
【どの科目から始める?】行政書士試験に最短合格できる勉強の順番とは
勉強法
2025年09月11日


「行政書士試験で、どの科目から、どういう順番で勉強すれば良いか分からない…」
これは多くの受験生が最初に悩むポイントです。
しかし、実はこの「順番」が、行政書士試験の合否を大きく左右します。間違った順番で勉強すれば、大きく遠回りすることにもなりかねません。
そこでこの記事では、行政書士試験に最短で合格するための勉強の順番を紹介します。さらに、勉強スケジュールのモデルケースや、失敗しないためのポイントも取り上げました。
この記事を読めば、勉強の順番に関する迷いがなくなり、最短ルートで行政書士試験合格を目指せるようになるでしょう。ぜひ、この記事を読んで行政書士試験の正しい勉強法を身につけてください。
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【目次】
1.どの科目から始める?行政書士試験で勉強する順番
行政書士試験では、正しい順番で勉強することがとても大切です。
試験で出題される科目は完全に独立しているわけではなく、相互に関連しています。正しい順番で取り組まないと、非効率な勉強になりかねません。
具体的な順番としては、「民法→行政法→憲法→基礎知識→基礎法学→商法(会社法)」のようなイメージで進めていきましょう。それぞれ詳しく説明します。
1-1.【1番目】民法
行政書士試験の勉強は、まず「民法」から始めるのがおすすめです。
民法は、試験全体で76点の配点があり、行政法と並ぶ重要科目です。
法律的な考え方のベースとなる科目なので、民法を得意科目にできれば、他の受験生に大きく差をつけられるでしょう。
もっとも、民法は短時間で理解できる科目ではありません。完全にマスターするには時間がかかるので、まずは一周して全体像を把握しましょう。一通り終わったら、完璧にできていなくても、行政法や憲法に進んで構いません。
その代わり、他の科目の勉強をしているときも、民法から完全に離れないようにしてください。1日5分でも10分でも構わないので、毎日コツコツと取り組みましょう。
行政書士試験では、「民法を制するものが、行政書士試験を制する」と言われることもあります。配点の高さという意味でも、法律の基礎固めという意味でも、真っ先に手を付けるべき科目です。
※民法の勉強法については、次の記事で詳しく解説しています。
1-2.【2番目】行政法
民法の次に取り組む科目は、「行政法」です。
行政法は、択一式・多肢選択式・記述式を合わせて112点の配点があり、行政書士試験で最も配点が高い科目です。
民法ほど難解ではありませんが、日常的に使わないので、「とっつきにくい」と感じるかもしれません。しかし、民法で学んだ法的思考力を応用すれば、効率的に学習を進められます。
常に、配点の高さを意識して、十分な時間をかけて対策しましょう。行政法を得点源とすることは、行政書士試験に合格するための必須条件です。
※行政法の勉強法については、次の記事で詳しく解説しています。
1-3.【3番目】憲法
民法、行政法の学習を終えたら、次に「憲法」に取り組みましょう。
憲法は、民法や行政法に比べると優先度は下がりますが、主要科目の1つです。
なお、以前は得点しやすい科目と言われていましたが、ここ数年、大きく傾向が変わっているので注意してください。問題が急激に難化しており、現場思考でないと解けない問題が目立ってきています。
数年前までのように、「憲法を得点源にしよう」と時間をかけすぎるのは危険でしょう。
ただし、憲法の基本を固めることは、民法や行政法を学ぶ上では不可欠です。すべての法律は、憲法の枠内で解釈されるため、憲法を学ぶことで理解が深まる側面もあります。
マイナーな判例・知識を押さえて満点を目指すのではなく、体系的な理解を心がけて勉強しましょう。
※憲法の勉強法については、次の記事で詳しく解説しています。
1-4.【4番目】基礎知識
法令科目(民法、行政法、憲法)の学習がある程度進んだ段階で、「基礎知識」の対策を始めましょう。
基礎知識は、「一般知識(政治・経済・社会)」「諸法令」「情報通信・個人情報保護」「文章理解」の4つに分かれます。中でも、力を入れるべきなのは「諸法令」と「情報通信・個人情報保護」です。これらは実質的には法令科目といってもよく、勉強すれば確実に得点が期待できます。
なお、基礎知識では、科目全体で「合格基準点(56点満点中24点)」が設けられていますが、過度に心配する必要はありません。2024年試験でも、正答率が80%を超えているような問題が散見されました。正しい勉強をしておけば、基礎知識科目で合格基準点を下回る可能性は低いでしょう。
以前は、「合格基準点を超える」ことを目指す科目と言われていましたが、現在は「得点源になる」科目に変わっています。法令科目と比べて問題の難易度も低めなので、早めに1周して感覚を掴んでおきましょう。
※基礎知識の勉強法については、次の記事で詳しく解説しています。
1-5.【5番目】基礎法学
基礎法学は、試験対策上の優先順位は低めの科目です。
出題数は2問しかないので、全く手を付けずに合格する人もいます。基本的には主要3科目(民法・行政法・憲法)と基礎知識が終わってから取り組むのがおすすめです。
ただし、法学全般の基礎知識が問われる科目なので、条文を読み解くスキルなども身に付きます。時間の余裕がある人は、民法の前に最初に勉強するという選択肢もあるでしょう。
初心者から法律を勉強する方にとって、入門的な役割を果たす科目です。
※基礎法学の勉強法については、次の記事で詳しく解説しています。
1-6.【6番目】商法(会社法)
行政書士試験の勉強で、最後に回されることが多いのが「商法(会社法)」です。
商法(会社法)の優先度が低い最大の理由は、コストパフォーマンスの悪さです。
商法(会社法)は学習範囲が非常に広く、内容も複雑で、民法に匹敵するボリュームがある科目です。一方で、配点は低く20点(択一式5問のみ)しかありません。つまり、投入した学習時間に対して得点に結びつきにくいのです。
ただし、試験年度によっては、非常に得点しやすい年度があるため、一律に捨ててしまうのは得策ではありません。1年以上かけて勉強するなら頻出論点に絞って学習する、短期合格を狙うなら捨てるなど、人によって戦略が異なる科目です。
※商法(会社法)の勉強法については、次の記事で詳しく解説しています。
2.行政書士試験の勉強スケジュール(半年のケース)
上記で説明した順番を前提に、勉強のスケジュールを紹介します。
以下は、行政書士試験に半年で合格を目指す場合のモデルケースです。
・【4月〜7月】民法・行政法・憲法に力を入れる
・【8月】基礎知識・商法(会社法)に取り掛かる
・【9月】記述式対策に取り組む
・【10月】模試で直前対策をする
それぞれ詳しく説明していきます。
2-1.【4月〜7月】民法・行政法・憲法に力を入れる
最初の約3〜4ヶ月間は、「民法」「行政法」「憲法」の基礎固めに集中すべき期間です。
特に、民法・行政法については7月中旬頃、遅くとも8月のお盆前までには一通りの学習を終えておきましょう。インプット(テキストの読み込み)とアウトプット(問題演習)をバランス良く進めて、盤石な基礎を身につけることが大切です。
勉強時間は、最低でも週に12時間〜15時間程度を確保し、通勤・通学などのスキマ時間も復習に活用しながら進めましょう。まずは全体像を掴むことを優先して、立ち止まらないことを意識してください。
この時期に主要3科目の基礎を固めることが、その後の学習効率を大きく左右します。
2-2.【8月】基礎知識・商法(会社法)に取り組む
主要3科目の基礎固めが一巡する8月は、これまで学習していなかった「基礎知識」と「商法(会社法)」に取り掛かりましょう。
特に、基礎知識の「諸法令」や「情報通信・個人情報保護」、「文章理解」は得点に繋がりやすいため、優先的に学習してください。基礎知識でどの程度の得点が見込めそうか分かれば、その後の学習戦略が立てやすくなります。
商法(会社法)は、主要3科目の完成度を見てから取り組むか判断しましょう。他の科目の進捗によっては、「あえて学習しない」という選択肢もあります。限られた時間を効率的に使うための戦略が必要です。
2-3.【9月】記述式対策を本格化させる
9月は、択一式の応用力を高めると同時に、「記述式対策」を本格化させるタイミングです。
記述式では、単なる知識の暗記ではなく、問われた論点に対して法律用語を用いて正確かつ簡潔に解答を作成する能力が求められます。そのため、択一式とは異なるトレーニングが必要です。
具体的な対策としては、過去問で出題された重要論点を中心に、実際に40字程度で解答を書いてみるトレーニングを繰り返しましょう。解答に必要なキーワードや条文の言い回しを正確に記憶し、表現する力を養っていきます。
択一式の問題演習をするときも、記述式を意識した学習を心がけてください。例えば、自分で重要知識を問いかけてみて、正確に記憶できているかを確認するなどの工夫をしてみましょう。
※記述式対策については、次の記事で詳しく解説しています。
2-4.【10月】模試で直前対策をする
試験本番を目前に控える10月は、「模擬試験(模試)」を活用して、最終調整を行うタイミングです。
模試を受ける目的は、主に3つあります。
① 本番の時間配分や解答手順のシミュレーション
② 現時点での客観的な実力把握と弱点の発見
③ 試験会場の雰囲気への慣れ
模試は、最低でも2回は受験しておくことをおすすめします。
そして、結果の点数に一喜一憂するのではなく、間違えた原因を徹底的に分析しましょう。特に、多くの受験生が正解する基本的な問題(正答率60%〜が目安)は、確実に得点できるように、関連知識も含めて完璧に復習してください。
模試をペースメーカーとしながら、万全の態勢で11月の本試験に臨めるよう最終準備をしていきましょう。
※模試の活用法については、次の記事で詳しく解説しています。
3.勉強の順番で失敗しないポイント3つ
行政書士試験では、勉強する科目の順番も大切ですが、それだけでは十分ではありません。
勉強を進めるときは、次の3つのポイントを念頭に置いて取り組みましょう。
・民法・行政法を最優先で取り組む
・立ち止まらずに、まずは一周する
・インプット・アウトプットは並行して行う
それぞれ詳しく解説します。
3-1.民法・行政法を最優先で取り組む
行政書士試験の学習戦略において、最も大切なポイントは、「民法」と「行政法」の2科目を最優先で取り組むことです。
その理由は、これまで説明した通り、この2科目だけで試験全体の6割以上(合計188点)の配点を占めているからです。この2科目をしっかり押さえるだけで、合格に必要な得点の大部分を獲得できます。
学習期間に関わらず、民法と行政法の時間は「最優先」で確保しましょう。
特に、民法は後回しにする人が多いですが、絶対に逃げてはいけません。民法を捨ててしまうと、どれだけ他の科目を頑張っても合格は難しいです。
「1日の勉強の◯割は必ずこの2科目に充てる」、あるいは「毎日2〜3問は必ず民法と行政法の問題を解く」など、予め自分ルールを決めておきましょう。
3-2.立ち止まらずに、まずは一周する
分からなくても立ち止まらず、まずは一周することも意識すべきポイントです。
法律を初めて勉強する人は、最初から全てを完璧に理解しようとしがちですが、それは不可能です。そもそも法律は、そのような体系で作られていません。
後半を学ぶことで前半の理解が深まったり、全体像を掴むことではじめて個々の知識の位置づけが明確になったりするのが、法律学習の特徴です。
テキストを読んで理解できない箇所があっても、付箋を貼るなどして一旦先に進みましょう。極端な話をすると、内容が全く理解できていなくても構いません。難しいと感じても、「とにかく一周すること」が大切だからです。
最初から細部にこだわりすぎると、一つの論点で悩み続け、勉強が進まなくなってしまいます。まずは一周して全体像を把握し、二周目、三周目と繰り返す中で、徐々に理解を深めていきましょう。
3-3.インプット・アウトプットは並行して行う
行政書士試験の勉強では「インプット」と「アウトプット」を並行して行うことが必要です。
多くの人が陥る失敗として、「テキストを完璧に覚えてから問題に取り組む」という勉強法があります。しかし、この方法では記憶が定着しづらく、実際に問題を解く力も身につきません。
効果的な勉強法とは、テキストの内容を理解したら、すぐに関連する問題を解くやり方です。例えば、民法の「契約」を学んだら、その分野の問題をすぐに解いてみましょう。これにより、知識の定着率が高まるだけでなく、どこが理解できていないかが明確になり、復習すべきポイントも見えてきます。
そして、断片的に身に着けた知識を、再度テキストを読み込んで体系的に整理していきましょう。インプットとアウトプットは相互に補完し合う関係にあるため、常にテキストと問題集を往復しながら勉強を進めることが大切です。
4.まとめ
最後に、記事のポイントをまとめます。
1.行政書士試験で勉強する科目の順番
「民法→行政法→憲法→基礎知識→基礎法学→商法(会社法)」の順番で学習するのが効率的です。
科目間には関連性があるので、この順番で学ぶことで効率よく知識を習得できます。特に、民法と行政法は試験全体の約63%を占める重要科目です。最優先で取り組みましょう。2.具体的な勉強スケジュールのイメージ
仮に半年で合格を目指す場合、「4月〜7月」は民法・行政法・憲法の基礎固め、「8月」は基礎知識・商法(会社法)、「9月」は記述式対策、「10月」は模試による直前対策という流れが効果的です。各期間で何を優先すべきかを意識して、計画的に勉強しましょう。3.勉強の順番で失敗しないための3つのポイントを押さえる
「民法・行政法を最優先で取り組む」「立ち止まらずに、まずは一周する」「インプット・アウトプットは並行して行う」の3点がポイントです。初学者は最初から完璧を目指さず、まずは全体像を掴むことを意識して勉強を進めましょう。
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