法曹コースとは?メリット・デメリットや設置大学一覧などを詳細解説

法科大学院

法曹コースのイメージ

2020年4月より、司法試験を目指す新たなルートである「法曹コース」の運用が開始されました。

「法曹コース」は、学部を3年間で早期卒業し、通常よりも1年早く法科大学院に通うことを可能とする制度です。

これまで、一般的な法科大学院の既修者ルートでは、大学入学から司法修習を終えるまで、通常は最短で約8年かかる状況でした。
ところが、法曹コースに加え、2023年からは法科大学院在学中に司法試験の受験が可能となるため、これからは、大学入学から司法修習を終えるまで最短で約6年に短縮されることになりました。

法曹になるまでに時間がかかることは司法試験を目指す大きなハードルの1つです。今後、法曹コースが活用されることで、司法試験を巡る状況にどのような変化があるのか気になる方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、法曹コースの概要に加えて、法曹コースを選択するメリット・デメリット、法曹コースを選ぶポイントなどを解説します。法曹コースに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

1. 法曹コースとは?

法曹コースとは、法学部等を設置する大学が、法科大学院と連携し、法曹(弁護士・検察官・裁判官)志望者を対象に、学部段階から法曹になるための教育を一貫して行う制度のことです。

法曹コースでは、法学部での基礎的な法律知識の習得から、法科大学院での専門的な知識の習得まで、シームレスに学習を進めることができます。

また、優秀な成績を修めれば、学部を早期に卒業し、法科大学院の既修者コースに進学することで、法曹になるまでの期間を短縮できます。

ここでは、一般的な法科大学院既修者コースの解説をした上で、法曹コースの概要について解説します。

1-1. 一般的な法科大学院既修者コース

一般的な法科大学院既修者コースは、大学の学部を通常どおり4年間で卒業し、その後、法科大学院に入学するというものです。

2022年までは、既修者の場合、法科大学院を2年間で修了し、「修了後に」司法試験を受け、司法試験合格後1年間の司法修習を経て法曹になるという流れでした。

しかし、2023年より、一定の要件を満たすことで、「法科大学院在学中の最終学年時に司法試験受験」が認められることとなりました。そのため、在学中に司法試験に合格することが可能となり、法科大学院修了と同時に司法修習をスタートすることができるようになります。

【法科大学院既修者コースから法曹へのプロセス(2023年以降)】

大学入学
から
学年司法試験司法修習
〜法曹へ
1年目大学(法学部)
1年
  
2年目大学(法学部)
2年
  
3年目大学(法学部)
3年
  
4年目大学(法学部)
4年
  
5年目法科大学院
1年
  
6年目法科大学院
2年
7月
司法試験受験
11月
合格発表
 
7年目  3月中旬〜1年間
司法修習
(二回試験)
法曹スタート

また、法科大学院を卒業しなくても司法試験の受験資格を得られるものとして、予備試験の制度があります。予備試験は極めて難易度の高い試験ですが、予備試験に合格することで、法曹コースを選択するより早く法曹になれる可能性はあります。

1-2. 法曹コースは大学入学から5年で法科大学院を卒業できる

法曹コースでは、大学の学部を3年で早期卒業し、その後、法科大学院に入学します。さらに、法科大学院在学中に司法試験を受験することで、大学入学から最短5年間で法科大学院の卒業と司法試験合格を目指すことが可能です。

そのため、司法修習を合わせても学部入学から約6年ほどで法曹になることができます。

法曹コースでは、法学部と法科大学院が連携し、学部入学の段階から法曹を志望する学生にとって効果的な教育を行うことを目的としています。

【法曹コースから法曹へのプロセス(2023年〜)】

大学入学
から
学年司法試験司法修習
〜法曹へ
1年目大学(法学部)
1年
  
2年目大学(法学部)
2年
  
3年目大学(法学部)
3年
  
4年目法科大学院
1年
  
5年目法科大学院
2年
7月
司法試験受験
11月
合格発表
 
6年目  3月中旬〜1年間
司法修習
(二回試験)
法曹スタート

2. 法曹コースを選択するメリット・デメリット

法曹コースは、法曹になるまでの期間を短縮できる魅力的な制度ですが、法曹コースを選択することにはメリットだけでなく、デメリットもあります。

ここでは、法曹コースを選択するメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

2-1. 法曹コースを選択するメリット

法曹コースを選択するメリットとしては、次の3点が挙げられます。

・法曹になるまでの期間を短縮できる
・学部の段階から法曹を志すための一貫教育が受けられる
・法科大学院入試において特別選抜制度の対象となる


法曹コースの最大のメリットは、法曹になるまでの時間を短縮できることです。法曹としては、司法試験に合格するまでの勉強も重要ですが、実務に出てからの経験が何よりも重要です。早く法曹になることで、実務で活躍する機会も必然的に多くなるでしょう。

時間が短縮されると、その分だけ経済的な負担も減ります。学費が減るだけでなく、法曹としても早く働けるようになるため、経済的な面でのメリットも大きなものがあるでしょう。

法曹コースでは、大学ごとに独自のカリキュラムが設置されています。法科大学院入学前の学部段階から、法曹養成のための一貫教育が受けられることは法曹コースの魅力の1つです。

一般の学部生が法科大学院に入学するには、法科大学院ごとに実施される入試に合格する必要があります。法科大学院の入試も簡単なものではなく、特に司法試験の合格率の高い法科大学院の入試は難関試験です。

一方、法曹コースの修了見込み者は、法科大学院の入学に際し、法曹コース修了予定者を対象とした特別選抜制度の対象となります。法曹コースでの成績等が重視されるもので、試験なしで法科大学院に入学できる場合もあります。

2-2. 法曹コースを選択するデメリット

法曹コースを選択するデメリットには次の2つが挙げられます。

・カリキュラムの短期化により、かえって司法試験対策が不十分となる恐れがある
・法曹コースの教育が効果的なものであるかはわからない


法曹コースを選択すると司法試験受験までの期間が2年短縮されますが、それはメリットであると同時にデメリットともなり得ます。当然のことながら、司法試験においては、法曹コースの受験生が既修者ルートの受験生より優遇されることはありません。

そのため、既修者ルートの受験生と比べると、短期で詰め込んだ分だけ司法試験対策が不十分となってしまう可能性があります。法曹コースを選択しても、司法試験で不合格となってしまえば、結局のところ法曹になるまでの時間は既修者ルートと変わらなくなってしまい意味がありません。

さらに、法曹コースは新しい制度のため、法曹コースにおける教育が法曹となるために効果的なものであるかはわからない部分もあります。今後、法曹コース出身者が司法試験でどのような結果を残すかなどを見守っていく必要があるでしょう。

3. 法曹コースを選ぶポイント

法曹コースにおけるカリキュラムは大学ごとに様々です。そのため、どの大学を選べば良いのか迷われる方も多いでしょう。

法曹コースを選ぶうえでのポイントは以下の3つです。

・法科大学院の司法試験合格率
・各大学の法曹コース選択の条件
・早期卒業までのカリキュラム


それぞれ解説します。

3-1. 法科大学院の司法試験合格率・合格者数ランキング

法曹コースを選択する目的は司法試験の早期合格という方がほとんどでしょう。そのため、法曹コースを選ぶうえで最も重要なのは、司法試験に合格しやすい法科大学院に進学できるかどうかということです。

司法試験の合格率は、法科大学院によって開きがあります。司法試験の合格可能性を高めるためには、司法試験の合格率が高い法科大学院に進学することが重要です。

法曹コースを利用するにあたっては、司法試験合格率の高い法科大学院への進学方法を必ず確認しましょう。

(参考)
令和7年(2025年)度法科大学院別の司法試験合格率・合格者数・総合ランキング

総合ラン
キング
法科大学院合格率
ランキング
合格者数
ランキング
1京都大法科大学院158.45%2128人
2慶應義塾大法科大学院350.00%3118人
3東京大法科大学院350.00%4116人
3早稲田大法科大学院646.15%1150人
5一橋大法科大学院547.66%661人
6中央大法科大学院940.53%577人
7神戸大法科大学院841.18%756人
7東北大法科大学院743.36%849人
9同志社大法科大学院1233.33%1040人
10北海道大法科大学院1135.14%1226人
11大阪大法科大学院1528.57%948人
12九州大法科大学院1330.95%1226人
13名古屋大法科大学院1528.57%1132人
14関西学院大法科大学院1035.42%1817人
15千葉大法科大学院1429.63%1916人
15※愛知大法科大学院255.56%315人
17日本大法科大学院2122.58%1521人
18東京都立大法科大学院2319.57%1718人
19明治大法科大学院2518.92%1521人
19※広島大法科大学院1824.32%229人
21※専修大法科大学院1725.93%267人
21立命館大法科大学院2915.71%1422人
23※岡山大法科大学院2219.57%229人
24上智大法科大学院2219.57%229人
25※福岡大法科大学院2022.73%267人
25筑波大法科大学院2617.65%2012人
27関西大法科大学院2717.19%2111人
28※金沢大法科大学院1824.32%315人
29※学習院大法科大学院2816.67%267人
30※創価大法科大学院3015.38%296人
30※法政大法科大学院3410.53%258人
32※大阪公立大法科大学院3311.32%296人
33※琉球大法科大学院3112.50%334人
34※甲南大法科大学院3110.53%342人

※印は合格者数10人未満の法科大学院
参照:令和
7年司法試験法科大学院等別合格者数等|法務省

※令和7年(2025年)度司法試験における法科大学院の合格者数・合格率のランキングについて詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

3-2. 各大学の法曹コース選択の条件

法曹コースを選ぶのは、ほとんどの大学では、大学2年生に進学するタイミングです。大学によっては、法曹コースに進むための試験が課されることもあるため、各大学の法曹コース選択の条件はよく確認しておく必要があります。

3-3. 早期卒業までのカリキュラム

法曹コースで学部を早期卒業するまでのカリキュラムは学部によって大きく異なります。

無理のないカリキュラムなのか、法曹となるために効果的な内容となっているのかは、自分自身で判断しなくてはなりません。候補となる大学のパンフレットなどでカリキュラム内容をしっかり確認することが重要です。

4. 特別選抜制度「5年一貫型」と「開放型」とは?

ここでは、法曹コースから法科大学院への進学方法をご説明します。

法曹コースと協定を結んだ法科大学院は、法曹コース修了者を対象として特別選抜を実施します。

特別選抜には、自身の所属する大学の法科大学院に進学する「5年一貫型教育選抜」と自身の大学以外も含めた法科大学院に進学できる「開放型選抜」があります。

「法科大学院の司法試験合格率など考えずに大学を選んでしまった」
「自身の大学と協定を結んだ法科大学院ではない別の法科大学院に進学したい」

など、自身の大学と希望の法科大学院が異なる場合には「開放型選抜」を選択することで、希望の法科大学院にチャレンジできます。

「5年一貫型教育選抜」と「開放型選抜」の具体的な選抜方法の違いは下記の通りです。

「開放型選抜」にチャレンジされる方は、早めに希望の大学院の選抜方法を確認して、しっかりと準備をしていきましょう。

・5年一貫型教育選抜
協定先の法曹コースとの教育課程の連続性を重視し、法曹コースの成績、面接など、法科大学院が適当と認める資料により選抜する方法です。この選抜方法では、法律科目の論文式試験は課さないものとされています。

・開放型選抜
法曹コースの成績、面接、法律科目の論文式試験など、法科大学院が適当と認める資料により選抜する方法です。

出典:文部科学省「法曹コースとは」

5. 法曹コースが設置されている大学一覧

2026年4月時点で法曹コースが設置されている大学は次のとおりです。

国立大学私立大学
1北海道大学22北海学園大学
2東北大学23学習院大学
3千葉大学24慶応義塾大学
4東京大学25上智大学
5一橋大学26専修大学
6新潟大学27創価大学
7金沢大学28中央大学
8信州大学29日本大学
9名古屋大学30法政大学
10京都大学31明治大学
11大阪大学32明治学院大学
12神戸大学33立教大学
13岡山大学34早稲田大学
14広島大学35愛知大学
15香川大学36同志社大学
16九州大学37立命館大学
17熊本大学38関西大学
18鹿児島大学39関西学院大学
19琉球大学40近畿大学
公立大学41西南学院大学
20東京都立大学42福岡大学
21大阪公立大学  

※各大学における法科大学院との連携協定一覧は、こちらをご覧ください。
文部科学大臣認定を受けた法曹養成連携協定一覧

6. 法曹コースの司法試験必勝の極意は早期の学習スタート

法曹コースのカリキュラムが法曹教育のため有効なものであるかは、未知数な部分もあり、法曹コースでの学習に取り組むだけで司法試験の合格に繋がるとは限りません。

法曹コースの授業では、予備試験レベルの問題を取り扱うことも多く、そのような中で好成績を取るためには、法科大学院へ進学する前(できれば大学入学後の早いタイミングで)司法試験(予備試験)に向けての学習を始めることが大切です。

また、司法試験に合格するためには、先述のとおり、司法試験合格率の高い難関法科大学院に進学することが望ましく、そのためには、学部試験で好成績を上げ、高いGPAを獲得しておくことが重要です。

さらに、法科大学院在学中に司法試験合格を果たした人の多くは、法科大学院進学前に司法試験(予備試験)の勉強をある程度終えているという実情であり、法科大学院進学前に司法試験の合否はある程度決まってしまっているといっても過言ではないでしょう。

司法試験(予備試験)の学習を、大学入学後できるだけ早いタイミングでスタートさせることは、たとえ予備試験を受験しなかったとしても決して無駄になることはありません。

学部試験で好成績を収めることで、難関法科大学院への進学がしやすくなり、司法試験合格の確率を高めることもできるでしょう。

効率的に司法試験(予備試験)の学習を進めていくことを希望される方は、受験指導校を利用されることをおすすめします。

伊藤塾には、長年の受験指導で培った司法試験合格のためのノウハウがあります。司法試験入門講座を活用すれば、法曹コースのカリキュラムに先行して司法試験合格に必要な知識を体系的に身に付けることができます。

独学の難点であるテキストを読むだけでは理解できないことも、丁寧に説明してもらうことで着実に理解しながら学習を進めることができるでしょう。オンラインでの質問受付など講義だけでは理解できない場合のサポートも万全です。

伊藤塾では無料の説明会や体験受講も実施しています。法曹コースへ進むことを検討されている方でも、ぜひ受験指導校の利用を検討してみてください。

7. 法曹コースに関するよくある質問(FAQ)

法曹コースを利用した場合、法曹になるまで合計で何年かかりますか?

法曹コースを活用した場合、大学入学から法科大学院卒業・司法試験合格まで最短5年が目安です。その後の司法修習(約1年間)を合わせると、法曹スタートまで約6年ほどとなります。一般的な法科大学院既修者ルート(大学4年+法科大学院2年で司法試験受験→修習)と比べ、約1年の短縮が可能です。
なお、在学中受験制度(2023年開始)を活用することが期間短縮の前提となります。法科大学院に進学してから修了を待って受験する場合は、短縮幅が変わります。

法科大学院在学中に司法試験を受験するためには、どのような要件が必要ですか?

在学中受験には、法務省が定める「学長認定」を取得することが必要です。認定要件は、①法科大学院において所定科目の単位を修得していること、②司法試験が行われる年の4月1日から1年以内に当該法科大学院の課程を修了する見込みがあること、の2点です(司法試験法第4条第2項第1号)。この制度は2023年の司法試験から開始されました。

所定単位の具体的な内訳(礎科目・応用科目の単位数など)は法科大学院ごとに異なります。各法科大学院の公式情報と法務省「在学中受験資格に関するQ&A」で確認してください。
出典:法務省「在学中受験資格に関するQ&A

法曹コースと予備試験ルートでは、法曹になるまでの期間はどちらが早いですか?

理論上は予備試験ルートのほうが早く法曹になれる可能性があります。予備試験に合格すれば、大学在学中であっても司法試験の受験資格を得られるためです。一方、予備試験は法科大学院修了者と同等水準が問われる難関試験であり、合格できる保証はありません。

法曹コースは、特別選抜制度を通じて司法試験合格率の高い法科大学院に進学しやすくなるルートです。予備試験を視野に入れつつ法曹コースに進む選択肢もあります。どちらのルートを選ぶかは、自身の学習状況や目標に照らして検討することが重要です。

「5年一貫型教育選抜」と「開放型選抜」はどちらを選べばよいですか?

自大学と連携する法科大学院の司法試験合格率が高い場合は、論文式試験が課されない「5年一貫型教育選抜」が有利です。一方、自大学以外の法科大学院を希望する場合は、「開放型選抜」を活用することで、連携外の法科大学院にもチャレンジできます。ただし開放型は論文式試験が課される場合があります。

まず自大学と各法科大学院の連携協定の内容(文部科学省「法曹養成連携協定一覧」で確認可)を把握した上で、希望校の選抜方式を早めに調べておくことが重要です。

法曹コースへの選考はいつ・どのような方法で実施されますか?

多くの大学では、大学2年生に進学するタイミングで法曹コースへの選考が行われます。大学によっては、法曹コースに進むための選抜試験が課される場合もあります。1年次のうちから各大学の選考条件を確認し、準備を進めることが重要です。

選考基準は大学ごとに異なり、成績(GPA)や面接、小論文などが評価される場合があります。大学入学後、早い段階で志望大学のパンフレットや公式情報を確認することをおすすめします。

法曹コースが設置されていない大学に通っている場合、法科大学院の特別選抜は利用できますか?

法曹コースが設置されていない大学の学生は、法曹コース修了予定者を対象とした特別選抜制度の対象外となります。ただし、一般選抜を通じて法科大学院に進学することは可能です。法科大学院入試に向けた準備を自発的に進めることが求められます。

法曹コースを選ぶと、一般的な既修者ルートよりも司法試験の合格が難しくなることはありますか?

法曹コースでは学部3年間という短縮カリキュラムのなかで法科大学院進学まで進むため、既修者ルートと比べて司法試験対策に充てられる時間が少なくなる可能性があります。司法試験では法曹コース出身者が優遇されることはなく、対策の密度が合格率に直結します。

法科大学院の授業では予備試験レベルの問題が扱われることも多く、授業についていくためにも法科大学院進学前から司法試験(予備試験)の学習を始めておくことが合格への近道です。

法曹コースは新しい制度で実績が少ないですが、教育の質をどのように見極めればよいですか?

法曹コースは2020年に開始した比較的新しい制度のため、出身者の司法試験実績は現在も蓄積段階にあります。教育の質を見極めるには、法科大学院の司法試験合格率・合格者数ランキングに加え、各大学が公表する法曹コースのカリキュラム内容を精査することが有効です。

カリキュラムが法曹養成として実質的な内容であるかどうかは、各大学のパンフレットや公式説明会で確認できます。法曹コースの教育内容を鵜呑みにせず、並行して司法試験(予備試験)に向けた自発的な学習を進めることが重要です。

法曹コースで司法試験合格を確実に目指すためには、いつから・何から学習を始めるべきですか?

大学入学後、できるだけ早い段階から司法試験(予備試験)に向けた学習をスタートすることが重要です。法科大学院在学中に司法試験合格を果たした合格者の多くは、法科大学院進学前にある程度の学習を終えているというのが実情であり、法科大学院進学前に合否の方向性がほぼ決まるといっても過言ではありません。

早期学習は、高いGPAの維持にもつながり、難関法科大学院への特別選抜でも有利に働きます。法律科目の体系的な学習には、長年の受験指導ノウハウが蓄積された受験指導校の活用が効果的です。

法曹コースから京都大・東京大など難関法科大学院の合格を狙うために、在学中に何を優先すべきですか?

難関法科大学院への進学で最優先すべきはGPAの維持・向上です。開放型選抜では論文式試験が課される場合があるため、法科大学院入試に向けた論文答案作成の練習も並行して進めることが求められます。2025年度の司法試験では、京都大法科大学院の合格率は58.45%、早稲田大法科大学院の合格者数は150人でトップとなっており、進学先の選択が合格可能性に大きく影響します。

5年一貫型選抜を利用する場合は法曹コースの成績・面接が評価の中心となります。いずれの選抜においても、大学1年次からの継続的な学習姿勢が鍵となります。
出典:法務省「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等

8. 法曹コースを選択するメリット・デメリットのまとめ

最後に、今回の記事のポイントをまとめます。

  • 法曹コースでは、大学の学部を3年で早期卒業→法科大学院に入学→法科大学院在学中に司法試験を受験することで、大学入学から最短5年間で法科大学院の卒業と司法試験合格を目指すことが可能に
  • 法曹コースのメリット
  • 法曹になるまでの期間を短縮できる
  • 学部の段階から法曹を志すための一貫教育が受けられる
  • 法科大学院入試において特別選抜制度の対象となる

  • 法曹コースのデメリット
  • カリキュラムの短期化により、かえって司法試験対策が不十分となる恐れがある
  • 法曹コースの教育が効果的なものであるかはわからない

  • 法曹コースを選ぶポイント
  • 法科大学院の司法試験合格率
  • 各大学の法曹コース選択の条件
  • 早期卒業までのカリキュラム

  • 令和7年(2025年)度の法科大学院別の司法試験合格ランキングのトップ5校は以下のとおり

総合1位:京都大法科大学院(合格率1位・合格者数2位)
総合2位:慶應義塾大法科大学院(合格率3位・合格者数3位)
総合3位:東京大学法科大学院(合格率3位・合格者数4位)

  • 法曹コースから法科大学院への進学方法(特別選抜)は以下のとおり
  • 5年一貫型教育選抜:自身の所属する大学の法科大学院に進学する
  • 開放型選抜:自身の大学以外も含めた法科大学院に進学できる

  • 法曹コースの司法試験必勝の極意は「早期の学習スタート」

以上となります。

2023年には、法科大学院在学中の司法試験受験も開始され、司法試験受験までの流れが大きく変わりました。

しかし、本番の司法試験の制度自体に変わりはありませんので、合格のために勉強すべきことはこれまでと変わりはありません。

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