高校生が弁護士になるには?最速で司法試験に合格するための方法をご紹介

司法試験

高校生弁護士のイメージ

弁護士という職業は弱い人の味方となり、法律を武器にしてその知恵と経験で依頼者を守る正義の職業で、小さい頃から憧れの職業であるという人も多いかと思います。

弁護士を題材にしたテレビドラマも増え、その影響で「弁護士になって人の役に立ちたい」と考える人も増えてきています。

弁護士になるためには法科大学院を修了するか司法試験予備試験に合格する必要があります。法科大学院に入学するためには大学を卒業する必要があるため、最速で弁護士になるためには受験制限がない予備試験に合格する必要があります。

それでは、高校生が弁護士になるためには具体的にどのような流れで進んでいくのでしょうか。

この記事では弁護士を志す高校生のために、最速で弁護士になる方法を解説していきます。

1. 高校生が弁護士になる最速ルートとは?

高校生が最速で弁護士になるためには以下のようなルートを辿ることになるでしょう。

予備試験に合格して司法試験の受験資格を得る
 ↓
司法試験に合格する
 ↓
司法修習を受けて司法修習生考試(二回試験)に合格する
 ↓
弁護士として働くために就職活動
 ↓
弁護士として様々なフィールドで活動する

弁護士になるためには司法試験に合格する必要があり、司法試験の受験資格を得るためには法科大学院を修了するか、予備試験に合格する必要があるのは前述した通りですが、高校生が司法試験の受験資格を得るためには、高校生のうちに受験資格に制限のない予備試験に合格し、その翌年に司法試験に合格するのが最速ルートとなります。

以下、各々の段階について解説していきます。

2. 予備試験に合格して司法試験の受験資格を得る

◉法科大学院を修了する
◉予備試験に合格する

前述したように、司法試験の受験資格を得るためにはこの2つのどちらかのルートをとる必要がありますが、高校生が最速で弁護士になるためには予備試験ルートを取る必要があります。

司法試験予備試験は、法科大学院の修了と同程度の知識・能力があるかどうかを判定する試験で、この予備試験に合格すると法科大学院を経由しなくても司法試験の受験資格を得ることができます。

さらにいうと、大学ですら経由することなく、司法試験の受験資格を得ることができます。

予備試験の合格率は2025年度3.64%ですが、文系最難関の試験であるとも言われています。

予備試験ルートで司法試験を受験した場合、その合格率は90%以上とかなり高い合格率であること、法科大学院へ進む経済的・時間的な余裕がない方でも法曹を目指せること、受験資格に制限がないことなどから、高校生や大学生、社会人など幅広い層がチャレンジしています。

そのため、高校生から最速で弁護士を目指すのであれば予備試験ルートで司法試験合格を目指しましょう。

3. 司法試験に合格する

司法試験は1年に1回、7月に合計4日かけて行われます。

※司法試験の日程などについて詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

試験は短答式試験はマークシート、論文式試験は筆記の方法で行われ、短答式で合格基準を突破した人だけが論文の採点をされることになり、合否は短答式と論文式の成績の総合で判定されます。

試験科目は以下の通りとなります。

●短答式:憲法、民法、刑法の3科目
●論文式:公法系(憲法・行政法)、民事系(民法・商法・民事訴訟法)、刑事系(刑法・刑事訴訟法)、選択科目(労働法・倒産法・知財法・経済法・租税法・環境法・国際公法・国際私法の中から選択)の8科目

論文式試験では、最大8枚の解答用紙に論文形式で答案を作成していきます。また、試験中は貸与の六法(司法試験用法文)を閲覧するのが認められているため、六法を丸暗記する必要はありませんが、その試験範囲は膨大なため、合格水準の答案を作成するためにはそれ相応の対策が必要になってきます。

なお、短答式の結果は8月に発表され、最終の合格発表は11月になります。

4. 司法修習を修了し二回試験に合格する

司法試験に合格すると、法律家としての実務や倫理感などを学ぶための司法修習と呼ばれる研修が1年かけて行われます。

1年の司法修習が終わるとその最後に修了試験として司法修習生考試(通称:二回試験)と呼ばれる試験が行われることとなり、この試験に合格すると晴れて弁護士として活動できるようになります。

試験は全5科目で、1日1科目、それぞれ7時間半かけて行われます。

修習生の90%以上が合格する試験なので過剰にマイナス思考になる必要はありませんが、もし不合格になってしまうと、次の期の二回試験まで待たなくてはならず、すでに決まっていた内定も取り消しになってしまう可能性があるため、確実に合格したいところです。

なお、司法修習中は国家公務員に準じた立場となり、修習給付金として毎月給費13万5,000円が支払われます。
参考:裁判所|司法修習生の修習給付金について

5. 就職活動のポイント

司法試験に合格すると、一般企業で働く場合と同じく就職活動をすることになります。

予備試験合格から就職活動、司法修習修了までの流れをまとめてみました。

2月予備試験合格発表
6月サマークラーク説明会
7月司法試験
8月短答式合格発表
9月五大・外資系法律事務所説明会
 中堅・準大手法律事務所説明会
11月司法試験合格発表
1月地方法律事務所説明会
3月司法修習開始

大まかにこのようなスケジュール感で進んでいきます。

早いところだと司法試験に合格したかどうかがまだわからない段階で内定を出す事務所もありますが、それは予備試験合格者や難関法科大学院の成績上位者などの司法試験合格の高い受験生を囲うためでもあります。

司法試験受験生の就職活動のポイントとしては、情報収集を的確に行うということです。

司法試験の就職活動は思いのほか早く進んでいくため、エントリーシートなどの提出が遅れてしまうと、選考で大きく不利になってしまう可能性が高いのです。

司法試験合格発表後、司法修習の開始までにはほとんどの就職情報が公開されるため、就職活動はピークを迎えることとなります。

合同就職説明会や事務所訪問が盛んに行われているため、積極的に参加するようにしましょう。

もちろん司法修習中も採用活動は引き続き行われます。

しかし、司法修習と並行して説明会や面接をこなす必要があり肉体的に非常にハードなのと、司法修習の後期にもなると二回試験に向けて精神的なプレッシャーが増してくるでしょう。

そのため、納得のいく就職先が見つからず、司法修習が始まってからも就職活動を続ける場合でなければ、できるだけ早い段階で就職先を決めた方が精神的にも楽かもしれません。

なお、サマークラークとは、法曹志望の学部生やロースクール生、予備試験・司法試験合格者などを対象に、法律事務所が夏季休暇中の短期間に行う研修制度、または、研修に参加する研修生そのものを指します。

法律事務所に就職する気はなくとも、サマークラークに参加することで弁護士の仕事を体験できるため、法曹を目指す人であればできる限り参加しておくのがいいでしょう。

6. 弁護士としての活動の幅

無事に二回試験に合格する事ができれば晴れて弁護士としてさまざまなフィールドで活躍することとなります。

司法制度改革が行われる以前の弁護士の働き方は、そのほとんどが弁護事務所でいわゆるイソ弁(居候弁護士)として働くか、自分で事務所を開業して仕事を行うかでした。

しかし、現在の弁護士の働き方は極めて多様化しています。

企業で企業法務を担当したり、国際案件を主に扱う渉外事務所で海外での活動を主にしたり、民間企業の法務部で企業の一社員として会社をサポートするインハウスローヤー、官公庁などで働く任期付き公務員など、法廷紛争以外の業務が年々増加しています。

実際、インハウスローヤーの数について、企業内弁護士数の推移(2001年〜2025年)によると、2014年では1,200人程度でしたが、2025年には3,596人にまで増加しています。

このように、弁護士としての仕事は法廷内に留まらず、社会一般の範囲にまで及んでいます。

以下、幅広い弁護士の一例をご紹介いたします。

⽇本で⽣活する外国人の家族問題や刑事事件小学校・中学校などでのいじめ問題に対するサポート
障害者の介護や財産管理に関する業務被災者・原発事故の被害者支援
スポーツ選手の代理人芸能人の代理人
医療現場での法務海外での法的整備活動
⽇本での在留資格や帰化の問題難民の問題のサポート
少年の非行サポート児童相談所へのサポート
国や地方自治体での行政活動議員秘書
弁護士過疎地での活動企業の社外役員

参考:さまざまな活躍の場(日本弁護士連合会)

このように、時代問わず、弁護士のニーズは常に社会に存在していて、その活動の幅は職業の垣根を越えて広がっています。

7. 司法試験最年少合格者

現行の司法試験制度に移行してからの最年少合格者は17歳です。

上記最年少合格者は伊藤塾の受講生ですが、高校1年生で予備試験、高校2年生で2024年度に司法試験に合格し、史上最年少合格者となりました。

伊藤塾では、高校生でもしっかり理解をして、合格の実力を身につけることのできる、わかりやすくかつ確かな講義を展開しています。

8. 高校生から弁護士を目指す方法に関するよくある質問(FAQ)

高校生でも予備試験や司法試験を受験できますか。年齢制限はありますか。

司法試験予備試験には年齢・学歴・国籍などの受験資格制限が一切なく、高校生でも申込み・受験が可能です。予備試験に合格すれば、その翌年から司法試験の受験資格を得られます。司法試験本体にも年齢制限はありません。
高校1年生で予備試験、高校2年生で司法試験に合格した史上最年少17歳の合格者も存在し、これは現行司法試験制度(2006年新司法試験移行後)以降の最年少記録となっています。

高校生で予備試験に合格する人は実際にいますか。合格率はどれくらいですか。

2025年度予備試験は、短答式試験の合格者が2,744人で合格率は22.1%。論文式試験の合格者数は457人で合格率は17.44%でした。なお最終合格率は3.64%となりました。
出典:法務省「令和7年司法試験予備試験の結果について」
高校生合格者も毎年複数誕生していますが、長期かつ計画的な学習が前提となります。

高校生が弁護士を目指す場合、予備試験ルートと法科大学院ルートのどちらが向いていますか。

高校生から弁護士を目指す場合、現実的な選択肢は予備試験ルートに絞られます。法科大学院ルートは大学卒業または法科大学院在学資格が必要となり、高校在学中は選択できません。
2025年度司法試験では、予備試験合格者の合格率が90.68%に達したのに対し、法科大学院修了者の合格率は21.91%にとどまりました。
出典:法務省「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等」

高校生から司法試験合格を目指す場合、大学生や社会人から始める人と比べて有利な点はありますか。

高校生から学習を開始する最大の利点は、学習時間を長期にわたり確保できる点と、記憶力・思考力のピークを試験対策に充てやすい点です。大学生・社会人と比較して学業以外の業務的な制約が少なく、長期計画を組みやすい環境にあります。
2025年度司法試験合格者の平均年齢は26.8歳ですが、高校生のうちに予備試験を突破できれば、20歳前後で弁護士登録できる可能性が見えてきます。

司法試験の最年少合格者は何歳ですか。2025年度の最年少合格者は何歳でしたか。

現行司法試験制度(2006年新司法試験移行後)における最年少合格者は17歳です。また、2025年度司法試験の最年少合格者は18歳で、高校3年次に予備試験合格、大学1年で司法試験に一回目の受験で合格しています。

高校生が弁護士を目指す場合、何科目から学習を始めるとよいですか。

まずは予備試験短答式の3科目である憲法・民法・刑法から学習を始めるのが一般的です。3科目は司法試験本試験の短答式科目とも共通し、論文式試験の基礎にもなるため、早期に着手することで全体の学習効率が高まります。
なかでも民法は学習量が最も多く、早期着手が特に重要とされます。基本書の精読と短答式過去問演習を並行することで、土台を固めやすくなります。

高校の授業や部活と予備試験の勉強を両立することはできますか。

両立は十分可能ですが、年間1,500〜2,000時間規模の学習時間を確保する計画性が求められます。通学時間や朝・夜の隙間時間を活用し、通信講座やオンライン講座を併用する高校生合格者の事例が複数報告されています。

高校在学中に予備試験に合格できなかった場合、進路はどうなりますか。

高校在学中に合格できなかった場合でも、大学進学後に予備試験への挑戦を継続できます。また、大学卒業時に法科大学院ルートへ切り替えることも可能です。高校時代に積み上げた基礎学習は、大学・法科大学院でのアドバンテージとして引き続き活きます。
2025年度司法試験では、法科大学院在学中受験者の合格率が52.66%でした。受験資格を得る方法が複線化しているため、高校期の学習が無駄になることはありません。
出典:法務省「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等」

高校生が弁護士になるまでには、合計でどれくらいの期間がかかりますか。

最も早いケースでは、高校在学中に予備試験合格、翌年7月に司法試験合格、その後1年間の司法修習を修了して弁護士登録という流れで、高校在学中の合格時点から2〜3年程度で弁護士登録が可能となります。司法修習修了試験(通称・二回試験)合格後に弁護士登録が可能になります。

司法修習中に受け取れる修習給付金はいくらですか。修習中にアルバイトはできますか。

司法修習中は国家公務員に準じた身分となり、基本給付金として月額13万5,000円が支給されます。家賃を支払う場合は住居給付金として月額3万5,000円が上限で加算され、転居が必要な場合は移転給付金も支給されます。
出典:裁判所「司法修習生の修習給付金について」
なお、修習生には修習専念義務が課されており、アルバイトは原則として禁止です(最高裁判所の許可がある場合の例外を除く)。

9. 最速で司法試験に合格するための方法まとめ

高校生が弁護士になることは不可能ではありません。

予備試験受験に年齢制限はなく、高校生であっても受験は可能です。予備試験に合格できれば、司法試験を受験することができ、司法試験に合格できれば、1年間の司法修習を経て司法修習生考試(二回試験)合格後、弁護士として登録することができます。

2024年度の最年少合格者は17歳で、伊藤塾の受講生です。

司法試験の勉強に年齢は関係ありません。法曹の仕事に興味をもったなら、ぜひ伊藤塾の門をたたいてください。

弁護士になる夢を一緒に実現させていきましょう。

伊藤塾では、「盤石な基礎」と「合格後を考える」を指導理念に、司法試験合格はもちろんのこと、合格後の活躍まで見据えたお一人おひとりへの丁寧なサポートで、受講生の皆様を全力で支えています。

無料の体験受講や説明会も実施していますので、司法試験の受験に興味をお持ちの方は、ぜひ一度伊藤塾までお問い合わせください。

2025年 司法試験合格者1,581人中 1,432名(90.6%)※1
2025年 予備試験合格者 452人中406名(89.8%)※2
伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座640名、講座・答練321名、模試471名)
※2(講座内訳:入門講座228名、講座・答練131名、模試47名)

なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
その秘密を知りたい方は、ぜひこちらの動画をご覧ください。

25年司法試験合格祝賀会

著者:伊藤塾 司法試験科

1995年の創立以来、司法試験・予備試験指導の専門機関として約30年の実績を持つ伊藤塾の司法試験科が監修・執筆しています。2025年度の司法試験合格者占有率は業界トップクラスの90.6%。現役弁護士を含む専門講師陣が、予備試験ルート・法科大学院ルートの両方に精通した正確な情報をお届けします。