司法試験 選択科目の合格者の後悔から学ぶ選び方 コスパ比較表つき【2026年】

司法試験

「司法試験の選択科目、どれを選べばいいか分からない」
「選択科目で有利・不利はあるの?コスパが良い科目は?」
「予備試験と同じ科目にすべき?いつから勉強を始めればいい?」

選択科目は司法試験の1日目・最初に解く科目であり、5日間の試験全体のメンタルを左右する重要な科目です。しかし、8科目の中からどれを選ぶべきかについて、受験生自身の体験に基づく情報は多くありません。

本記事では、各科目の特徴や制度の解説に加え、実際に司法試験・予備試験に合格した伊藤塾受講生が「なぜその科目を選んだのか」「後悔はあるか」を語った体験談を掲載しています。「労働法から知的財産法に変えて合格した人」「30代社会人で倒産法を短期集中で仕上げた人」など、科目選びの判断過程を具体的に知ることができます。

伊藤塾は1995年の開塾以来、司法試験・予備試験の受験指導において業界最大の合格実績を持っています。2025年度(令和7年度)の司法試験合格者1,581名中1,432名(90.6%)が伊藤塾有料講座の受講生です(伊藤塾の合格実績)。

【この記事のポイント】

● 司法試験の選択科目は8科目(労働法・経済法・倒産法・知的財産法・租税法・環境法・国際公法・国際私法)から1つを選択
● 2025年度は労働法が最多(29.1%)。科目別合格率トップは倒産法(46.8%)
● 合格者6人の「選んだ理由」「後悔」を実名・出典つきで掲載
● 科目別コスパ比較表つき(学習量・7科目との親和性・合格率・教材充実度)
● 選択科目の学習開始時期は受験の約1年前が目安。予備試験と同じ科目にするのが最も効率的

1. 選択科目とは?

1-1. 選択科目はとても大事!

選択科目は、倒産法、租税法、経済法、知的財産法、労働法、環境法、国際関係法(公法系)、国際関係法(私法)の8つの科目の中から1つを選びます。これまでは司法試験にしか選択科目はありませんでしたが、2022年度から、予備試験論文式試験の一般教養科目が廃止され選択科目が導入されました。そのため、予備試験を受ける方もしっかりと対策する必要があります。

司法試験の憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法は2時間で答案用紙8頁で答案を作成するのに対して、選択科目は3時間で、答案用紙4頁の問題を2問、合計8頁で答案を作成します。そのため、どの科目よりも時間が長く、じっくりと問題に向き合うことが求められます。

さらに、司法試験の1日目の最初に解く科目なので、選択科目の出来によってその後の5日間のメンタルを左右するかもしれません。選択科目で快調な滑り出しをすることで自信を持って残りの科目に望むことができるため、点数だけでなくとても大事な科目です。

1-2. 人気の科目は労働法?

選択科目で不動の人気を誇るのは労働法です。その他にも近年、経済法の人気が上がってきているなど選択科目の受験者の動向には目が離せません。

以下の表は2025年度の選択科目別の受験者数と合格者数です。

科目受験者数受験者割合合格者数合格者割合合格率
労働法1,110人29.10%492人31.12%44.30%
経済法794人20.80%341人21.57%42.90%
倒産法605人15.80%283人17.90%46.80%
知的財産法522人13.70%198人12.52%37.90%
国際関係法(私法)377人9.90%144人9.11%38.20%
租税法197人5.20%58人3.67%29.40%
環境法138人3.60%41人2.59%29.70%
国際関係法(公法)72人1.90%24人1.52%33.30%

参照:令和7年司法試験の結果について|法務省

2025年度も労働法の人気は変わらず、受験者の約3人に1人が労働法を選択しています。次に人気なのが経済法で受験者の約5人に1人が選択しています。注目すべきは倒産法の合格率46.8%で全科目中トップである点です。科目別の合格率やコスパについては、第5章「選択科目のコスパ比較」で詳しく解説します。

各科目の受験者全体に対する割合と合格者全体に対する割合に大きな差はないため、どの科目を選んだ方が有利ということはあまりありません。しかし、労働法、経済法など受験者が多い上位3科目は合格者割合がやや高い一方で、環境法、国際関係法(公法)など下位科目は合格者割合がやや低くなっています。これは再現答案や教材が充実していること、情報共有がしやすいことなどが関係していると考えられます。

2. 科目ごとの特徴

選択科目の合格者数や人気度だけではどの科目を選択すべきかの決め手に欠けます。それぞれの科目ごとの特徴を見ていきましょう。

2-1. 労働法

労働法は、司法試験に合格して実務家になったあとに最も使う可能性が高い法律と言っても過言ではありません。大学の授業で履修されている方も多く、馴染みのある法律であり、選択者数が多く資料も充実していることから、誰でも勉強に取り掛かりやすい科目です。

一方で、教科書は非常に分厚いことで有名です。判例中心の勉強になるため、勉強のやり方は行政法に似ています。また、受験者数が最多であるがゆえに、相対評価の中で突出した答案を書くことの難しさもあります(この点は第4章の合格者体験談で詳しく触れます)。

2-2. 経済法

経済法では、いわゆる独占禁止法について勉強します。労働法に次いで人気が高く、年々受験者数が増加しています。企業法務に進むことを考えている方には特に関心が高い科目です。

覚える量が少ないと言われており、短期間でのマスターを目指す人から人気です。扱う法律の条文数は少なく、インプットにかかる時間は短く済みます。刑法のようにどの行為がどの条文に違反するかを考える科目のため、刑事系科目や事実認定が得意な方に好まれる傾向があります。

2-3. 倒産法

倒産法では、破産法と民事再生法について勉強します。受験者の約16%が選択しており安定の人気をキープしています。2025年の科目別合格率は46.8%で全科目中トップであり、合格に近い実力者が多く選択する傾向が見られます。

民事系科目との親和性が非常に高く、あてはめ能力が重視されます。民法・民事訴訟法の知識がそのまま活きるため、民事系が得意な方には特におすすめの科目です。

2-4. 知的財産法

知的財産法では、特許法と著作権法について勉強します。特許や商標など日々の生活で馴染みのあることについて詳しく知ることができ、経済法と同様に企業法務に進むことを検討している方には親和性が高いでしょう。

インプット量は労働法ほど多くはなく、経済法ほど少なくもないという分量です。ただし、近年法改正が頻繁になされているため毎年知識のアップデートが必要になります。過去問に取り組む際には法改正の有無をあらかじめ確認しましょう。

2-5. 租税法

租税法では主に所得税法について勉強します。受験者数は全体の5%程度で、司法試験用の教材が少ないことが人気があまり高くない理由の一つです。一方で、インプット量は比較的少なく、基本書と判例を押さえれば結果が出やすい科目でもあります。税務に関心がある方は選択肢に入れてもよいでしょう。

2-6. 環境法

環境法では、環境10法と呼ばれる法律を勉強します。行政法と密接に関係するため行政法が得意な方が選択する傾向にあります。インプット量は比較的少ないものの、法律としての歴史が浅く教材が少ないため試験対策がしづらい点には注意が必要です。環境保護への注目が高まるなか、今後人気が上昇する可能性があります。

2-7. 国際関係法(私法)

国際関係法(私法)では、法の適用に関する通則法や国際裁判管轄について勉強します。インプット量は他の科目と比べて少なく、出題パターンも掴みやすいことから、近年人気が上がっています。渉外案件を扱う事務所では必須の法律であり、グローバル化が進む現代では需要が高まっていく分野です。効率的に得点を狙いたい方にとって、魅力的な選択肢の一つといえるでしょう。

2-8. 国際関係法(公法)

国際関係法(公法)では、国際法・国際経済法・国際人権法について勉強します。選択科目の中では最も受験者数が少ない科目です。唯一、国際司法裁判所の判例などを学ぶ必要があり、司法試験用の教材もかなり少ないため勉強のしにくさを感じるかもしれません。ただし、ライバルが少ない分しっかり対策すれば上位の評価を受けられる可能性があります。

3. どの科目を選ぶのが有利?

全科目の特徴を知っても、どれを選ぶべきか迷う方は多いでしょう。科目選びの基準として、①点数の取りやすさ、②勉強量の少なさ、③将来の実務との関連を挙げる方が多いですが、どう優先順位をつければよいのでしょうか。

3-1. 点数の取りやすさは関係ない

科目ごとに問題の難しさに多少の違いがあっても、点数は科目ごとに調整されたうえで決まります。そのため、絶対的な点数の取りやすさではなく、同じ科目を選んだ受験者の中で自分がどの立ち位置にいられるかがカギになります。

3-2. 科目ごとに勉強時間はあまり変わらない

インプットの量が少ないと言われるのは経済法や国際私法ですが、インプットが早く終わってもどの科目でも過去問演習は十分にこなす必要があります。結局のところ勉強時間に大きな偏りはありません。勉強時間の少なさよりも、自分はインプットとアウトプットのどちらに時間をかけたいかを考えましょう。実際の合格者がどのような時間配分で選択科目に取り組んだかは、次の第4章で紹介します。

3-3. 選択科目と将来のプラクティスは関係ない

将来実務で携わりたい法律を選択する必要は必ずしもありません。司法試験の選択科目で勉強する範囲はあくまで基本的な理解にすぎず、実務の世界で必要な知識とは異なります。将来の専門分野よりも、自分が勉強するのに向いていそうな科目を選ぶことが好ましいでしょう。

3-4. 迷ったら人気の科目を

選択科目で迷った場合の鉄則は、人気の科目を選ぶことです。選択者が多い科目は過去の再現答案や教材が豊富で、周りに同じ科目の受験生がいるため情報共有もしやすく、過去問研究が捗ります。迷ったら労働法・経済法・倒産法あたりから検討してみるとよいでしょう。

一方で、人気科目からあえて変更して成功した合格者もいます。次章では、科目変更も含めた合格者のリアルな体験談を紹介します。

4. 合格者が語る「この選択科目を選んだ理由」と「正直な後悔」

制度や特徴を理解しても「自分はどれを選ぶべきか」の判断は簡単ではありません。本章では、実際に司法試験・予備試験に合格した伊藤塾受講生の体験をもとに、各科目を選んだ理由と後悔や気づきを紹介します。

4-1. 労働法を選んだ合格者の声

労働法を選択し、予備試験・司法試験の双方を在学中に突破したK.Sさん。限られた準備期間の中で科目ごとに明確な優先順位を設定し、効率的に合格を勝ち取りました。

合格者の声 K.Sさん

2024年司法試験合格・慶應義塾大学法学部3年
「論文式試験までの時間は2か月もない中で、優先順位をつけるべく計画を立てました。労働法は答案構成のみにする。Aランクの問題のみ受講する。論証をほぼ完璧にしていたので、なんとか突破することができました」
出典:K.Sさんの合格体験記

ポイント:労働法は「基礎マスターの論証をしっかり固めれば、限られた時間でも得点に結びつけられる科目」です。一方で、受験者数が最多のため相対評価で突出した答案を書くことが難しい面もあります。

4-2. 知的財産法を選んだ合格者の声 

知的財産法は特許法と著作権法を中心に学ぶ科目で、受験者全体の約14%が選択しています。以下に紹介するのは、知的財産法を選択して合格した2人と、選択科目の学習時期について後悔を語った1人の事例です。

合格者の声 Hさん

2024年司法試験合格・中央大学法学部早期卒業→早稲田大学法科大学院既修
「労働法を選択していましたが、知的財産法に法科大学院に入学する段階で変更しました。一つは著作権法分野への興味。もう一つは、労働法は受験者数の母体が多く抜きんでた答案を書くことが難しいと考えたからです。知的財産法は母数が減る分、相対的に上位に行けると考えました」
出典:Hさんのインタビュー

合格者の声 薮本さん

2025年司法試験合格・大阪大学法学部・予備試験合格
植物の品種改良への興味から発明を守る知的財産法の弁護士を志し、「文系の立場からも研究職の方々が生み出した発明を守ることに携わりたいと考え、知的財産法を専門とする法曹になることを志望しました」
出典:薮本さんのインタビュー

合格者の声 橋本さん

2025年司法試験合格・慶應義塾大学法学部→慶應義塾大学法科大学院(既修)
大学2年生から伊藤塾で学習を開始し、法科大学院在学中に司法試験に合格しました。合格後、選択科目の準備期間について次のように振り返っています。
「2年生の時から学習を開始したのですが、どうしても1年生から勉強を開始している人に比べて必然的に忙しいスケジュールになります。選択科目や実務基礎科目などが最後まであまり詰められなかったなと感じています」
出典:橋本さんのインタビュー

ポイント: Hさんは「相対評価で上位を狙える」戦略面から、薮本さんは「将来のキャリアに直結する」興味面から知的財産法を選択。どちらも合格につながっています。一方で橋本さんの後悔が示すように、選択科目の学習開始が遅れると最後まで十分に仕上がらないリスクがある点は、どの科目を選ぶにしても共通する教訓です。

4-3. 倒産法を選んだ合格者の声

非法学部卒で30代のフルタイム社会人であるC.Sさんは、学習開始から1年余りで予備試験に合格。倒産法を選択し、論文式試験直前まで学習を続けるタイトなスケジュールでしたが、見事に結果を出しました。

合格者の声 C.Sさん

2025年予備試験合格(会社員・30代・非法学部・学習1年で合格)
「論文式試験の会場入り口で、応援に来ていた呉講師に『先週、倒産法がやっと終わりました……』と伝えたら、『じゃあ、大丈夫だね!』と言われて送り出されたことを今でも覚えています。本当に大丈夫でした」
出典:C.Sさんの合格体験記

ポイント:倒産法は「民事系の基礎知識をベースに短期集中で仕上げられる科目」です。伊藤塾の呉・基礎本クラスで培った民法・民事訴訟法の理解がそのまま活きたケースです。社会人で学習時間が限られる方にとって、基本7科目との親和性が高い倒産法は有力な選択肢です。

4-4. 経済法(独占禁止法)の選択について

経済法は2025年度の司法試験で受験者の20.8%が選択し、労働法に次ぐ人気科目です。合格率も42.9%と安定しています。覚える量が比較的少なく短期間でのマスターを目指す受験生から支持されていること、企業法務へのキャリアを見据えて選択する受験生が多いことが人気上昇の背景です。
参照:令和7年司法試験の結果について|法務省

4-5. 予備試験と同じ選択科目で一貫学習

2022年度の制度改正で予備試験にも選択科目が導入され、予備試験の段階で選択科目を決めてそのまま司法試験まで一貫して学習することが可能になりました。

合格者の声 K.Kさん

2023年司法試験合格・大阪大学法学部4年(予備試験合格・大阪大学法学部3年)
「現在は選択科目も予備試験段階で勉強することになるため、予備試験限定の対策というよりは、司法試験そのものの対策をしていたような感覚です」
出典:K.Kさんの合格体験記

合格者の声 F.Oさん

2024年予備試験合格・東京大学経済学部在学中合格
「選択科目のインプットが終わったのが6月で、1ヶ月しか短答用の勉強はできませんでしたが、授業内容を思い出しながらテキストを通読し、過去問を潰すことで合格できました。」
出典:F.Oさんの合格体験記

ポイント:予備試験で選択科目の基礎を固めておけば、司法試験の対策にそのまま直結します。非法学部でも伊藤塾の講座で体系的にインプットを行い、過去問演習で仕上げることで短期合格が可能です。予備試験と司法試験で同じ選択科目を選ぶことが最も効率的な学習戦略です。

※予備試験の選択科目について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

5. 選択科目のコスパ比較

選択科目を選ぶ際に多くの受験生が気にするのが「コスパ」、つまり投下する学習時間に対してどれだけ効率的に得点できるかです。以下の表は合格者の評価と法務省公表データをもとに8科目を多角的に比較したものです。

科目学習量7科目との親和性教材充実度合格率
(令和7年度)
総合コスパ
労働法多い△(行政法に類似)44.30%★★★
経済法少ない△(刑法的思考)42.90%★★★★
倒産法中程度◎(民事系)46.80%★★★★★
知的財産法中程度37.90%★★★
国際私法少ない38.20%★★★
租税法多い29.40%★★
環境法中程度◯(行政法)29.70%★★
国際公法中程度33.30%

※合格率は2025年度司法試験の結果(法務省)に基づく。◎=非常に高い ◯=高い △=普通 X=低い

倒産法のコスパが最も高いと評価できる理由は、①民法・民事訴訟法の知識がそのまま活きるため追加学習コストが低い、②合格率が継続して高水準、③条文検索・あてはめ中心の出題で学習方針が明確、の3点です。

経済法もコスパの高い科目です。インプット量が少なく、独占禁止法の条文を軸にした論理的思考が中心のため、刑法が得意な方には取り組みやすいでしょう。

一方、労働法はインプット量こそ多いものの、教材の充実度と情報共有のしやすさが大きな利点です。「何を勉強すべきかが明確」という安心感は、特に初めて選択科目に取り組む方にとってメリットです。

6. 選択科目はいつから勉強すべき?

選択科目の学習開始時期は受験ルートや状況によって異なります。合格者の実例をもとに目安を整理しました。

6-1. 法科大学院ルートの場合

最終学年に入る前の春休み(受験の約1年前)までに科目を決定し学習を開始するのが理想です。春学期からロースクールの授業を活用しながら選択科目を深められれば、秋以降の演習期間にも余裕が生まれます。橋本さん(前掲・2025年度司法試験合格)が「選択科目や実務基礎科目が最後まであまり詰められなかった」と振り返っているように、選択科目の学習開始が遅れると直前期に基本7科目の演習時間を圧迫するリスクがあります。早めの着手が合格への近道です。

6-2. 予備試験ルートの場合

基本7科目の基礎固めが概ね完了した段階で選択科目に着手するのが一般的です。伊藤塾の合格者の中には、大学2年生の終わりまでに選択科目を含む全講義を受講し終えた方もいます。F.Oさん(前掲)のように短期集中型の学習でも合格は可能ですが、余裕を持って取り組むことでより安定した成績を狙えます。

6-3. 社会人の場合

C.Sさん(前掲・30代社会人)のように論文式試験の直前まで選択科目の学習を続ける超短期型でも結果は出せます。ただし、これは伊藤塾の呉・基礎本クラスで基本7科目の基礎を徹底的に固めたうえでの話です。基本7科目の盤石な基礎があってこそ、選択科目の短期集中学習が活きることを忘れてはなりません。

伊藤塾では、予備試験に選択科目が追加された際に選択科目の講義を無料で追加配信した実績があるなど、制度改正にも迅速に対応しています。選択科目の学習タイミングについて迷われている方は、伊藤塾の受講相談もご活用ください。

※司法試験の勉強時間について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

7. 司法試験の選択科目に関するよくある質問(FAQ)

司法試験の選択科目とは何ですか?

司法試験では、基本7科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)に加え、8つの選択科目(倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際関係法(公法系)・国際関係法(私法))から1科目を選んで受験します。2022年度からは予備試験にも選択科目が導入されています。

選択科目の試験形式は他の科目と違いますか?

はい。他の科目が2時間で答案用紙8頁なのに対し、選択科目は3時間で4頁の問題を2問、合計8頁を作成します。時間に余裕がありじっくり問題に向き合えるのが特徴です。

最も人気のある選択科目は何ですか?

労働法が最も人気で、2025年度は受験者の約29.1%(約3人に1人)が選択しています。次に人気なのが経済法で20.8%です。

選択科目のコスパが最も良いのはどれですか?

合格者の評価とデータを総合すると、倒産法がコスパ面で最も優れています。民事系科目との親和性が高く追加学習コストが低いうえ、合格率も46.8%と全科目中トップです。次いで経済法が、インプット量の少なさと安定した合格率から高コスパ科目として挙げられます。

選択科目で有利・不利はありますか?

科目ごとに点数は調整されるため、特定の科目が絶対的に有利ということはありません。ただし、受験者が多い科目(労働法・経済法・倒産法)は再現答案や教材が充実しており対策がしやすい利点があります。

選択科目を途中で変更できますか?

出願後の変更はできませんが、出願前であれば変更可能です。伊藤塾の合格者の中には法科大学院入学時に労働法から知的財産法に変更して合格した方もいます。変更する場合は新しい科目の学習に十分な時間を確保することが重要です。

予備試験と司法試験で同じ選択科目にすべきですか?

同じ科目にすることを強くおすすめします。2022年度から予備試験にも選択科目が導入されたため、一貫学習が可能です。合格者のK.Kさんも「予備試験限定の対策というよりは、司法試験そのものの対策をしていた感覚」と語っています。

選択科目はいつから勉強すべきですか?

受験の約1年前を目安に科目を決定し学習を開始するのが理想です。法科大学院ルートなら最終学年前の春休み、予備試験ルートなら基本7科目の基礎が固まった段階が目安です。

将来の実務を考えて選択科目を選ぶべきですか?

必ずしもその必要はありません。司法試験で勉強する範囲は基本的な理解にすぎず、実務で必要な知識とは異なります。将来の専門分野よりも自分が勉強しやすい科目を選ぶ方が合格への近道です

8. 司法試験 選択科目の選び方のまとめ

本記事では、司法試験の選択科目8科目の特徴を解説し、伊藤塾合格者6人の「選択理由」と「後悔」を紹介しました。以下にポイントを整理します。

  • 選択科目は司法試験1日目の最初の科目。メンタルを左右する重要な科目である
  • 科目別合格率は倒産法が46.8%でトップ。コスパ面でも倒産法・経済法が高評価
  • 「迷ったら人気の科目を」が鉄則。ただし戦略的に変更して成功した合格者もいる
  • 予備試験と司法試験で同じ科目にするのが最も効率的
  • 学習開始は受験の約1年前が目安。早期着手が余裕のある学習につながる
  • 興味・適性・コスパの3軸で選び、一度決めたら迷わず集中することが合格への鍵

選択科目は「正解」がある問題ではありません。しかし、正しい情報と先輩合格者の体験を参考に判断すれば、自分に最適な科目を選ぶことができます。どの科目を選ぶにせよ、「できるだけ早い段階から予備試験の学習を始めること」が最短合格への鍵です。

※これから司法試験・予備試験を目指すあなたへ

2026年度から、司法試験・予備試験はパソコンを使って答案を作成するCBT方式に移行しました。タイピング力も含めた対策が必要です。伊藤塾では独自のCBT対応システムを提供しています。

伊藤塾のCBTシステムの詳細

CBTシステムバナー

司法試験合格者90%以上が受講生の伊藤塾が提供する対策講座をご活用いただき、合格を勝ち取ってください!

2025年 司法試験合格者1,581名中 1,432名(90.6%※1
2025年 予備試験合格者 452名中 406名(89.8%)※2
伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座640名、講座・答練321名、模試471名)
※2(講座内訳:入門講座228名、講座・答練131名、模試47名)

なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
その秘密を知りたい方は、ぜひこちらの動画をご覧ください。

25年司法試験合格祝賀会

著者:伊藤塾 司法試験科

1995年の創立以来、司法試験・予備試験指導の専門機関として約30年の実績を持つ伊藤塾の司法試験科が監修・執筆しています。2025年度の司法試験合格者占有率は業界トップクラスの90.6%。現役弁護士を含む専門講師陣が、予備試験ルート・法科大学院ルートの両方に精通した正確な情報をお届けします。