予備試験の合格率は3.64%(2025年度)合格者数と社会人の割合まで解説

予備試験

予備試験の合格率のイメージ

「予備試験の合格率は約3〜4%」と聞くと、自分には手が届かないと感じるかもしれません。ただ、この数字は短答式試験から最終合格までを通した受験者全体の合格率で、本当の難しさや自分の勝ち筋を正しくは表していません。数字の意味を分けて読むことが、最初の一歩です。

本記事では、2025年度(令和7年度)の予備試験の合格率と合格者数を、試験形式別・属性別に整理します。さらに合格率3.64%から導き出せる試験形式別の難易度、多く合格している属性傾向や、予備試験ルートの司法試験合格率がなぜ高いのかまで、法務省の情報をもとに解説します。

1. 予備試験の合格率は何%か

2025年度の予備試験の最終合格率は3.64%、最終合格者は452人でした。試験形式別では短答式22.1%、論文式17.44%、口述式98.91%と絞り込まれます。合格率は対短答式受験者12,432人で算出された割合です。

出典:法務省「令和7年司法試験予備試験の結果について」

予備試験は2011年度に始まった制度で、法科大学院を経ずに司法試験の受験資格を得られるルートです。合格率は例年3%台後半から4%前後で推移し、国家試験でも高難度の部類に入ります。数字の意味は次章で解説します。

1-1. 合格率と合格者数の推移

年度最終合格者数最終合格率
2025年452人3.64%
2024年449人3.57%
2023年479人3.58%
2022年472人3.63%
2021年467人3.99%
2020年442人4.17%
2019年476人4.04%
2018年433人3.89%
2017年444人4.13%
2016年405人3.88%

出典:法務省「司法試験予備試験の結果について」

最終合格者数はおおむね400人台で安定し、合格率も約3.6%から4.2%の狭いレンジで推移しています。受験者数が増減しても、合格者の規模は大きく変わりません。

2. 合格率3.64%から導き出せる試験形式別の難易度

合格率3.64%という数字は、最終合格率は短答式22.10%×論文式17.44%×口述式98.91%の掛け算でほぼ説明できます。
試験形式別の合格率は、論文式試験が一番低く難易度が高いと言えるでしょう。

2-1. 予備試験合格者の実質倍率

2025年度は出願者15,764人に対し、短答式を受験したのは12,432人でした。差の3,332人(約21%)は出願しただけで受験していません。出願者15,764人を合格者452人で割ると倍率は約34.9倍ですが、実受験者を分母にすると約27.5倍まで下がります。出願だけの層を除くと、実際の競争はやや緩やかに見えます。
出典:法務省「令和7年司法試験予備試験」

2-2. 最終合格率が3.64%になる計算

最終合格率3.64%は、3つの試験形式別の合格率を計算するとほぼ説明できます。短答式22.1%、論文式17.44%、口述式98.91%を掛け合わせると約3.8%となり、実際の最終合格率とほぼ一致します。ここから分かるのは、口述式はほぼ通過でき、実質の関門は論文式だということです。短答式を突破した合格者が、論文式で17%台まで絞られます。合格率を上げる試験対策の重点は、論文式に置くのが合理的と言えるでしょう。合格点や短答式の詳しいデータは、こちらの記事をご覧ください。

3. 試験形式別の合格率(短答式・論文式・口述式)

2025年度の試験形式別合格率は、短答式22.1%、論文式17.44%、口述式98.91%です。段階が進むほど受験者の実力層が上がり、論文式が最大の関門になります。

試験段階受験者数合格者数合格率
短答式12,432人2,744人22.1%
論文式2,620人457人17.44%
口述式457人452人98.91%

出典:法務省「令和7年司法試験予備試験の結果について」

各試験形式別の詳しい結果・推移・対策は、専用記事で解説しています。

4. 予備試験合格者の属性データ

合格者は大学在学中が最も多く、平均年齢は28.46歳です。2025年度の最年少は19歳、最高齢は68歳でした。年齢や学歴より、学習を始めた時期が合否を大きく左右します。

出典:法務省「令和7年司法試験予備試験口述試験(最終)結果」

4-1. 年齢別の合格者数

年齢別出願者受験者短答合格者論文合格者最終合格者合格率
19歳以下173人152人9人1人1人0.66%
20~24歳4,388人3,688人767人269人268人7.27%
25~29歳1,678人1,250人231人52人51人4.08%
30~34歳1,347人1,011人241人40人38人3.76%
35~39歳1,382人1,028人239人22人21人2.04%
40~44歳1,301人983人248人28人28人2.85%
45~49歳1,348人1,032人247人15人15人1.45%
50~54歳1,262人976人244人13人13人1.33%
55~59歳1,116人894人215人7人7人0.78%
60~64歳839人674人156人9人9人1.34%
65~69歳502人403人98人1人1人0.25%
70歳以上428人341人49人0人0人0.00%
合計15,764人12,432人2,744人457人452人3.64%

出典:法務省「令和7年司法試験予備試験口述試験(最終)結果

合格者層は大学在学中が中心で、若い世代ほど厚くなります。大学在学中に学習を始めた層が多いためです。実際、予備試験ルートで司法試験に合格した428人のうち144人は、出願時点で法科大学院に在学していました。予備試験合格の資格で受験しつつ法科大学院にも在籍する層で、学習を始めた時期の早さがうかがえます。一方で受験資格に年齢の上限はなく、60代の合格者も毎年出ています。学歴で受験機会が閉ざされることはありません。大学別のデータは専用記事で詳しく扱っています。
出典:法務省「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等」

4-2. 職種別の合格者割合

職種別出願者受験者短答合格者論文合格者最終合格者合格率
公務員1,682人1,309人342人38人36人2.75%
教職員202人160人30人4人4人2.50%
会社員3,807人2,840人567人59人59人2.08%
法律事務所
事務員
311人257人48人4人4人1.56%
塾教師161人122人34人1人1人0.82%
自営業863人658人150人7人7人1.06%
法科大学院生490人337人37人10人10人2.97%
法科大学院
以外の大学院生
48人34人9人2人2人5.89%
大学生4,292 人3,601人757人266人264人7.33%
無職3,308人2,650人658人56人55人2.08%
その他600人464人112人10人10人2.16%
合計15,764人12,432人2,744人457人452人3.64%

出典:法務省「令和7年司法試験予備試験口述試験(最終)結果

働きながら合格する人も毎年一定数います。法務省が公表する職業別データをもとに就業者(公務員・教職員・会社員・法律事務所事務員・塾教師・自営業の6職種)を集計すると、社会人の合格率は約2.08%(最終合格111人/受験5,346人)で、大学生(約7.3%)の3割弱の水準にとどまります。学習時間の確保が難しいためですが、社会人合格者は毎年輩出されています。スキマ時間の活用と計画性が、両立のカギになります。

5. 予備試験ルートの司法試験合格率

2025年度の司法試験で、予備試験合格者の合格率は90.68%でした。法科大学院修了者の21.91%の約4.1倍で、受験ルートの中で最も高い水準です。

受験ルート合格者数合格率
予備試験合格者428人90.68%
法科大学院(在学中)712人52.66%
法科大学院(修了者)441人21.91%
司法試験全体1,581人41.20%

出典:法務省「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等」

予備試験合格者の司法試験合格率がこれほど高い理由は3つあります。第一に、予備試験の出題範囲は司法試験と大きく重なり、予備対策がそのまま司法試験対策になること。第二に、短答・論文・口述の3段階を突破した時点で、法的知識と論述力が司法試験合格に十分な水準に達していること。第三に、学習を継続する習慣が確立していることです。予備試験と法科大学院のルート比較は、司法試験結果の記事で詳しく扱っています。

6. 2026年度からのCBT方式

2026年度から、予備試験は論文式試験のみがCBT方式(パソコン受験)に移行します。短答式はマークシート、口述式は面接方式のままで、合格率や配点の仕組みに変更はありません。

予備試験でパソコン受験になるのは論文式だけで、答案をキーボードで作成する形式に変わります。短答式は従来どおりマークシート、口述式も面接方式のままです。合格率の水準や合否の判定方法が変わるわけではありません。なお、司法試験の本試験は短答式・論文式の両方がCBTになる点と扱いが異なります。
出典:法務省「司法試験及び司法試験予備試験のデジタル化について」

7. 予備試験の合格者の声

大学在学中の受験生も、働きながら学ぶ社会人も、それぞれのやり方で合格をつかんでいます。伊藤塾の講座受講生から寄せられた声を紹介します。難問である論文式をどう超えたかに注目すると、学習の手がかりが見えてきます。

7-1. 働きながら合格した社会人の声

合格者の声

会社員 C.Sさん(働きながら学習1年で合格)
教材の手を広げすぎないように選択と集中を徹底しました。フルタイムでの勤務をしていたため、時間管理を徹底し、短い隙間時間に行う勉強と、長い勉強時間がまとまって取れたときの勉強とを区別して、学習を進めました。
出典:伊藤塾「予備試験合格体験記

公務員 I.Eさん(仕事と両立 )
時間のない社会人は隙間時間を有効活用しなければ合格することができないと思います。私は朝早く起きて仕事に行く前に2、3時間勉強をしました。そして伊藤塾の講座を聴きながら身支度をし、通勤する車の中で講座を流したり、論証を唱えたりしていました。
出典:伊藤塾「予備試験合格体験記

7-2. 大学在学中に合格した受験生の声

合格者の声

北海道大学法学部4年 E.Oさん
問題研究テキストを高速で周回することを中心に学習を行った結果、論文式試験に合格することができたので、受験生の多くが書けるような基礎的な部分を確実に身につけるという地道な学習が合格につながると感じました。
出典:伊藤塾「予備試験合格体験記

8. 予備試験の合格率に関するよくある質問(FAQ)

2025年度の予備試験の合格率は何%でしたか。

2025年度の最終合格率は3.64%で、最終合格者は452人でした。合格率は短答式受験者12,432人を分母にした割合です。
例年約3.6%から4.2%の範囲で推移しており、国家試験でも高難度の部類に入ります。
出典:法務省「令和7年司法試験予備試験の結果について」

予備試験の合格者数は毎年何人ですか。

近年はおおむね400人台で推移しています。2025年度は452人、2024年度は449人でした。受験者数が増減しても、合格者の規模は大きくは変わらない傾向があります。

短答式と論文式では、どちらが難関ですか。

論文式です。2025年度は短答式22.1%、論文式17.44%、口述式98.91%で、論文式が最も低い合格率でした。短答式を突破した受験者の中からさらに合格者が絞られるため、論文式は数字以上に難度が高いといえます。

予備試験ルートと法科大学院ルートでは、司法試験の合格率はどのくらい違いますか。

2025年度の司法試験で、予備試験合格者は90.68%、法科大学院修了者は21.91%でした。予備試験ルートが約4.1倍高い水準です。
法科大学院在学中受験の合格率は52.66%で、こちらも比較的高い合格率です。
出典:法務省「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等」

合格率3.64%の分母には、どんな人が含まれますか。

短答式を受験した12,432人が分母です。2025年度は出願者15,764人のうち、12,432人が受験し、3,332人(約21%)が欠席しました。受験者の中には、十分な準備ができないまま受験した人や、いわゆる記念受験の人も含まれまるため、分母に誰が含まれるかを意識すると、合格率の印象は変わります。

予備試験に年齢や学歴の受験資格制限はありますか。

ありません。予備試験は受験資格に制限がなく、年齢・学歴・国籍を問わず誰でも受験できます。2025年度の最年少合格者は19歳、最高齢は68歳でした。
答案は受験番号で管理され、出身大学が合否判定に使われることはありません。
出典:法務省「令和7年司法試験予備試験の結果について」

予備試験の合格率は今後上がりますか、下がりますか。

断定はできませんが、近年は約3.6%から4.2%の狭いレンジで安定しています。当面は3%台後半から4%前後で推移する可能性が高いと考えられます。
合格者数がおおむね一定に保たれているため、合格率も大きくは動きにくい構造です。

社会人でも予備試験に合格できますか。

できます。働きながら合格する人は毎年一定数います。ただし学習時間の確保が難しく、社会人(就業者)の合格率は約2.08%で、大学生を下回ります。
スキマ時間の活用と、無理のない学習計画を立てることが両立のカギになります。

予備試験に最終合格したら、次に何をすればよいですか。

まず6か月以内に作成された戸籍抄本または住民票を司法試験委員会へ送付します。その後、翌年の司法試験に向けた対策に入ります。
予備試験合格者の司法試験合格率は90%を超えますが、油断せず基礎を固める学習の継続が重要です。

2026年からのCBT方式で、予備試験の合格率は変わりますか。

CBT方式の導入によって、合格率を決める制度や合否判定の仕組みが変更されるわけではありません。2026年度の予備試験でCBT方式になるのは論文式のみで、短答式はマークシート、口述式は面接方式のままです。
司法試験の本試験は短答式・論文式の両方がCBTになる点と扱いが異なります。
出典:法務省「司法試験及び司法試験予備試験のデジタル化について」

9. 予備試験の合格率は3.64%、実質の関門は論文式試験

2025年度の予備試験は、最終合格率3.64%・最終合格者452人という結果でした。ただしこの数字は撤退層を含む見かけの割合で、実際の関門は論文式試験です。

  • 2025年度の最終合格率は3.64%、最終合格者は452人で前年からほぼ横ばい
  • 3.64%は短答式22.1%×論文式17.44%×口述式98.91%の積で、関門は論文式
  • 出願者の約21%が短答式を欠席しているため、合格率は分母に注意して見る必要がある
  • 合格者は大学在学中が最多で平均28.46歳、学習開始時期が合否を左右する
  • 予備試験合格者の司法試験合格率は90.68%で、法科大学院修了者の約4.1倍

これから予備試験を目指す方は、合格率の数字に萎縮せず、論文式を重心に据えた学習計画から始めてください。すでに学習中の方は、段階別の合格率を手がかりに、いま伸ばすべき力を見きわめましょう。

伊藤塾では、無料の体験受講や説明会を実施しています。予備試験の学習の進め方に関心をお持ちの方は、一度お問い合わせください。

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※これから司法試験・予備試験を目指すあなたへ

2026年度から、司法試験・予備試験はパソコンを使って答案を作成するCBT方式に移行しました。タイピング力も含めた対策が必要です。伊藤塾では独自のCBT対応システムを提供しています。

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2025年 司法試験合格者1,581人中 1,432名(90.6%)※1
2025年 予備試験合格者 452人中406名(89.8%)※2
伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座640名、講座・答練321名、模試471名)
※2(講座内訳:入門講座228名、講座・答練131名、模試47名)

なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
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25年司法試験合格祝賀会

著者:伊藤塾 司法試験科

1995年の創立以来、司法試験・予備試験指導の専門機関として約30年の実績を持つ伊藤塾の司法試験科が監修・執筆しています。2025年度の司法試験合格者占有率は業界トップクラスの90.6%。現役弁護士を含む専門講師陣が、予備試験ルート・法科大学院ルートの両方に精通した正確な情報をお届けします。