誰でも受験できますが、2次試験には受験資格があります。以下、筆記試験と口述試験に分けて解説します。

3-1. 筆記試験の受験資格=1次試験合格(有効期間2年)

2次試験を受験するには、1次試験に合格していることが必要です。
重要なのが「合格有効期間」のルールです。1次試験の合格有効期間は、合格年度を含む2年間です。つまり、2025年度1次試験に合格した場合、2025年度と2026年度の2回、2次試験を受験できます。

2026年度(令和8年度) 2次試験の受験資格 <見込み>
該当者:2025年度または2026年度の1次試験合格者
参考:中小企業庁「令和7年度の中小企業診断士試験について」

なお、1次試験の合格基準は、科目免除を除く受験科目の総得点の60%以上で、かつ1科目でも満点の40%未満がないことです。この基準を突破した方のみが2次試験の受験資格を得ます。

また、令和7年度(2025年度)まで実施されていた口述試験は、令和8年度(2026年度)より廃止されました。2次試験は筆記試験のみで合否が決まります。
参考:中小企業庁「令和8年度からの中小企業診断士試験における改正点について

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4. 中小企業診断士試験の科目免除制度

中小企業診断士試験には受験資格はありませんが、特定の資格を保有している方は一部科目の免除を受けられます。ここでは免除制度の概要をご紹介します。

4-1. 他資格保有者の科目免除一覧

免除科目該当する資格等
経済学・経済政策経済学の教授・准教授(通算3年以上)、経済学
博士、公認会計士試験で経済学に合格した者、
不動産鑑定士・不動産鑑定士試験合格者等
財務・会計公認会計士・公認会計士試験合格者・会計士補、
税理士・税理士試験合格者・税理士試験免除者、
弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む)
経営法務弁護士、司法試験合格者、旧司法試験第2次試験
合格者
経営情報システム技術士(情報工学部門)、ITストラテジスト、シス
テムアーキテクト、プロジェクトマネージャ、
応用情報技術者等の情報処理技術者試験合格者

4-2. 科目合格による免除

1次試験で60点以上を取った科目は「科目合格」となり、翌年度と翌々年度の受験が免除されます。この制度を活用すれば、2〜3年かけて計画的に1次試験の突破を目指すことも可能です。

4-3. 科目免除を「あえて使わない」戦略もある

科目合格や他資格保有による免除は、必ず使わなければならないものではありません。免除せずに受験すれば、得意科目として総得点を押し上げることができます。一方で、年度によって科目の難易度は大きく変動するため、得意科目が想定外に難化するリスクもあります。ご自身の状況に合わせて検討してみてください。

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5. 中小企業診断士になるまでの全体像

受験資格を理解したところで、中小企業診断士になるまでの全体像を確認しておきましょう。登録までには大きく2つのルートがあります。

【ルート①】試験合格ルート(多くの受験生が選択)
1次試験合格 → 2次試験合格 → 実務補習または実務従事(15日以上) → 経済産業大臣に登録申請
※2025年度まで実施されていた2次試験の口述試験は、2026年度より廃止されました。

【ルート②】養成課程ルート(2次試験免除)
1次試験合格 → 中小企業基盤整備機構または登録養成機関の養成課程修了 → 経済産業大臣に登録申請

5-1. 合格後の実務補習・実務従事とは

2次試験合格後、3年以内に15日以上の実務補習を受けるか、実務に15日以上従事することで、中小企業診断士としての登録申請が可能になります。
実務補習では、6名以内のグループで実際の企業に対する経営診断・助言を行います。試験で得た知識を実践で活かす貴重な機会です。

5-2. 養成課程ルートという選択肢

1次試験合格後、2次試験を受けずに養成課程を修了することでも、中小企業診断士として登録できます。養成課程は6ヶ月から2年程度のプログラムで、実務能力を集中的に養成します。2次試験や実務補習が免除されるため、確実に登録を目指せるメリットがあります。

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6. 中小企業診断士の受験資格に関するよくある質問

中小企業診断士に受験資格はありますか?

1次試験には受験資格が一切ありません。学歴・年齢・実務経験を問わず、誰でも受験可能です。中小企業庁の公式発表でも「年齢、性別、学歴等に関係なく、だれでも受験することができる」と明記されています。

高卒でも中小企業診断士を受験できますか?

はい、受験できます。中小企業診断士試験には学歴要件がないため、中卒・高卒の方も自由にチャレンジできます。社労士など一部の資格とは異なり、学歴の壁がないのが特徴です。

中小企業診断士の受験に年齢制限はありますか?

ありません。2025年度の1次試験では最年少19歳、最年長77歳の合格者が出ており、幅広い年齢層の方が受験しています。

2次試験を受けるにはどうすればよいですか?

1次試験の全科目に合格することが必要です。合格有効期間は合格年度を含む2年間ですので、万一初年度の2次試験に不合格でも、翌年度に再挑戦できます。

持っている資格で科目免除は受けられますか?

はい。公認会計士、税理士、弁護士、技術士、情報処理技術者などの資格保有者は、対応する科目の免除を申請できます。詳しくは本記事の「科目免除制度」の章をご覧ください。

中小企業診断士の受験に実務経験は必要ですか?

受験時には不要です。ただし、合格後の登録には15日以上の実務補習または実務従事が必要です。受験と登録は別の要件なので、混同しないよう注意しましょう。

大学生でも中小企業診断士を受験できますか?

はい、受験できます。在学中に合格すれば就職活動で大きなアドバンテージになります。経営全般の知識を体系的に学べるため、社会人としてのスタートダッシュにも役立ちます。

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科目合格制度とは何ですか?

1次試験で60点以上を取った科目は、翌年度と翌々年度の受験が免除される制度です。複数年かけて1次試験の突破を目指すことができるため、社会人受験生にも人気の戦略です。

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2次試験を受けずに中小企業診断士になる方法はありますか?

はい。1次試験合格後、中小企業基盤整備機構または登録養成機関の養成課程を修了する方法があります。この場合、2次試験および実務補習が免除されます。

中小企業診断士と社労士では、どちらが受験しやすいですか?

受験資格の観点では中小企業診断士の方がハードルが低いです。社労士は大卒以上の学歴または実務経験等の受験資格が必要ですが、中小企業診断士は一切不問です。

7. 【まとめ】中小企業診断士の受験資格と合格への第一歩

本記事では、中小企業診断士試験の受験資格について詳しく解説しました。
以下にポイントをまとめます。

  • 1次試験の受験資格 学歴・年齢・実務経験を問わず、誰でも受験できます。中小企業庁が公式に明記しています。
  • 2次試験の受験資格 1次試験合格が条件です。合格有効期間は2年間のため、複数回の挑戦が可能です。
  • 他資格との比較 社労士・税理士と比べて受験のハードルが低く、ビジネス系国家資格の中でも挑戦しやすい資格です。
  • 科目免除制度 公認会計士・税理士・弁護士などの資格保有者は一部科目が免除可能。科目合格制度と合わせて戦略的に活用できます。
  • 登録までのルート 試験合格ルート(2次試験→実務補習)と養成課程ルートの2つがあります。
  • どちらも働きながら取得可能 受験資格の制限がない分、「いつでも・誰でも」チャレンジを始められます。まずは一歩を踏み出しましょう。

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伊藤塾 別所洋平 講師

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参考:伊藤塾 中小企業診断士試験科 担当講師 別所洋平のメッセージ

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【中小企業診断士】伊藤真塾長×別所洋平講師~伊藤塾で「中小企業診断士」を目指そう!~

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伊藤塾 中小企業診断士試験科

著者:伊藤塾 中小企業診断士試験科

中小企業診断士資格を保有する講師・合格経験者で構成された専門チームが監修・執筆しています。1次試験7科目・2次試験4事例という複合構造を持つ本試験について、ストレート合格率約4〜8%の難関資格を突破するための学習戦略・独立開業の実態・他資格との相性まで、実務経験豊富な専門チームが正確にお届けします。