6ステップで分かる賃貸契約までの流れと5つの確認項目を解説
不動産の費用・お金
【記事のポイント】
- 契約の流れ:①物件探し、②内見、③申込み、④入居審査、⑤重要事項説明・契約、⑥初期費用支払い・入居の6ステップ。
- 必要日数:物件探しから契約締結まで2週間〜1か月、入居審査は3日〜1週間が目安です。
- 必要書類:申込時は本人確認書類、契約時は住民票や印鑑が必要で、物件によっては実印・印鑑証明書も求められます。
- 確認項目:重要事項説明では契約期間・敷金精算・解除違約金・利用制限・設備の状況をチェックしましょう。
- トラブル実態:賃貸住宅に関する消費生活相談は年間約3.5万件。退去時の原状回復トラブルが約4割を占め、契約時に確認が大切です。
初めての賃貸契約や久しぶりの引っ越しで、「何から始めればいいかわからない」「どういった流れで契約に至るのかわからない」と不安を感じる人は少なくありません。
賃貸契約をめぐるトラブルは、入居時ではなく退去時に表面化するため、契約段階で内容をしっかり理解しておくことが必要です。なかには普通に暮らしていただけなのに、退去時に90万円の原状回復費用を請求されたケースもあります。
本記事では、こうしたトラブルを未然に防ぐために知っておきたい、賃貸契約の流れを6ステップで整理しました。申込みから入居までの流れ、必要書類・契約前のチェックポイントに加えて、退去時の原状回復をめぐるトラブルの実態や予防策まで、国土交通省や国民生活センターの公的データをもとに、賃貸契約を安心して進めるための実務知識を解説します。
【目次】
1. 賃貸契約までの流れ
賃貸契約は、希望条件の整理から入居までの6ステップで進み、物件探しから契約締結まで2週間から1か月が一般的な目安です。
1-1. ステップ1 希望条件を整理して物件を探す
賃貸契約の最初のステップは、希望条件の整理と物件検索です。家賃・エリア・間取り・最寄り駅・設備など、自分にとっての優先順位を決めたうえで、賃貸ポータルサイトや不動産会社のサイトで物件を探しましょう。
国交省の調査では、賃貸物件選びの理由として「家賃が適切だったから」が55.5%で最多でした。次いで立地環境(31.0%)、交通の利便性(29.8%)、住宅のデザイン・広さ・設備(27.2%)が続き、家賃と立地が物件選びの主軸となっています。
(出典:国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査」)
なお、すべての条件を満たす物件が見つかることは、ほとんどありません。そのため「どうしても譲れない条件」と「妥協できる条件」を事前に分けておくと、判断に迷わずに済みます。
※ 気になる「敷金礼金なし物件」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
1-2. ステップ2 不動産会社に問い合わせて内見する
気になる物件が見つかったら、不動産会社へ問い合わせて内見を予約します。内見でチェックしたいのは、写真や間取り図ではわからない次のような点です。
- 壁や床の傷、においの有無
- 収納の広さや使い勝手
- 生活音などの音漏れ、壁の薄さ
- 日当たりの良さ
- 周囲の治安、騒音
内見時は気になる箇所をスマホで撮影しておくと、複数物件を比較するときに役立ちます。
物件探しの主流はインターネットと不動産会社の併用です。国土交通省の調査によれば、物件を探した方法として「インターネット」を挙げた人が55.8%、「不動産業者」が44.7%でした。
(出典:国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査」)
インターネットで候補を絞り、不動産会社に相談して複数物件を内見するのが効率的な進め方です。
1-3. ステップ3 入居を申し込む
入居したい物件が決まったら、不動産会社で入居申込書に記入します。申込書には氏名・連絡先・勤務先・年収など、入居審査の判断材料となる情報を書き込みます。連帯保証人を立てる場合は、連帯保証人の氏名・住所・電話番号・勤務先・年収なども一緒に記載します。
申込時に申込金(預り金)の支払いを求められることもあるため、返還条件・キャンセル可否を、その場で書面で確認しておきましょう。なお、国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」では、申込金は契約に至らなかった場合に全額返還するのが原則とされています。
(出典:国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」 )
1-4. ステップ4 入居審査を受ける
申込み後の入居審査は、保証会社が中心となって行うのが一般的です。保証会社が申込書類を審査し、その結果をもとに貸主や管理会社が入居の可否を最終判断します。
審査でチェックされるのは、主に次のような項目です。
- 年収・勤続年数・雇用形態
- 過去の家賃の滞納履歴
- 申込書類の整合性
審査結果が出るまでの期間は、物件や保証会社によりますが、一般的には申込みから3日〜1週間ほどで結果が通知されるケースが多いです。連帯保証人を立てる場合は、連帯保証人の収入や続柄も確認されます。
1-5. ステップ5 重要事項説明を受けて契約を結ぶ
審査を通過したら、契約日に宅地建物取引士から重要事項説明を受け、賃貸借契約書に署名捺印します。
重要事項説明とは、契約締結前に、物件や契約条件の重要な内容を宅地建物取引士が借主に説明する手続きです。
不動産取引は専門的で複雑な内容を含んでいる一方で、借主(部屋を借りる側。入居者本人)と貸主(部屋を貸す側。大家さんや物件のオーナー)・宅建業者の間には大きな知識の差があります。契約後に「説明されていなかった」「知らなかった」というトラブルを防ぐため、契約締結前の重要事項を書面で説明することが宅建業法によって義務付けられています。
(出典:国土交通省「重要事項説明・書面交付制度の概要」)
なお、オンラインで重要事項説明を受けるIT重説も認められています。ただし、国交省の調査によれば、賃貸契約の過程で「オンラインでの重要事項説明」が利用された割合は3.6%にとどまっており、対面での説明が依然として主流です。
(出典:国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査 報告書 p27」)
1-6. ステップ6 初期費用を支払い入居する
契約締結後、指定の期日までに初期費用を支払い、入居日に鍵を受け取って入居します。支払う初期費用の主な内訳は次のとおりです。
- 敷金
- 礼金
- 前払賃料
- 仲介手数料
- 保証料(保証会社を利用する場合)
- 火災保険料
- 鍵交換費用
このうち仲介手数料には、宅建業法上の上限があります。不動産会社が貸主・借主の双方から受け取れる合計額は、家賃の1か月分(税別)までです。 借主が負担する分だけで見ると、原則は家賃の0.5か月分(税別)までです。ただし、借主が事前に承諾していれば、1か月分(税別)まで請求できます。実務では契約手続きの中で承諾したものとして扱われ、1か月分を請求されるケースも少なくないため、内訳を確認しておくと安心です。
(出典:国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額(昭和45年建設省告示第1552号)」)
合計すると、初期費用は家賃の4〜6か月分が目安となります。物件や契約条件によって大きく変わるため、契約前に内訳と総額を確認しましょう。
また、鍵を受け取ったら、室内の傷や汚れの状態をすぐにスマホで撮影しておきましょう。入居前の状態を記録しておけば、退去時に原状回復費用をめぐるトラブルを防げます。
※ 仲介手数料や退去時の立ち会いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
2. 賃貸契約で必要なものは何か?
賃貸契約では、申込み・審査の段階と契約締結の段階で、それぞれ異なる書類が必要となるため、事前準備で手続きはスムーズに進みます。
2-1. 入居を申し込むまでに必要な書類は何か?
申込みの段階で必要となるのは、本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)です。物件や保証会社によっては、審査の途中で追加書類を求められることもあります。具体的には、源泉徴収票・給与明細・確定申告書などの収入を証明する書類などです。
特に、高額物件・法人契約・自営業やフリーランスの方・外国籍の方などは、追加書類が求められやすい傾向があります。なお、連帯保証人を立てる場合は、連帯保証人にも本人確認書類の準備をお願いするのが一般的です。物件や保証会社によっては、あわせて収入証明の提出を求められることもあります。
2-2. 賃貸契約を締結するまでに必要な書類は何か?
契約締結の場面で一般的に必要になるものは次のとおりです。
- 本人確認書類(原本の提示を求められることが多い)
- 印鑑(認印で済むケースが多い)
- 住民票(家族で入居する場合は世帯全員分)
物件や契約条件によっては、上記に加えて次の書類が必要になることもあります。
- 実印と印鑑証明書
- 連帯保証人の実印・印鑑証明書
- 火災保険の申込書類
物件や不動産会社によって必要書類は異なるため、契約日の前に一覧で確認しておきましょう。書類が揃わないと当日に契約手続きが完了せず、入居日が後ろにずれることもあります。
3. 賃貸契約を締結する前にチェックすべき2つのこと
賃貸契約はサイン後に簡単には取り消せないため、契約前のチェックが重要です。本章では、①重要事項説明書の5つのチェックポイントと、②普通借家契約と定期借家契約の違いを整理します。
3-1. 重要事項説明書はどこをチェックすればよいか?
重要事項説明書でチェックすべきは、契約期間・敷金精算・解除違約金・利用制限・設備状況の5項目です。契約後に「説明されていなかった」では取り返しがつかないため、重要事項説明を受けるその場でしっかり確認しましょう。
- 契約期間と更新のルール:何年契約か、更新時に費用は発生するか
- 敷金の精算ルール:どんな費用が敷金から差し引かれるのか
- 解除と違約金:途中で解約する場合の条件と費用
- 建物の利用制限:ペット可否、楽器可否、用途制限
- 設備の状況:エアコン・給湯器などの設備の有無と故障時の負担
これらは契約後にトラブルになる定番の項目です。実際にどれくらいトラブルが起きているかは後述しますが、納得できない状態で署名するのは避けましょう。
※ 敷金のトラブルについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
3-2. 「普通借家契約」と「定期借家契約」の違い
自分が締結する契約が「普通借家契約」と「定期借家契約」のどちらなのかもチェックしましょう。
賃貸借契約には、長く住み続けることを前提とした「普通借家契約」と、契約期間が満了したら確定的に終了する「定期借家契約」の2種類があり、この2つは大きく異なります。
普通借家契約と定期借家契約の主な違い
| 普通借家契約 | 定期借家契約 | |
| 借主保護の度合い | 強い | 弱い |
| 契約期間満了後 | 原則として住み続けら れる(貸主から一方的 に追い出されることは ない) | 期間満了で退去しなけ ればならない |
| 途中解約 | 契約書に解約予告期間 の定めがあれば、その とおり予告すれば解約 可能 | 居住用200㎡未満で 「やむを得ない事情」 があれば1か月前申入 れで解約可 |
| 家賃の値上げ | 借主が同意しなければ 自動的には上がらない | 「家賃を改定する」旨 の特約があると争いに くく、応じなければ再 契約を拒まれるリスク がある |
長く住み続けたい場合や、転勤・引っ越しの可能性がある場合は、普通借家契約のほうが安心です。定期借家契約は家賃が相場より安く設定されていることもありますが、期間満了で退去しなければならないなど、借主保護が弱いというリスクがあります。
4. 賃貸契約をめぐるトラブルはどれくらい起きているか?
契約時の確認漏れや認識違いは、入居中ではなく退去時に表面化します。国民生活センターには、賃貸住宅に関する相談が毎年3万件以上の規模で寄せられています。
4-1. 国民生活センターに寄せられる相談件数は年間約3.5万件
国民生活センターによると、賃貸アパート・マンションに関する消費生活相談は毎年3万件以上の規模で寄せられており、2024年度は34,838件(対前年度比105.1%)に達しました。1日あたり約95件、15分に1件のペースで全国の消費生活センターに寄せられている計算です。
(出典:国民生活センター「2024年度 全国の消費生活相談の状況 ─ PIO-NETより ─」(2025年8月公表))
これは「化粧品」「健康食品」などの商品・サービスに次ぐ4位の多さで、賃貸契約をめぐるトラブルが社会的に大きな問題となっていることがわかります。ここに含まれるのは消費生活センターを介した相談に限られるため、相談に至らないケースも含めると、実際の規模はさらに大きいと考えられます。
4-2. 原状回復に関する相談が約4割・退去時に約90万円請求されたケースもある
賃貸住宅トラブルのなかでとくに多いのが、退去時の原状回復をめぐる相談です。国民生活センターによると、賃貸住宅相談のうち約4割が退去時の原状回復に関するもので、2024年度の相談件数は13,277件にのぼります。
(出典:国民生活センター「賃貸住宅の原状回復トラブル」)
国民生活センターのHPには、実際の相談事例として、「退去時に高額な請求を受けた」というケースが数多く掲載されています。なかには、入居時から残っていた前の住人の汚れまで含めて約90万円を請求された、というケースもあります。
【約90万円の原状回復費用を請求された事例】
4年前に家賃約7万円、敷金礼金なし、築17年の賃貸アパートに入居し、先日退去した。退去後、管理会社から清算書が届き、原状回復費用として約90万円を請求され、納得できず見直しを要求したところ70万円になった。入居時、室内の壁紙やフロアマットは前の住人が汚したままで、当時の管理会社の担当者もそのことは確認していた。退去にあたり、立会いはなかった。通常の清掃を行い、普通に住んでいただけである。どうすればよいか。(2024年7月受付 20歳代 男性)
出典:国民生活センター「賃貸住宅退去時トラブルの対処法 ─ 入居時からできる対策 ─」(2025年2月公表)
賃貸契約は、宅地建物取引業法・借地借家法・民法など複数の法律が関わる取引で、契約書の文言にも専門的な意味が込められています。そのため、借主と貸主の間で「何が修繕費用の対象か」「契約書の特約はどこまで有効か」をめぐって認識の食い違いが生じやすく、トラブルに発展しやすい構造があるのです。
こうしたトラブルを未然に防ぐには、一定の知識を持って契約に臨むことが欠かせません。
※退去費用のルールについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
5. 賃貸契約で失敗しないための知識は宅建士試験で学べる
賃貸契約で身を守る知識は、宅建士試験で学ぶ宅建業法・民法・借地借家法に集約されており、契約前から退去時まであらゆる場面で役立ちます。
賃貸契約で「自分を守るための知識」を体系的に学べるのが、宅建士(宅地建物取引士)試験です。この試験で学ぶ宅建業法・民法・借地借家法の知識は、賃貸契約のあらゆる場面で役立ちます。
2025年度(令和7年度)宅建士試験の申込者数は306,099人にのぼり、社会人から学生まで毎年多くの人が挑戦しています。
(出典:不動産適正取引推進機構「令和7年度 宅地建物取引士資格試験結果」)
5-1. 宅建で学ぶ知識は日常生活でどう役立つか?
宅建士試験で学ぶ知識は、契約前・入居中・退去時の3つの場面で「自分を守る武器」になります。
契約前は、重要事項説明や契約書の意味を理解した上で署名するかどうかを判断できます。3章で挙げたチェックポイント(契約期間・敷金の精算・解除違約金・利用制限・設備の状況)は、宅建業法や民法、借地借家法を学べば自然に身につく視点です。
入居中は、家賃の値上げや修繕の対応について、法律上の根拠を持って貸主と交渉できます。たとえば「家賃を上げたい」と言われても、借地借家法32条で借主の同意なしに自動的に上がらないことを知っていれば、冷静に話し合えます。
退去時の原状回復でも、知識の有無で支払い額が大きく変わることもあります。民法621条で「通常損耗や経年変化は借主が原状回復義務を負わない」と定められていることを知っていれば、高額な原状回復費用を請求されても、「これは通常損耗の範囲なので負担する必要はない」と根拠を持って反論できます。
宅建士試験で学べるのは、自分の暮らしを守る一生モノの知識です。
※こちらの記事もあわせてご覧ください。
5-2. 宅建士は就職やキャリアでも強い武器になる
宅建士は、①宅建業法による独占業務、②不動産会社への設置義務、③不動産業界以外での需要、の3つの理由から、就職やキャリアで強い武器になる国家資格です。
重要事項の説明や契約書への記名は、宅建業法で宅建士の独占業務と定められています。さらに、不動産会社は「従業員5人につき1人以上の宅建士を置く」ことが法律で義務付けられているため、業界内での需要が常にあります。
こうした需要を背景に、不動産業界では宅建士保有者に資格手当を支給する会社が多く、就職や転職で収入面のメリットがあります。
さらに、宅建士の価値は不動産業界にとどまりません。住宅ローンを扱う金融機関、ハウスメーカー、保険会社など、不動産の知識が役立つ業界は幅広く、転職やキャリアアップの場面でも武器になります。
実際、2025年度の合格者のうち、不動産業界で働く方は33.2%にとどまり、残り約7割は他業種の方や、学生・主婦などが占めていました。業種を問わずさまざまな人にとって、価値のある資格といえるでしょう。
(出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「令和7年度 宅地建物取引士資格試験結果の概要」)
※宅建士については、以下の記事で詳しく解説しています。
5-3. 伊藤塾なら法律初心者でも楽しく学べる
ここまで読んで、「役立つのはわかったけれど、法律の勉強は難しそう」と感じた方もいるかもしれません。そうした方にこそおすすめしたいのが、伊藤塾の「宅建士合格講座」です。
伊藤塾の「宅建士合格講座」が目指しているのは、「色々と楽しくなる講座」です。初心者でも無理なく学べる3つの特長があります。
①暗記に頼らない理解型学習
条文をそのまま暗記するのではなく、「法律は困りごとに効く薬」というシンプルな考え方をベースに、なぜそのルールがあるのかを丁寧にひもといていきます。理由がわかるから、無理に覚えなくても頭に残ります。
②実務家講師による現場感のある解説
講義を担当するのは、宅建業や行政書士業務を実際に行う実務家講師です。教科書だけでは伝わらない不動産取引の現場感をエピソードとして織り交ぜながら解説するため、堅苦しいイメージのある法律も、身近な話として入ってきます。暗記が必要な項目には、ユニークな語呂合わせをいくつも用意しています。
③挫折しない仕組み
本講座では、Zoomを使ったオンライン質問会、教室での講義が受けられるスクーリング、気軽に相談できるカウンセリングなど、途中で挫折しないための仕組みも多数ご用意しています。
6. 賃貸契約までの流れに関するよくある質問(FAQ)
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賃貸契約は入居予定日の何ヶ月前から動き始めればよいですか?
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転居する時期によっても異なりますが、少なくとも入居予定日の1〜2か月前くらいからは動き始めるとよいでしょう。物件探しから契約締結まで2週間〜1か月、入居審査に3日〜1週間が必要なため、トータルで1〜2か月の余裕が望ましいからです。特に3〜4月の引越しシーズンは物件が動きやすく審査も混みやすいため、希望条件の物件を確実に押さえたい場合は早めに動き始めるとよいでしょう。
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賃貸契約を2年未満で途中解約すると違約金はかかりますか?
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契約書に「短期解約違約金」の特約がある場合は違約金がかかります。実務上は家賃1か月分程度が相場とされており、これを大きく超える違約金は、消費者契約法第9条第1項第1号により「平均的な損害」を超える部分が無効となる可能性があります。重要事項説明の段階で、解約条件と違約金の有無、金額を確認しましょう。
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賃貸契約の連帯保証人と保証会社は何が違いますか?
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連帯保証人は、家賃の滞納などがあった場合に借主と同等の責任を負う個人(親や親族など)が務める仕組みです。一方、保証会社は、借主が保証料を支払うことで滞納時の家賃を立て替えてくれる法人サービスです。近年は保証会社の活用が広がっており、国土交通省の調査では、管理会社の約80%が家賃債務保証業者を利用しています。
(出典:法務省「国土交通省説明参考資料【家賃債務保証の利用状況】」)
なお、これらとは別に緊急連絡先(借主と連絡が取れない場合の連絡先・金銭的責任なし)の登録も求められるのが一般的です。
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連帯保証人は、どこまでの責任を負うことになりますか?
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契約書に定めた「極度額」(責任の上限額)までです。2020年(令和2年)4月の民法改正により、個人が連帯保証人となる賃貸借契約では、契約書に極度額を定めることが義務付けられました。極度額の定めがない連帯保証契約は無効となります(民法第465条の2第1項・第2項)。連帯保証人になる方には、契約書の極度額がいくらかを事前に伝えておきましょう。
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賃貸契約で認印・実印・印鑑証明はそれぞれ必要ですか?
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一般的な賃貸契約では、認印で済むケースが多いです。ただし、物件や契約条件によっては実印と印鑑証明書の提出が求められることがあります。具体的には、法人契約、高額物件、連帯保証人を立てる場合などです。
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無職や転職直後でも賃貸契約はできますか?
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契約は可能ですが、入居審査のハードルは上がる可能性があります。入居審査では家賃の支払い能力が重視されるからです。
収入が不安定な場合は、預貯金残高の証明、家賃の前払いなどで補強するか、転職直後なら前職の収入証明があれば、それを提示することで審査が通りやすくなるケースもあります。
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18歳でも自分の名義で賃貸契約はできますか?
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2022年(令和4年)4月の民法改正により、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたため、法律上は、18歳から親の同意なしに賃貸契約を結ぶことが可能になりました。ただし、実際には、親を連帯保証人にする、保証会社を利用する、といった形で契約するケースが一般的です。
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賃貸契約の申込み後にキャンセルしたい場合、どうすればよいですか?
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契約書に署名・捺印する前であれば、原則としてキャンセル可能です。申込み時に支払った申込金(預り金)は、宅建業法により契約に至らなかった場合は全額返還するのが原則とされています(宅地建物取引業法施行規則第16条の11第2号)。
返還を拒否された場合は、消費者ホットラインや最寄りの消費生活センターに相談するとよいでしょう。
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賃貸契約にクーリングオフ制度は適用されますか?
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賃貸契約にクーリングオフ制度は適用されません。クーリングオフは特定商取引法や宅建業法など個別の法律で対象取引が限定的に列挙されている制度で、賃貸借契約は対象に含まれていないからです。
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賃貸契約はオンラインだけで完結できますか?
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制度上は可能ですが、現状は対面・紙の契約書による締結が圧倒的多数です。国土交通省の調査では、賃貸契約で電子契約が利用された割合は1.5%、IT重説の利用割合は3.6%にとどまっています。2022年(令和4年)5月の宅建業法改正により重要事項説明書・契約書の押印義務が廃止され、電子契約が制度上認められましたが、実際の普及は限定的です。
(出典:国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査 報告書」p27)
7. 賃貸契約は流れの把握と契約前の確認でトラブルを防げる
賃貸契約は6つのステップで進み、各段階で必要な書類や確認事項が決まっています。なかでも契約前の重要事項説明での確認が、退去時のトラブルを防ぐ分かれ目です。流れと要点を押さえておけば、初めての契約でも落ち着いて判断できます。
- 賃貸契約は物件探しから入居まで6ステップで進み、契約締結までの目安は2週間から1か月
- 申込み時は本人確認書類、契約時は住民票や印鑑が必要で、物件によっては実印や印鑑証明書も求められる
- 契約前に重要事項説明書で契約期間・敷金精算・解除違約金・利用制限・設備状況の5項目を確認する
- 賃貸住宅のトラブルは退去時に表面化しやすく、原状回復に関する相談は国民生活センターに毎年1万件以上寄せられている
- 宅建士試験で学ぶ宅建業法・民法・借地借家法の知識は、契約前から退去時まで自分を守る武器になる
これから引っ越す方は、契約日までに必要書類を一覧で準備し、重要事項説明の場で5項目を確認しましょう。
背景にある法律まで理解したい方は、宅建士試験の学習を通じて契約知識を体系的に身につけることも有益です。
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