大阪大学法科大学院の入試情報は?難易度や募集要項さらに過去問についても解説

法科大学院

大阪大学法科大学院は、司法試験で高い水準の合格率を誇る法科大学院です。「少人数・段階的教育」「理論と実務の架橋」「複眼的思考と国際性」「現代的課題への対応力」の4点を軸に、優秀な法曹を輩出するためのカリキュラムを展開しています。

自分に合う法科大学院に入学できるか否かは、司法試験の合否にも影響を与えます。そのため、どの法科大学院を受験するかは、十分に検討したうえで決めるべきです。

今回は、大阪大学法科大学院の受験を検討している人に向けて、大阪大学法科大学院の基本情報、入試情報、募集要項、過去問などを詳しく解説します。受験する法科大学院の候補として大阪大学法科大学院を検討している方は、ぜひご参考にしてみてください。

1. 大阪大学法科大学院(ロースクール)の基本情報

ここでは、大阪大学法科大学院の基本情報をまとめて紹介します。

1-1. 所在地・アクセス

所在地
〒560-0043
大阪府豊中市待兼山町1-6
大阪大学大学院高等司法研究科
TEL.06-6850-6111
アクセス
◉阪急電鉄宝塚線「石橋阪大前駅」 徒歩約20分
◉大阪モノレール「芝原阪大前駅」 徒歩約10分

大阪大学法科大学院は、大阪大学の豊中キャンパス内にあります。豊中キャンパスには、大阪大学の新入生が学ぶ全学共通教育機構や文学部、法学部、経済学部などがあり、学生にとって過ごしやすい環境となっています。

1-2. 学費|入学金および授業料

入学金28万2,000円
授業料80万4,000円(年額)

参照:授業料・入学料|大阪大学

1-3. 大阪大学法科大学院の特色・プログラム

大阪大学法科大学院では、次の4つを柱とする教育をおこなっています。

◉少人数・段階的教育
◉理論と実務の架橋
◉複眼的思考と国際性
◉現代的課題への対応力

大阪大学法科大学院の授業は、40人程度の少人数で、双方向の対話的なものとなっています。その中で、徹底した基礎教育がおこなわれ、法学未修者でも司法試験に対応するのに十分な知識や法的思考力を身に付けることが可能です。

大阪大学法科大学院では、単に司法試験に合格するだけでなく、大阪にふさわしい優れたビジネスロイヤーの育成を目指しています。修了後のサポートも充実しており、大阪大学法科大学院出身の新人弁護士にはOJTの場の提供もおこなっています。

施設も充実しており、1人1人に固定席が用意された自習室も24時間使用可能です。さらに、法律関係の図書を取り揃えたローライブラリーや模擬裁判で使用する模擬法定など、学習を進めるのに十分な環境が整っています。

1-4. 過去3年の司法試験合格者数・合格率の推移

大阪大学法科大学院の過去3年間の司法試験合格者数と合格率は下記表の通りです。

大阪大学院の過去3年の合格率は、40%ほどで安定しています。令和5年からは、司法試験の受験資格に変更があり受験者数は大きく増えましたが、合格率は例年と同程度を維持しています。

令和6年受験者
合計既修者未修者
177人126人51人
令和6年合格者数
合計既修者未修者
72人58人14人
令和6年合格率
合計既修者未修者
40.68%46.03%33.33%
   
令和5年受験者
合計既修者未修者
182人130人52人
令和5年合格者数
合計既修者未修者
78人68人10人
令和5年合格率
合計既修者未修者
42.86%52.31%19.23%
   
令和4年受験者
合計既修者未修者
111人72人39人
令和4年合格者数
合計既修者未修者
51人42人9人
令和4年合格率
合計既修者未修者
45.95%58.33%23.07%

参照:令和6年司法試験の結果について|法務省
          令和5年司法試験の結果について|法務省
          令和4年司法試験の結果について|法務省

2. 大阪大学法科大学院(ロースクール)の入試情報・難易度 

ここでは、大阪大学法科大学院の入試情報を紹介します。

2-1. 入試日程

2026年度(令和8年度)の入試は、以下の日程で実施されます。
会場はすべて大阪大学豊中キャンパスにて行われています。

選抜日程
特別選抜
(社会人等)
令和7年9月6日(土)
特別選抜
(グローバル法曹)
令和7年9月6日(土)
一般選抜令和7年10月18日(土)(既修)
令和7年10月19日(日)(未修)
特別選抜
(5年一貫型)
令和7年9月17日(水)
特別選抜
(開放型)
令和7年10月18日(土)

参照:募集要項|大阪大学大学院高等司法研究科

2-2. 募集人員

大阪大学法科大学院の募集人員は、1学年80人程度です。80人の内訳は、次のようになっています。

法学
既修者
特別選抜(5年一貫型)13人程度
特別選抜(開放型)8人程度
一般選抜34人程度
法学
未修者
特別選抜(社会人等)7人程度
特別選抜(グローバル法曹)5人程度
一般選抜13人程度

参照:募集要項|大阪大学大学院高等司法研究科

2-3. 選抜方法

大阪大学法科大学院の選抜方法について、法学既修者枠と法学未修者枠に分けて紹介します。

①. 法学既修者枠の選抜方法

法学既修者枠
特別選抜
(5年一貫型)
【第1次選抜】
書類審査

【第2次選抜】
面接試験
特別選抜
(開放型)
【第1次選抜】
書類審査

【第2次選抜】
法律専門科目試験
公法(憲法・行政法)
民事法①(民法)
民事法②(商法・民事訴訟法)
刑事法(刑法・刑事訴訟法)
一般選抜【第1次選抜】
書類審査

【第2次選抜】
法律専門科目試験
公法(憲法・行政法)
民事法①(民法)
民事法②(商法・民事訴訟法)
刑事法(刑法・刑事訴訟法)

②. 法学未修者枠の選抜方法

法学未修者枠
特別選抜
(社会人等・
グローバル法曹)
【第1次選抜】
書類審査

【第2次選抜】
面接試験
一般選抜【第1次選抜】
書類審査

【第2次選抜】
小論文

2-4. 入試における合格者数・合格率・倍率と難易度

ここでは、過去3年間の入試結果を既修者枠と未修者枠、選抜方法に分けて解説します。一般選抜の倍率は、既修者が2.5倍前後、未修者が4倍程度の年度が多くなっているようです。

①. 既修者枠の合格率

年度出願枠志願者数合格者数倍率
令和
7年度
特別選抜
(5年一貫型)
21人20人1.1
特別選抜
(開放型)
45人17人2.6
一般選抜369人96人3.8
令和
6年度
特別選抜
(5年一貫型)
24人22人1.1
特別選抜
(開放型)
44人16人2.8
一般選抜325人106人3.1
令和
5年度
特別選抜
(5年一貫型)
15人15人1
特別選抜
(開放型)
31人16人1.9
一般選抜291人104人2.8

参照:過去の入試結果|大阪大学大学院高等司法研究科

②. 未修者枠の合格率

年度出願枠志願者数合格者数倍率
令和
7年度
特別選抜
(社会人等)
50人15人3.3
特別選抜
(グローバル法曹)
26人14人1.86
一般選抜149人23人6.5
令和
6年度
特別選抜
(社会人等)
35人14人2.5
特別選抜
(グローバル法曹)
28人14人2
一般選抜141人27人5.2
令和
5年度
特別選抜
(社会人等)
51人18人2.8
特別選抜
(グローバル法曹)
28人14人2
一般選抜115人28人4.1

参照:過去の入試結果|大阪大学大学院高等司法研究科

大阪大学法科大学院は、名門大学の法科大学院で司法試験の合格率も高いことから、優秀な受験生が集まりやすいと考えられます。その中で、一般入試の倍率は少しずつ上昇しており、入試難易度は高いといえるでしょう。

2-5. 合格者の出身学部や社会人の割合

ここでは、過去3年分で大阪大学法科大学院に入学した合格者の出身学部や社会人の割合を紹介します。

既修・未修別や入試形式ごとの出身大学別の合格者は公表されておりませんが、合格者の数では、大阪大学を始めとして、京都大学や同志社大学など関西地方の大学出身者が大半を占めています。

年度合格者法学部出身他学部出身社会人
令和7年度185人160人25人11人
令和6年度199人170人29人22人
令和5年度195人170人25人28人

参照:過去の入試結果|大阪大学大学院高等司法研究科

3. 大阪大学法科大学院(ロースクール)の過去問

2025(令和7)年度
法学既修者
・一般選抜
・特別選抜
(法曹コース開放型)
憲法出題の趣旨
行政法出題の趣旨
民法出題の趣旨
商法出題の趣旨
民事訴訟法出題の趣旨
刑法出題の趣旨
刑事訴訟法出題の趣旨
法学未修者小論文出題の趣旨
   
2024(令和6)年度
法学既修者
・一般選抜
・特別選抜
(法曹コース開放型)
憲法出題の趣旨
行政法出題の趣旨
民法出題の趣旨
商法出題の趣旨
民事訴訟法出題の趣旨
刑法出題の趣旨
刑事訴訟法出題の趣旨
法学未修者小論文出題の趣旨
   
2023(令和5)年度
法学既修者
・一般選抜
・特別選抜
(法曹コース開放型)
憲法出題の趣旨
行政法出題の趣旨
民法出題の趣旨
商法出題の趣旨
民事訴訟法出題の趣旨
刑法出題の趣旨
刑事訴訟法出題の趣旨
法学未修者小論文出題の趣旨
2022(令和4)年度
法学既修者
・一般選抜
・特別選抜
(法曹コース開放型)
憲法
行政法
民法
商法
民事訴訟法
刑法
刑事訴訟法
法学未修者小論文
  
2021(令和3)年度
法学既修者
・一般選抜
・特別選抜
(法曹コース開放型)
憲法
行政法
民法
商法
民事訴訟法
刑法
刑事訴訟法
法学未修者小論文

参照:入試問題|大阪大学大学院高等司法研究科

※その他の法科大学院について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

4. 大阪大学法科大学院(ロースクール)の入試に関するよくある質問(FAQ)

大阪大学法科大学院の2025年度司法試験合格率はどのくらいですか?

2025年度司法試験における大阪大学法科大学院の合格率は28.57%で、受験者168人中48人が合格しました。最終合格者数48人は全国の法科大学院の中で9位に位置しています。
前年(2024年度)の40.68%と比較すると合格率は低下しており、研究科自体も「法科大学院の平均合格率と比べてもその値は低くなっており、厳しい現実」と公式に言及しています。年度ごとに数字が変動するため、複数年の推移で評価することが大切です。
出典:司法試験結果|大阪大学大学院高等司法研究科

大阪大学法科大学院の在学中受験の合格率は高いですか?

2025年度の全国データでは、法科大学院在学中受験者の合格率は52.66%(712人合格/1,352人受験)で、法科大学院修了者の21.91%と比較して30ポイント以上高い水準を示しています。
大阪大学法科大学院も2025年の在学中受験者数70人のうち、短答式合格者は59人と、在学中受験ルートで一定の成果を上げています。在学中受験は2023年の本格運用開始以降、優位性が継続して示されている受験ルートです。
出典:法務省「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等」/司法試験結果|大阪大学大学院高等司法研究科

法学既修者コースと法学未修者コースは入試でどう違いますか?

大阪大学法科大学院では、既修者コースは書類審査と法律科目試験7科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)で判定し、未修者コース一般選抜は書類審査と小論文試験で判定します。小論文では法律知識は問われません。
修業年限も異なり、既修者コースは2年、未修者コースは原則3年です。法学を体系的に学んだ学部出身者は既修者、他学部出身者や社会人は未修者コースが標準的な選択肢となります。
出典:Q&A|大阪大学大学院高等司法研究科

関西圏の他の法科大学院(京都大学・神戸大学)と入試難易度はどう違いますか?

2025年度司法試験の合格率トップは京都大学法科大学院(58.45%)で、関西圏では京都大学が最上位、次いで神戸大学が高水準を維持しています。大阪大学は合格率28.57%となり、関西の他の旧帝大・難関校と比較すると差はあります。
ただし入試難易度は司法試験合格率だけでなく、募集人員や受験者層、選抜方法の違いも影響します。志望校選定の際は、合格率の単年値ではなく直近3〜5年の推移と、自分の受験ルート(既修・未修・特別選抜)に合うかを総合的に判断しましょう。
出典:法務省「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等

特別選抜の「5年一貫型」と「開放型」はどう違いますか?

2026年度入試では、5年一貫型は連携する法学部の法曹コース在籍学生を対象とし、開放型は法曹コースを修了見込みの方に広く門戸を開いた選抜です。5年一貫型の選抜は書類審査と面接、開放型は書類審査と法律専門科目試験で判定されます。
法曹コースは学部3年+法科大学院2年(既修者コース、在学中受験)+司法修習1年で最短約6年での法曹資格取得を想定した制度で、両選抜とも法学部学生の早期法曹養成を目的としています。
出典:法曹コース|大阪大学法学部

大阪大学法科大学院に出願する際、英語スコア(TOEIC等)は必要ですか?

一般選抜(既修・未修)では英語スコアの提出は必須ではありません。ただし、未修者コースの特別選抜枠である「特別選抜(グローバル法曹)」は、優れた外国語能力を有する方を対象とした選抜枠で、書類審査と面接試験で判定されます。
グローバル法曹枠を志望する場合は、出願時点でTOEIC・TOEFL等の英語スコアの提示が想定されます。最新の出願要件は毎年度公開される募集要項で必ず確認してください。
出典:Q&A|大阪大学大学院高等司法研究科

法学部以外の出身でも大阪大学法科大学院に合格できますか?

合格する可能性は十分にあります。大阪大学法科大学院の入学者には、法学未修者コースに加え、特別選抜(社会人等)の枠が用意されており、他学部出身者や社会人も毎年一定数が入学しています。直近の入学者統計では、法学部以外の他学部出身者と社会人を合わせて全体の1割強を占める年度もあります。
法学未修者コース一般選抜は法律知識を問わない小論文と書類審査で選抜されるため、法学未学習者でも準備次第で十分に挑戦できる制度設計となっています。

大阪大学法科大学院の入試倍率は今後さらに上昇しますか?

直近の傾向では一般選抜の倍率は緩やかに上昇傾向にあります。既修者一般選抜は2023年度2.8倍から2025年度3.8倍へ、未修者一般選抜も2023年度4.1倍から2025年度6.5倍へと上昇しており、競争は年々厳しくなっています。
倍率上昇の背景には、在学中受験制度の定着で法科大学院ルートの再評価が進んでいることがあると考えられます。志望者は早期の対策着手と、複数の選抜方式(一般選抜・特別選抜)の併願戦略を検討しておくと安心です。
出典:過去の入試結果|大阪大学大学院高等司法研究科

大阪大学法科大学院の入試対策はいつから始めるべきですか?

既修者コースを目指す場合は、出願の1年〜1年半前から法律基本7科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)の体系的な学習を始めるのが現実的です。未修者コース一般選抜の場合は、小論文対策と志望理由書(書類審査)の準備に半年〜1年程度を見込むのが目安です。
[受講生アンケート結果(担当ディレクター確認)]によれば、合格者の多くは過去問演習を出願の3〜6か月前から本格化させています。試験日(10月中下旬)から逆算したスケジュール設計が合否を分けます。

大阪大学法科大学院の入試過去問はどこで入手できますか?

大阪大学大学院高等司法研究科の公式サイト「入試問題」ページから、既修者コースの7科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)と未修者コースの小論文の過去問が掲載されています。同サイトでは「出題の趣旨」も公開されており、採点のポイントを把握できます。過去問演習では、単に解くだけでなく出題の趣旨と照らし合わせて答案構成を見直すことが重要です。

5. 大阪大学法科大学院の入試情報のまとめ

大阪大学法科大学院は、関西の優秀な学生が集まる人気の法科大学院です。ここ3年では少しずつ入試の倍率も上昇しており、今後も入試難易度の高い状態が続くことが想定されます。

大阪大学法科大学院では、少人数の学生に対して基礎を徹底した教育をおこなっています。24時間利用可能な自習室や学生にとって過ごしやすい街など、充実した学習環境も魅力です。

関西地方で司法試験の合格率が高く、充実した学習環境の法科大学院を探している方は、大阪大学法科大学院の受験を検討してみてはいかがでしょうか。

2025年 司法試験合格者1,581人中 1,432名(90.6%)※1
2025年 予備試験合格者 452人中405名(89.6%)※2
伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座640名、講座・答練321名、模試471名)
※2(講座内訳:入門講座228名、講座・答練130名、模試47名)

なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
その秘密を知りたい方は、ぜひこちらの動画をご覧ください。

25年司法試験合格祝賀会

著者:伊藤塾 司法試験科

1995年の創立以来、司法試験・予備試験指導の専門機関として約30年の実績を持つ伊藤塾の司法試験科が監修・執筆しています。2025年度の司法試験合格者占有率は業界トップクラスの90.6%。現役弁護士を含む専門講師陣が、予備試験ルート・法科大学院ルートの両方に精通した正確な情報をお届けします。