社労士の事務指定講習は働きながら受講できる?落ちる可能性など詳しく解説
社労士とは
【記事のポイント】
- 実務経験2年の代替手段:全国社会保険労務士会連合会の事務指定講習を修了すると、2年以上の実務経験がなくても社労士登録の要件を満たせます。
- 逆算すべき時期:申込は前年11月、講習が始まるのは翌年2月です。申込から修了まではおよそ1年を見込んでください。
- 年1回だけの申込機会:申込期間を過ぎると理由を問わず受け付けられません。次回の第46回は2026年(令和8年)11月上旬に受付が始まる予定です。
- 必要な費用:受講料は税込77,000円です。社労士登録の際には、登録免許税30,000円と登録手数料30,000円が別途かかります。
- 修了できるかの分かれ目:選抜のための試験ではないため落ちる仕組みはありません。期間内に全課程を終えられるかどうかが実質的な関門です。
社会保険労務士(以下、社労士)の試験合格者にとって、実務経験がないことが登録への大きな壁となる場合があります。 そんな時のために用意されているのが、社労士の「事務指定講習」です。
事務指定講習は、社会保険労務士の試験に合格したものの、社労士登録をするために必要な「2年以上の実務経験」を持っていない人が、社労士登録を行う要件を満たすためのステップです。
この講習は、社労士試験合格者が実際に社労士として活動を開始するために必要な知識やスキルを身につけることを目的に、実務経験の代わりとして実施されています。
当記事では、事務指定講習の概要から、講習の内容である通信指導課程とeラーニングの詳細、さらにはメリットや注意点、講習受講後の社労士登録の流れまでを包括的にご説明します。
今回の記事を読むことで、社労士登録の要件である事務指定講習についての理解が深まり、社労士試験合格後の選択肢の幅を広げることができるはずです。社労士の事務指定講習について「具体的な内容がわからない」「もっとよく知りたい」と感じている方は、ぜひ参考にしてください。
【目次】
1. 事務指定講習の概要
事務指定講習は、正式名称を「労働社会保険諸法令関係事務指定講習」といい、厚生労働大臣の認定を受けた全国社会保険労務士会連合会が毎年1回実施しています。この講習は、社労士登録の要件である「2年以上の実務経験」がない社労士試験合格者が、社労士登録の資格を得るために用意されたプログラムです。
修了することにより、受講者は社労士登録に必要な条件を満たすことができるため、社労士としての業務を開始するための準備を進めることができます。
出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習
1-1. 日程
事務指定講習は年に1回、決められた期間だけ募集が行われます。全国社会保険労務士会連合会が公表する受講案内に沿って手続きを進めれば、対象者はどなたでも申し込むことができます。
1年の流れは、おおむね次のとおりです。
- 申込 :前年11月(約3週間)
- 教材の発送:1月下旬
- 通信指導課程 :2月から4か月間
- eラーニング講習: 通信指導課程の終了後に実施
直近の第45回は、申込期間が2025年(令和7年)11月4日10時から11月25日23時59分まででした。講習の実施時期は2026年(令和8年)2月からです。
次回の第46回は、2027年(令和9年)2月からの実施が予定されています。申込は2026年11月上旬に受付が始まる見込みですので、試験に合格した年のうちに動きたい方は、11月に入ったら連合会のサイトを確認してください。
注意していただきたいのが、申込期間の厳しさです。連合会の受講案内には「申込期間以外は、理由の如何を問わず一切受け付けません」と明記されています。1日でも遅れると、受講は翌年に持ち越しになります。
通信指導課程とeラーニング講習の具体的な日程は回ごとに変わります。申込前に、必ず最新の受講案内でご確認ください。
出典:第45回・事務指定講習受講案内
1-2. 講習の対象者
事務指定講習を受講できるのは、社労士試験の合格者等のうち、労働社会保険諸法令に関する実務の経験が2年に満たない方です。登録しているかどうかではなく、実務経験が足りているかどうかが基準になります。
この2年という数字は、社会保険労務士法第3条に根拠があります。同条は、社労士となる資格について「労働社会保険諸法令に関する厚生労働省令で定める事務に従事した期間が通算して二年以上になるもの又は厚生労働大臣がこれと同等以上の経験を有すると認めるもの」と定めています。この「同等以上の経験」にあたるのが、事務指定講習の修了です。
ここで見落とされがちなのが「通算して」という文言です。実務経験は、試験に合格する前の期間も後の期間も通算できます。すでに人事や労務の仕事に携わっている方は、まず自分の従事期間が2年に届いているかを確認したうえで、講習を受けるかどうかを判断してください。連合会も、登録要件の実務経験について試験の前後を問わないとしています。
なお「合格者等」の「等」には、試験の免除科目が全科目に及ぶ方も含まれます。
試験の合格に有効期限はありませんので、合格から年数が経っている方も受講できます。ただし、1982年(昭和57年)4月1日より前に社労士試験に合格した方は、この講習の対象から除かれています。該当する方は、登録の要件について連合会または入会予定の都道府県社会保険労務士会にお問い合わせください。
定員は設けられていません。対象となる方であれば、申込期間内に手続きをすることで受講できます。
出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習 実施要項
1-3. 講習を受講するための費用
講習の受講費用は、税込77,000円です。
この費用には、通信指導課程とeラーニング講習で使用する講習資料も含まれています。
しかし、eラーニングを受講するための通信環境費用や、通信指導課程の課題を提出するための郵送費用は含まれていないため、必要に応じて別途で支払う費用が発生します。
1-4. 講習内容
事務指定講習は、前半に通信指導課程、後半にeラーニングという、2種類の形式の学習プログラムで構成されています。通信指導課程では、送られてきた教材を読んで自己学習して課題に取り組み、郵便による通信教育方式により添削指導を受けます。
eラーニングでは、社労士業務に関連する8科目について動画学習を行い、確認試験を通して知識を定着させます。
講習は、次の8科目で構成されています。
- 労働基準法及び労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
- 健康保険法
- 厚生年金保険法
- 国民年金法
- 年金裁定請求等の手続
8番目の「年金裁定請求等の手続」は、社労士試験の科目ではありません。実務の手続そのものを扱う科目です。
1-5. 申込方法
申込は、全国社会保険労務士会連合会のサイトからオンラインで行います。振込用紙を郵送するような紙の手続きはなく、フォームの入力から受講料の支払いまでオンラインで完結します。
受講料の支払方法は、クレジットカード決済とペイジー決済の2つです。申込後に支払方法を変更することはできませんので、手続きを始める前に決めておいてください。クレジットカード決済はその場で支払いが完了します。一方ペイジー決済は、申込時に提示される期限までに入金しないと、申込が自動的に取り消されます。
申込の時点で試験の合格証を提出する必要はありません。過去に合格された方も同じです。合格証が必要になるのは、講習を修了したあとの登録申請の段階です。
定員は設けられていないため、申込期間内に手続きを済ませれば、対象者は必ず受講できます。
出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習に関するQ&A
2. 通信指導課程の詳細
通信指導課程は、事務指定講習の前半にあたる4か月間の課程です。郵便による通信教育方式で、送られてきた教材をもとに自分で学習を進め、課題を提出して添削指導を受けます。
教材が発送されるのは1月下旬です。この中に「課題書」が含まれており、そこに掲載された事例に沿って提出様式に記入していきます。連合会は、提出様式60枚程度を期間内に提出した時点で課程の完了になると説明しています。
60枚を4か月で仕上げる計算になりますので、1か月あたり15枚程度が目安です。週に換算すると3枚から4枚ほどになります。後半にまとめて片付けようとすると苦しくなる分量ですので、教材が届いた時点でおおまかな配分を決めておくことをおすすめします。
課題は、講習科目に沿った事例で構成されています。
提出した課題は添削されて返却されます。決まった日時に集まる必要がなく、自分のペースで進められるため、働きながらでも取り組みやすい形式です。なお、教材の海外発送には対応していません。申込の際は、日本国内で教材を受け取れる住所を記入する必要がありま
3. eラーニング講習の詳細
eラーニング講習は、事務指定講習の後半にあたる課程です。オンデマンド動画で講義を視聴し、科目ごとに効果測定試験を受けます。
動画は1科目3時間で構成され、全8科目が用意されています。試験勉強で扱った法律科目に加えて、年金裁定請求等の手続のように実務そのものを扱う科目も含まれています。
視聴する時間帯は自由で、通信指導課程と同じく自分のペースで進められます。決まった日時に集まる必要はありません。
ここで押さえておきたいのが、修了の要件です。連合会は「各科目の動画学習を完了し、効果測定のための試験で良好な成績を収めること」としています。動画を再生し終えるだけでは要件を満たしません。
講習の期間は回ごとに定められています。申込の前に、最新の受講案内でご確認ください。
4. 事務指定講習のメリット
次に、事務指定講習を受講する主なメリットを3つご紹介します。
4-1. 修了すれば社労士登録の要件を満たせる
事務指定講習の最大のメリットは、修了することにより社労士登録が可能になる点です。
これにより、社労士登録の要件である2年以上の実務経験が不足している人でも、登録をして正式な社労士として業務をするためのステップを進めることができます。試験合格後すぐに開業をしたい人や、自ら社労士業務をする必要がある人にとって、大きな魅力となります。
4-2. 選抜のための試験ではない
事務指定講習は、実務経験の代わりとなる資格要件を満たすためのものです。受講者を選抜したりふるいにかけたりする性格のものではありません。定員も設けられていないため、他の受講者と競う場面はありません。
ただし、動画を再生しておけば修了できる、という単純なものでもありません。連合会は修了の要件として、eラーニング講習について「各科目の動画学習を完了し、効果測定のための試験で良好な成績を収めること」を挙げています。「良好な成績」の具体的な基準は公表されていませんので、効果測定試験は落ち着いて取り組む必要があります。
実際のところ、最大のハードルは試験の内容そのものよりも、期間内に全課程を終えられるかどうかです。通信指導課程では60枚程度の提出様式を4か月で仕上げ、eラーニング講習では8科目分の動画学習と効果測定試験をこなします。働きながら進める方にとっては、この時間の確保が実質的な難所になります。
4-3. 実務に沿った学習ができる
事務指定講習では、通信指導課程で実際の手続を想定した様式を用いた課題に取り組みます。受講者は事例に基づいて書類を作成しながら、社労士業務で必要となる手続の流れや実務の基礎を学びます。
例えば、社会保険の適用や給付に関する具体的な事例をもとに書類を作成する課題が用意されており、試験で学んだ知識を実務に結び付けながら理解を深めることができます。そのため、事務指定講習を修了することで、実務経験が不足している場合でも、実務へ移行するための基礎を身に付けることが期待できます。
5. 事務指定講習の注意点
一方で、事務指定講習を社労士登録要件とする際には、注意しなければならない点もあります。事務指定講習の注意点を、3つご紹介します。
5-1. 実務経験と同等ではない
事務指定講習は社労士登録において実務経験の代わりとなるものですが、実際の業務で得られるような実績を完全に補えるわけではありません。講習では原則的な知識や基礎的な実戦スキルを学ぶことができますが、実務ではそれよりも臨機応変な対応が必要となるケースも多々あるためです。
事務指定講習で得られるのはあくまでも実務の土台となるものであり、講習修了後も、実際の業務を通じて経験を積み重ねていくことが重要になります。
5-2. 働きながら受講するための時間の確保
通信指導課程もeラーニング講習も、決まった日時に出席する必要がありません。この自由さは働きながら受講する方にとって大きな利点ですが、裏を返せば、締め切りまでの配分をすべて自分で管理することになります。
作業量を具体的に見ておきましょう。通信指導課程では、4か月で提出様式60枚程度を仕上げます。1か月あたり15枚、週にすると3枚から4枚の計算です。eラーニング講習では、8科目それぞれ3時間の動画を視聴します。動画だけで合計24時間あり、これに加えて各科目の効果測定試験があります。
24時間という数字を、生活の中に置き換えてみます。平日の夜に1時間ずつ確保するなら5週間ほど、土日に3時間ずつ確保するなら4週間ほどの分量です。休日を1日つぶせば終わる、という量ではありません。
修了できない主な理由は、内容が難しいことではなく、期間内に終わらないことです。繁忙期や出張が重なる時期をあらかじめ見込み、余裕のある時期に前倒しで進めておくことが、最も現実的な対策になります。
出張が多い方に、もうひとつお伝えしておきたいことがあります。eラーニング講習は、セキュリティ上の理由から海外からの視聴に対応していません。受講期間中に海外滞在の予定がある方は、その期間を計算に入れずに計画を立ててください。
出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習に関するQ&A
5-3. 受講料がかかる
事務指定講習を受講するには、77,000円という、決して少なくない費用がかかります。早々に社労士としての活躍を見据えている場合には不可欠な自己投資となりますが、投資コスト分の元を取るための覚悟が必要です。
また、開業を考える際には、受講料に加え、事務所の開設や初期費用といった開業資金も必要となる可能性があります。この講習受講費用は、2年以上の実務経験を積めば掛からない費用です。そのため、現在の経済状況や、今後の社労士としてのキャリアプランなどを考慮した上で、自分にとって必要かどうかを判断することが重要です。
6. 事務指定講習の修了とは
次に、事務指定講習を受講した場合に、どうすれば修了となり社労士登録の要件を満たすことができるのかを説明します。
6-1. 修了の要件
講習の修了要件は、通信指導課程とeラーニング講習の全課程を期間内に終えることです。
具体的には、通信指導課程において用意されたレポートを全て提出し、eラーニングにおいて用意された講義動画を視聴した上で確認テストを全て完了させることが必要です。
講習は通信指導課程とeラーニングの2種類で構成されていますが、どちらか一方のみ修了とすることはできないため、一方の修了要件を満たさない場合には、翌年に改めてどちらも受講する必要があります。
6-2. 講習に落ちる人はいるのか
事務指定講習は選抜のための試験ではないため、点数が足りずに不合格になる、という仕組みではありません。定員もなく、他の受講者と順位を競うこともありません。
とはいえ、修了できない状況はあります。最も多いのは、期間内に課題を提出できないケースです。通信指導課程は提出期限が決まっており、間に合わなければ完了とは認められません。
通信指導課程の課題を白紙やほとんど記入のない状態で提出した場合は、再提出を求められます。その場で不修了になるわけではありませんが、期限が迫っている時期の再提出は負担が大きくなります。eラーニング講習についても、動画学習を終えていなかったり、効果測定試験で良好な成績に届かなかったりすれば、修了の要件を満たしません。
つまり「落ちる」というより、「終わらない」ことが修了できない主な理由です。決められた期間の中で計画的に進めることが、最も確実な対策になります。
7. 指定講習修了後の社労士登録の流れ
eラーニング講習をすべて完了すると、eラーニングシステム上から修了証をダウンロードできるようになります。郵送を待つ必要はありません。完了したその日のうちに、登録申請の準備へ移ることができます。
修了証に有効期限はありません。修了した年に登録しなくても、数年後に登録することができます。ただし再発行はできませんので、ダウンロードしたデータは大切に保管してください。
登録申請の提出先は、入会予定の都道府県社会保険労務士会です。費用は登録免許税30,000円と登録手数料30,000円がかかり、このほかに都道府県会の入会金と年会費が必要になります。
申請方法は2つあります。従来の紙による申請と、2025年(令和7年)7月15日から始まったマイナポータルを使ったオンライン申請です。オンライン申請では、事務指定講習の修了証の写しに加えて、修了年月日と修了番号の入力が求められます。ダウンロードした修了証を手元で開きながら手続きを進める形になります。
登録が完了すると、社会保険労務士証票が登録日に簡易書留郵便で自宅あてに発送されます。ここまで済んで、社労士としての業務を始めることができます。
出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習に関するQ&A
※社労士の登録について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
8. 事務指定講習を受ける人の特徴
事務指定講習を受ける方の多くは、早く社労士として活動を始めたいと考えています。試験に合格したあと、2年の実務経験を待たずに登録したいという動機です。実務経験があるにもかかわらず、勤務先から実務経験の証明を得られない方も、講習という選択肢を取ることがあります。転職や退職で当時の勤務先に依頼しづらいケースや、証明書の発行に会社が応じてくれないケースです。
判断の分かれ目になるのが、時間の感覚です。申し込んでから講習が始まるまでに約3か月、そこから通信指導課程だけで4か月かかります。そのあとにeラーニング講習が続きますので、申込から修了までは1年近くを見込んでおくのが現実的です(日程の詳細は1-1をご覧ください)。
「講習を受ければすぐに登録できる」というイメージを持っていると、この時間差に戸惑うことになります。それでも、2年の実務経験を積むことと比べれば、登録までの期間は大きく縮まります。ここが講習を選ぶ最大の理由です。
もうひとつ注意していただきたいのが、講習が年に1回しか行われないことです。11月の申込期間を逃すと、次の機会は1年後になります。判断を先延ばしにした分だけ、登録の時期がまるごと1年ずれるということです。試験に合格した年のうちに登録まで進みたい方は、合格発表後すぐに申込の準備を始めてください。
9. 事務指定講習を受けない人の特徴
一方で、事務指定講習を受けない人の特徴としては、勤務先で労働社会保険諸法令の事務に従事しており、2年の実務経験を積める見込みがある人や、実務を経験しながらスキルを積んでいきたいと考えている人が多い傾向です。また、講習費用を節約したいと考え、一旦は実務経験を積む方向を選択する人も少なくありません。
講習を受けるかどうかの選択は、個々のキャリア計画や経済状況によって変わってきます。
10. 事務指定講習に関するよくある質問(FAQ)
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事務指定講習の受講料はいくらですか?
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全国社会保険労務士会連合会が実施する事務指定講習の受講料は、税込77,000円です。通信指導課程とeラーニング講習で使う教材費が含まれています。支払方法はクレジットカード決済とペイジー決済の2つで、申込後に変更することはできません。
なお、受講料とは別に、社労士登録の際に登録免許税30,000円と登録手数料30,000円がかかります。都道府県会の入会金と年会費も必要です。
出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習
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eラーニング講習は何時間かかりますか?
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eラーニング講習の動画は1科目3時間で、全部で8科目あります。動画の視聴時間だけで合計24時間です。これに加えて、各科目の効果測定試験を受ける時間が必要になります。
前半の通信指導課程では、4か月で提出様式60枚程度を仕上げます。1か月あたり15枚、週にすると3枚から4枚の計算です。
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事務指定講習と2年の実務経験では、どちらが早く社労士登録できますか?
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労働社会保険諸法令の事務に従事した経験がまったくない方は、事務指定講習のほうが早く登録できます。実務経験は2年必要であるのに対し、事務指定講習は申込から修了までおよそ1年だからです。
ただし、すでに人事や労務の実務に携わっている方は事情が変わります。社会保険労務士法第3条の実務経験は試験の合格前後を問わず通算できるため、残りが1年を切っていれば実務経験のほうが早く、費用もかかりません。
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事務指定講習に面接指導課程はありますか?
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全国社会保険労務士会連合会が公表している第45回および第46回の実施要項では、事務指定講習は通信指導課程とeラーニング講習の2つで構成されています。会場に集まって受ける面接指導課程は、この実施要項に含まれていません。過去の講習形式を前提とした情報を見かけた場合も、申込の前には連合会の最新の受講案内で構成をご確認ください。
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実務経験が2年以上ある場合でも、事務指定講習を受ける必要がありますか?
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労働社会保険諸法令に関する厚生労働省令で定める事務に従事した期間が通算2年以上ある方は、事務指定講習を受ける必要がありません。社会保険労務士法第3条が定める登録要件を、実務経験で満たしているためです。
この2年は試験の合格前後を問わず通算できます。事務指定講習の受講対象も「従事した期間が2年に満たないもの」と定められているため、2年に達している方はそもそも受講対象から外れます。
出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習
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事務指定講習の修了証に有効期限はありますか?
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事務指定講習の修了証に有効期限はありません。修了した年に社労士登録をしなくても、数年後に登録することができます。全国社会保険労務士会連合会も、修了証の有効期限はないと明示しています。
ただし修了証は再発行されません。修了証はeラーニング講習の完了後にeラーニングシステムからダウンロードする方式ですので、ダウンロードしたデータは確実に保存してください。
出典:全国社会保険労務士会連合会 事務指定講習に関するQ&A
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事務指定講習に落ちることはありますか?
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事務指定講習は選抜のための試験ではないため、点数によって不合格になる仕組みはありません。定員も設けられておらず、他の受講者と順位を競うこともありません。ただし、修了と認められない状況はあります。
修了できない主な理由は、期間内に終わらないことです。通信指導課程の課題を白紙やほとんど記入のない状態で提出した場合は再提出となり、eラーニング講習は効果測定試験で良好な成績を収めることが求められます。
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働きながらでも事務指定講習を修了できますか?
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修了できます。通信指導課程もeラーニング講習も、決まった日時に出席する必要がないためです。ただし締め切りまでの配分をすべて自分で管理することになりますので、作業量を先に把握しておくことが欠かせません。
通信指導課程は4か月で提出様式60枚程度、eラーニング講習は動画24時間と効果測定試験です。繁忙期が重なる時期を見込んで前倒しで進めてください。なお、海外からのeラーニング視聴には対応していません。
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事務指定講習の申込期間を過ぎてしまった場合、どうすればよいですか?
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申込期間を過ぎた場合、その回に申し込むことはできません。全国社会保険労務士会連合会の受講案内には「申込期間以外は、理由の如何を問わず一切受け付けません」と明記されています。次の回を待つことになります。
事務指定講習は年に1回のため、次の機会は1年後です。第46回の申込は2026年(令和8年)11月上旬に受付が始まる予定とされています。
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社労士試験に合格してから、最短でいつ社労士登録ができますか?
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合格した年の11月に事務指定講習へ申し込んだ場合、登録申請ができるようになるのは翌年です。講習は2月に始まり、通信指導課程が4か月あり、そのあとにeラーニング講習が続きます。申込から修了までおよそ1年かかります。
修了証はeラーニング講習の完了後にダウンロードできるため、郵送を待つ必要はありません。完了したその日のうちに登録申請の準備へ移ることができます。
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事務指定講習が終わったら、次に何をすればよいですか?
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eラーニング講習の完了後に修了証をダウンロードし、入会予定の都道府県社会保険労務士会へ登録申請を行います。費用は登録免許税30,000円と登録手数料30,000円で、このほかに都道府県会の入会金と年会費が必要です。
申請方法は、紙による申請と、2025年(令和7年)7月15日に始まったマイナポータルによるオンライン申請の2つです。
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事務指定講習の教材はいつ届き、何が入っていますか?
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教材は1月下旬に発送されます。この中に「課題書」が含まれており、そこに掲載された事例に沿って提出様式に記入していきます。全国社会保険労務士会連合会は、提出様式60枚程度を期間内に提出した時点で通信指導課程の完了になると説明しています。
教材の海外発送には対応していません。申込の際は、日本国内で教材を受け取れる住所を記入する必要があります。
11. 社労士の事務指定講習に関するまとめ
事務指定講習は、早期の社労士登録を目指す人のために設けられた制度です。
内容は実務経験の不足を補うものであり、現場での戦力となる基本的な知識やスキルを学ぶことができます。
一方で、この講習だけで完全な実務能力を得ることは難しいため、講習を受講して社労士登録をした後にも、実務を通じて継続的に経験を積むことが求められます。
受講するかどうかは個人のキャリアプランや経済状況に応じて慎重に判断する必要がありますが、内容をよく理解しておくことで、社労士合格後の選択肢の一つとして考えることができるはずです。
このように、実務経験がなくても試験合格後に早期に実務を開始できる点は、社労士という資格の魅力の1つです。
専門性を持った士業として、早くにキャリアを築きたい方は、ぜひ社労士資格の取得を検討してみてください。
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社労士の仕事に興味のある方は、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
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