答練とは?予備試験・司法試験対策における答練の重要性について徹底解説
予備試験
【記事のポイント】
- 必要性:予備試験・司法試験の論文対策において答練は不可欠です。添削・相対評価・本番環境という3要素を同時に確保できる学習機会は他にありません。
- 添削効果:経験豊富な司法試験合格者が採点表に基づいて行う予備校添削は、独学では代替できない客観的な答案評価と弱点特定を可能にします。
- 立ち位置:全国規模の相対評価により、本試験水準での到達度を正確に把握できます。相場感を掴むことが、本番での答案設計精度を高めます。
- 着手時期:基本論証と法的三段論法の型を習得した段階が目安。インプット完了を待たず早期着手するほど、答案の癖を早期に矯正できます。
- 復習の質:答練1回に対し2〜3倍の時間をかけた復習が答案作成力の定着に直結し、添削コメントの精読と再起案が実力向上の核心です。
「答練って意味あるの?自分で時間測って問題を解けばいいのでは?」
「答練がついている予備校の入門講座を受講したほうがいいだろうか」
このように、答練を受けるべきかお悩みの方も多いかと思います。
予備試験・司法試験の天王山となるのは論文式試験です。
そのため、試験対策の中心は論文の勉強になるかと思いますが、そのうちの一つとして予備校が主催している論文式試験の答練(答案練習会)に参加するという方法があります。
答練では本番に近い状況で問題を解くことにより、当日の雰囲気を事前に体感し、当日のプレッシャーの中でも答案を最後まで書ききる事前対策としてかなり効果的です。
この記事では、答練の重要性や受講するにあたっての注意点、答練を受ける際のポイントなどを紹介していきます。
予備試験・司法試験対策で答練を受けるべきか迷っている方や、答練の受け方がイマイチよくわからない方などはぜひ最後までお読みいただき参考にしていただけると幸いです。
【目次】
1. 答練とは?答練は受けるべきか否か
予備校で入門講座等を受講すると、講義の他に答練がついてくることが多いと思います。
答練とは、受験指導校(予備校)などが行う答案練習会のことで、充実した解説や添削を受けられる点が魅力です。
講義がインプットにあたり、答練がアウトプットの役割を担っていますが、費用を抑えるために、あえて答練をつけるべきか悩んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと、予備試験・司法試験に合格するために答練は必須であると言えるでしょう。
以下、その理由について詳しく説明していきます。
1-1. 効果的にアウトプットをする事ができる
予備試験・司法試験の勉強で一番重要なことは、インプットを終えた後、もしくはインプットと併行してアウトプット中心の勉強をする事です。
予備試験・司法試験は試験範囲が膨大です。その試験範囲の知識を効率よく吸収するためには、アウトプットを定期的に行うことが重要です。
答練で出題される問題は、予備校作成の新作問題であることが多いため、自分の頭で回答を捻り出す必要があります。
そのため、持っている知識をどのように実際の問題処理に適用するのかを学ぶことができ、間違えた問題については知識を再確認することで、より記憶に残りやすくなるのです。
インプットした知識の使い方を覚え、知識を定着させるために、答練を有効活用しましょう。
1-2. 予備校に添削をしてもらえる
答練の一番のメリットは、予備校に添削してもらうことにより、自分の答案を客観的に判断できるというところにあります。
論文式試験ではマークシートではなく、記述形式で答案を作成します。
そのため、自分では完璧な答案を作成したと思っていても、それが採点者に理解・評価されるように表現できていなければ、答案としての評価には繋がりません。
そのため、自分が書いた答案を、予備試験・司法試験対策を熟知している第三者に添削してもらう事は、自分の答案が読み手に伝わるかどうかを客観的に判断できる非常に有効な方法であるといえるのです。
勉強仲間や先輩、ロースクールの教授など、周囲の方に添削してもらえるのであればそれでもいいでしょう。
しかし、採点基準がしっかりしていない場合、画一的な採点をするのは難しいと言えます。
また、法律の知識があるのと採点することができるのはまた別の話なので、採点に慣れていない方が採点すると効果的な学習をすることができません。
その点、予備校の添削であれば経験豊富な司法試験合格者が質の高い添削をしてくれたうえ、今後の学習のアドバイスを与えてくれます。また、添削は採点の質を担保するため採点表に基づいて採点されます。そのため採点者の主観ではなく、客観的に自分の弱点を判断することが出来ます。
添削をしてもらうのであれば出来れば予備校を利用して、質の高い添削と指導を受け、効率良く勉強できるようにしましょう。
1-3. 相対評価で自分の現在の立ち位置を知ることが出来る
答練や模試は全国の受講生が受けるため、その相対評価の中での自分の現在の立ち位置を把握することができます。
予備試験・司法試験は、相対評価で点数がつく試験なので、自分の答案が相対評価されるとどれくらいの順位になるのかという相場感を確かめることができるでしょう。
相対評価は、母数が多ければ多いほどその正確性は増していきます。
例えば、ロースクールの自主ゼミなどで答練をしたとしても、そこまでの母数が期待できないため、相対評価において自分がどれくらいの位置にいるのかという事は把握できないのです。
その点、予備校の答練であれば、その規模から正確な自分の位置の把握ができるでしょう。
また、ある程度の相場感を感じ取ることが出来れば、「この問題は判例や学説に関する的確な理解が求めらていて、それを書けなければ他の受験生に書き負けるな」「これは現場思考問題だから奇をてらうことなく当てはめを丁寧に書こう」など、どの程度書ければ相対評価で上に行けるかという事がなんとなくわかるようになってきます。
さらに、予備校の答練であれば得点分布や上位答案などを公表してもらえるため、何をどこまで書けば評価が高かったのかを確認することができます。
1-4. 本番に近い環境で練習ができる
予備試験は1日に最大で6時間30分、司法試験は1日に最大で7時間、集中して問題を解くことになりますので、それ相応の集中力が必要になります。
また、制限時間内に、大勢の受験生の中で集中して答案を書ききるのは、試験慣れした人でなければなかなか簡単なことではありません。
その点、予備校の答練や模試であれば、大勢の受講生の中で、本番と同じ時間割で答案を書く練習ができるため、事前準備としては最適であると言えます。
また、初見の問題に触れて瞬間的に答案構成したり、制限時間内に書ききれる現実的な答案の分量を身体に染み込ませる事ができるのも、答練のメリットのひとつであると言えます。
答練を本番に見立てて、答練までにここまでのインプットを終わらせる、などペースメーカーとして利用することも良いでしょう。
1-5. 司法試験・予備試験に熟知した予備校が作成した質の高い問題
実際の過去問を利用した過去問答練は別として、基本的に答練で出題される問題は予備校が作成した新作問題になります。
予備試験・司法試験では必ず未知の問題が出題されます。たとえ重要論点に関する問題であっても、必ずどこかに「ひねり」が加えられているのです。
それは、予備試験・司法試験が「考える力」を試すものであるためで、論点や判例の知識を記憶しているかどうかを試す試験ではなく、「考える力」なくしては試験問題に対応することはできません。
予備試験・司法試験に熟知した予備校が作成した練りに練った良問であれば、現場思考力を養う事ができるでしょう。
また、今後問われる可能性まで視野に入れた出題がされるため、答練と似たような問題が出題される事もあり得るのです。
1-6. 充実した解説は復習に最適
参考答案や模範答案に書かれている知識や論点を追うだけでなく、指導経験豊富な実力のある講師が、受験生が苦手とするポイントを押さえ、本試験を見据えて、「時間内に合格答案を仕上げる」という観点から実践的指導を行うため、答案作成力を鍛える事が出来ます。
また、添削してもらった内容に対して、答案を作成した際に迷いが生じた点や答案上には書かなかった点など、自分自身の答案に即した質問をすることで疑問や不安を明快に解消することができ、効率的な復習をすることが可能になります。
2. 答練を効率良く受けるために
答練を効率よく受けるには、どのようすれば良いのでしょうか。
答練を受ける際のポイントを解説していきます。
2-1. 答練の日程を早めに確定する
答練を本番に見立てて定期的に受けることで、ペースメーカーとしての役割を期待することが出来ます。
そのため、なるべく早い段階から答練の予定を決め、そこに併せて細かい学習計画を立てる事で効率良く勉強を進める事ができるでしょう。
また、早い段階から添削をしてもらうことで、答案作成において癖がついてしまう事を避ける事もできます。
評価される答案はどのような答案なのかを早い段階で理解し、採点者にとって読みやすい答案の作成の型を早い段階から体に染み込ませるためにも、なるべく早めに答練の予定を立てるようにしましょう。
2-2. 友人と一緒に受講する
答練にありがちな失敗談として、「まだ出題範囲のインプットが終わってないから答練を受けるのはやめよう」と、受け控えてしまうということがあります。
一人で受講しているとどうしても答練を後回しにしてしまう傾向があります。
その点、友人と一緒に受講するのであれば、自分本位な考え方をしなくなるため、答練の優先順位を保つことができるでしょう。
また、会場実施が多く設けられる模試では、会場に通う事で現場の雰囲気を体感することができ、より本番に近い状態で試験を受ける事ができます。
ご自身の状況にもよりますが、出来れば模試は通学での受講をおすすめします。
2-3. 添削は必ずしてもらう
分かった気になって、実際には採点者に読みにくい、評価されない答案を作成しないよう第三者に添削してもらい、自身の答案を修正して行く必要があります。
論点は落としていないか、法的三段論法を守って書けているか、言葉使いはどうかなど、第三者に確認してもらう事で実践的な答案作成力は身につくため、出来る限り添削はしてもらうようにしましょう。
※答案作成について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
3. 予備試験・司法試験の答練に関するよくある質問(FAQ)
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答練はいつから受け始めるべきですか?
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答練を受け始める時期は、論文の書き方を学んだ段階(基本論証と法的三段論法の型を理解した段階)が一つの目安となります。基本7科目のインプットが完全に終わっていなくても、論文の型ができていれば早期着手の効果が大きいといえます。
早期に着手すれば添削回数が増えて答案作成の癖を早めに矯正でき、本試験までに「読みやすい答案の型」を体に染み込ませる時間を十分に確保できます。
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答練は何回くらい受ければ効果が出ますか?
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答練の必要回数に絶対的な基準はありませんが、論文式試験の主要7科目をバランスよく演習するには、各科目で5〜10通程度の答案添削を経験することが一つの目安です。本試験直前期はより高頻度で本番形式の演習を重ねます。
回数より重視すべきは復習の質であり、1回の答練を徹底的に復習するほうが、添削だけ受けて流す10回よりも答案作成力の定着につながります。
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答練と模試の違いは何ですか?
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答練は週次など定期的に行われる答案練習会で、特定の科目や論点を中心に出題されることが多いのに対し、模試は本試験を想定して全科目を本番と同じ時間割・日程で実施する総合演習です。
答練は学習過程で論点理解と答案構成力を鍛える目的、模試は学習が一通り済んだ段階で本番形式の総合力と立ち位置を確認する目的、という使い分けが一般的です。
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答練と過去問演習はどちらを優先すべきですか?
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過去問演習を主軸に据え、答練は新作問題で未知の論点への対応力と現場思考力を補強するという組み合わせが効果的です。過去問は出題傾向と求められる答案の水準を示す一次情報であり、最優先で取り組む価値があります。
過去問だけでは出題済み論点に偏るため、未知の問題への対応力を養う目的で答練を組み合わせると、本試験で初見問題に直面した際の処理力が高まります。
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入門講座を受けていない独学者でも答練は受けられますか?
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予備校が主催する答練の多くは、入門講座の受講有無を問わず、単科講座として独立して申込み可能です。独学で論文学習を進めている方も、添削環境と相対評価を得るために答練を活用できます。
ただし、答練ごとに想定する学習進度がある場合があるため、申込み前に受講対象者と想定学習段階を予備校の公式案内で確認することをおすすめします。
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直前答練と通常の答練の違いは何ですか?
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直前答練は本試験直前期(概ね試験の2〜3か月前)に集中実施される答練で、本試験を強く意識した出題と時間割で行われます。通常の答練が学習途中段階の演習であるのに対し、直前答練は最終調整の位置づけです。
直前答練では出題予想や最新判例を踏まえた問題が出題されることが多く、本試験での得点を最大化するための論点確認と答案作成スピードの最終調整に活用されます。
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答練は不要・意味ないと言われる理由は何ですか?
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答練不要論の主な根拠は、過去問演習だけで十分という考え方と、予備校作成の新作問題が本試験の出題傾向と乖離する場合があるという指摘の2点です。ただし、添削と相対評価という代替困難な価値を考慮すると、完全に不要とは言いきれません。
独学で良質な添削環境を確保できる方にとっては優先度が下がる場合もありますが、客観的な答案評価と相対的な立ち位置の把握は、独学では再現が難しい答練固有のメリットです。
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インプットが完全に終わっていない段階で答練を受けても無駄になりませんか?
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インプット完了を待ってから答練を受けるという考え方は、結果として答練を受けないまま本試験を迎えるリスクを高めます。基本論点を一通り学習した段階で着手するほうが、知識の定着とアウトプット力の養成を並行できます。
また、「インプットが不完全だから」と答練を後回しにすると、添削を通じて答案の癖を早期に矯正できる機会を失いがちです。たとえ途中の状態でも答練に挑戦する姿勢が学習効率を高めます。
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答練の効果的な復習方法を教えてください。
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答練の復習は、まず添削コメントを精読して指摘事項を答案に書き込み、次に解説講義で出題趣旨と論点を確認し、最後に同じ問題を時間を計らずに再起案して書き直す、という3段階で行うのが効果的です。
復習に答練本番の2〜3倍の時間をかけることで、添削指摘の本質的な意味が定着し、次回以降の答案で同じミスを繰り返さなくなります。
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答練でA評価を取るための答案作成のコツは何ですか?
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A評価を取るには、論点を網羅することよりも、出題趣旨に沿った主要論点を法的三段論法で論理的に展開し、当てはめを丁寧に書くことが重要です。書ききれない論点は思い切って捨てる判断も評価につながります。
採点者が読みやすい答案構成(ナンバリング、段落分け、適切な見出し)を意識し、論証の引き出しを短縮して当てはめに時間を割くことで、相対評価で上位に入りやすくなります。
4. 予備試験・司法試験対策における答練の重要性に関するまとめ
- 予備校答練は必ず受けるべき。
- 答練をペースメーカーとして効果的なアウトプットを心がける。
当記事では予備試験における答練の重要性について解説してきました。
本番に近い環境で、質の高い問題を解き、質の高い添削が受けられ、充実した解説も手に入る。
これらが一度に経験できるのが答練です。
伊藤塾では、「盤石な基礎」と「合格後を考える」を指導理念に、司法試験合格はもちろんのこと、合格後の活躍まで見据えたお一人おひとりへの丁寧なサポートで、受講生の皆様を全力で支えています。
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2025年 司法試験合格者1,581人中 1,432名(90.6%)※1
2025年 予備試験合格者 452人中406名(89.8%)※2
が伊藤塾有料講座の受講生でした。
※1(講座内訳:入門講座640名、講座・答練321名、模試471名)
※2(講座内訳:入門講座228名、講座・答練131名、模試47名)
なぜ、伊藤塾の受講生は、これほどまでに司法試験・予備試験に強いのか?
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