【知る人ぞ知る】地味だけど稼げる優良資格を厳選して9つ紹介!

基本情報

2025年10月17日

「資格を取って収入アップしたいけど、医師や弁護士は現実的じゃない…」
「今から勉強を始めても、本当に稼げる資格なんてあるの?」

そんな悩みを持つ方にこそ知ってほしいのが、地味だけど確実に稼げる「隠れた優良資格」の存在です。

本記事では、司法書士、海事代理士など、知名度は低いけれど高収入を狙える資格9つを厳選してご紹介します。さらに、合格率、勉強期間、年収の目安などの、具体的なデータも取り上げました。この記事を読めば、自分に合った「稼げる資格」がきっと見つかるはずです。

華やかさはなくても、安定した収入と将来性がある、そんな優良資格をぜひチェックしてみてください。

【目次】

1.地味だけど稼げる資格とは?

「地味だけど稼げる資格」とは、一般的な知名度は低くても、専門性が高く高収入を狙える資格のことです。これらの資格には、以下のような特徴があります。

・専門性が高いため、競合が少ない
・表に出ないが、特定の業界で重宝される
・独立開業で年収が跳ね上がる可能性がある

こうした「隠れた優良資格」は、特に法律系の国家資格によく見られます。

法律系資格には、医師やパイロットのような華やかさはありません。表舞台に立つことも少なく、どちらかといえば地味な仕事が中心です。しかし、だからこそ安定して稼げる可能性を秘めています。

2.地味だけど稼げる資格1位:司法書士

地味だけど稼げる資格の筆頭として、まず紹介したいのが「司法書士」です。

司法書士は、不動産登記や商業登記などを専門にしている「街の法律家」です。「登記」という言葉自体に馴染みがないため、知らない方も多いかもしれません。

しかし、知名度は低くても、実はとても需要が高い資格です。

◉司法書士の基本情報

必要な試験:司法書士試験
受験資格:なし
勉強時間:3,000時間が目安(1〜3年)
合格率:4〜5%
平均年収:765.3万円

(出典:厚生労働省|職業情報提供サイトjob tag(うち年収については令和6年賃金構造基本統計調査を元に掲載‐司法書士

2-1.司法書士がおすすめな理由

司法書士の魅力は、何といっても人生を一発逆転できる可能性を秘めていることです。

圧倒的に人手が足りておらず、年齢・性別にかかわらず、就職に困りません。40代・50代未経験などの状況でも、豊富な求人があります。さらに、独立開業すると、年収1000万円を超えるような高年収が期待できます。

地味だけど稼げる資格を探している方に、まずオススメできる資格といえるでしょう。高齢化によってさらに人手不足になると言われているため、将来性も抜群に高いです。

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2-2.受験資格

司法書士試験に、受験資格の制限はありません。

年齢や性別、学歴に関わらず、誰でも受験できます。法律を学んだことのない方、高卒の方、あるいは専業主婦や学生の方など、毎年さまざまな経歴を持つ方が合格を勝ち取っています。

「今から新しいキャリアを築きたい」と考えている方にとっても、チャレンジしやすい資格です。

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2-3.試験の難易度

司法書士試験は、国家資格の中でも最難関クラスに位置づけられます。合格率は毎年5%前後と低く、1年〜3年程度の勉強が必要です。

しかし、問題一つひとつのレベルは極端に高いわけではありません。司法書士試験の難しさは、応用的な問題が出ることではなく、勉強するべき範囲が膨大な点にあります。

そのため、「努力が報われやすい試験」とも言われています。才能やひらめきは必要ありません。決められた範囲をコツコツと勉強し続ければ、誰でも合格を目指せます。

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2-4.合格後のキャリアパス

合格後は、まず司法書士事務所・法人に就職し、実務経験を積みます。そこでスキルを磨き、数年後に独立開業して自分の事務所を持つのが、王道のキャリアプランです。

もちろん、独立せずに「勤務司法書士」として働き続ける人もいます。司法書士は求人が多く、売り手市場が続いているため、就職に困るケースは少ないでしょう。

安定志向の方、独立して大きく稼ぎたい方、どちらにもおすすめの資格です。

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3.地味だけど稼げる資格2位:行政書士

次にオススメしたい資格が、「行政書士」です。

行政書士もまた、具体的な仕事内容が分かりにくい仕事の1つです。基本的に企業・事業主を相手にする「BtoB」の仕事が多いので、「そもそも何をしている人?」「司法書士と何が違うの?」と感じる人も多いかもしれません。

しかし、その分かりにくさこそが、行政書士の強みである「圧倒的な業務範囲の広さ」につながっています。

◉行政書士の基本情報

必要な試験:行政書士試験
受験資格:なし
勉強時間:600〜1,000時間が目安
合格率:10〜13%
平均年収:591万円

(出典:厚生労働省|職業情報提供サイトjob tag(うち年収については令和6年賃金構造基本統計調査を元に掲載‐行政書士

3-1.行政書士がおすすめな理由

行政書士の魅力は、扱える書類が9,000種類以上ともいわれる、圧倒的な業務範囲の広さです。

建設業や飲食業など、様々な業界のビジネスを始めるための許認可申請を扱うため、あらゆる業界の経験が、そのまま武器になります。

たとえば、福祉業界出身の方が成年後見業務に取り組む、元キャビンアテンダントの方が外国人の在留資格申請で活躍するなど、さまざまな経歴の方が活躍しています。

さらに、時代の変化によって、新しいビジネスチャンスを生み出せるのも強みです。最近はインバウンド需要の増加によって、民泊の許認可申請で活躍する人が増えています。

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3-2. 受験資格

行政書士試験にも、受験資格の制限はありません。

司法書士と同じく、年齢、性別、学歴、国籍を問わず、誰でも挑戦することができます。挑戦したいという気持ちさえあれば、どんな方にも平等にチャンスがある試験です。

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3-3.試験の難易度

行政書士試験は難関資格に位置づけられますが、比較的受かりやすい試験です。

合否は絶対評価で決められており、300点中180点(6割)とれば、他の受験生の成績に関わらず合格できます。

一般的な勉強期間は1〜2年と言われていますが、勉強の進め方次第です。たとえば伊藤塾で学んだ人の場合、最短3ヶ月で合格している人もいます。

短期間でも合格を目指せるうえ、その努力以上に、人生の選択肢が広がります。フルタイムで働いている社会人にとって、非常にコスパが良い資格といえるでしょう。

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3-4.合格後のキャリアパス

行政書士は、独立開業に適した資格です。

合格者の多くは、実務経験を積んだ後、あるいは合格後すぐに独立し、自分の事務所を開きます。最近は行政書士法人などに就職する人も増えていますが、求人数はまだ多くありません。安定した就職を第一に考えるのであれば、司法書士の方が選択肢は多いでしょう。

資格で開業して稼ぎたい、自分の好きなように働きたいという方に向いている資格です。

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4.地味だけど稼げる資格3位:社労士(社会保険労務士)

「社労士(社会保険労務士)」も、地味ですが稼げる資格の1つです。

社労士は、会社経営に不可欠な「ヒト・モノ・カネ」のうち、「ヒト」に関わる法律を得意とする専門職です。労働・社会保険の手続きや給与計算、就業規則の作成などを通じて、労働者が安心して働ける環境づくりをサポートしています。

◉社労士の基本情報

必要な試験:社会保険労務士試験
受験資格:あり(短大卒以上の学歴or実務経験or他試験合格など)
勉強時間:800〜1,000時間が目安
合格率:5〜6%
平均年収:903.2万円

(出典:厚生労働省|職業情報提供サイトjob tag(うち年収については令和6年賃金構造基本統計調査を元に掲載‐社会保険労務士

4-1.社労士がおすすめな理由

社労士がおすすめな理由は、社会からのニーズが安定しており、将来性も非常に高い点です。企業が存在する限り、人を雇用し、保険に加入させ、給与を支払う業務はなくなりません。

実際、社労士の仕事は増え続けており、統計などのデータにも表れています。総務省の「経済センサス」によれば、社労士業界の売上は約10年間で約2.7倍に成長しています。つまり、それだけ仕事が増えており、稼ぎやすくなっているということです。

■社労士事務所の売上推移

2012年2016年2021年
売上金額
(百万円)
63,54084,954171,404
2012年比(1.3倍)(2.7倍)

(出典:総務省統計局|平成24年平成28年令和3年 経済センサス-活動調査「7251社会保険労務士事務所」をもとに作成)

「働き方改革」が進められる現代において、社労士の役割はますます高まっています。法律の知識を活かして、企業の成長と従業員の働きがいを同時に支えられる、やりがいのある仕事です。

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4-2.受験資格

司法書士や行政書士とは異なり、社労士試験には受験資格があります。

ただし、その条件は「学歴」「他試験への合格」「実務経験」など複数の選択肢があるため、比較的クリアしやすいです。

たとえば、高卒の方でも、行政書士試験の合格や3年間の実務経験で受験資格を得ることができます。

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→ 社労士試験の受験資格とは?高卒・実務経験なしでも受験可能?などわかりやすく解説

4-3.試験の難易度

社労士試験の合格率は6〜7%と低く、難関国家資格の一つです。

この試験の難しさは、主に2つあります。1つ目は、労働基準法や年金法など、試験範囲が非常に広いこと、そして2つ目は、各科目に合格基準点があることです。1科目でも基準点を下回れば不合格となるため、苦手科目を作ることができません。

ただし、実は社労士試験の合格者の8割が社会人、そして6割は会社員です。受験生の大半が働きながら、限られた時間で勉強しています。計画的に勉強を進めれば、働きながらでも十分に合格を狙える資格です。

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4-4.合格後のキャリアパス

社労士には「勤務社労士」と「開業社労士」の2つの働き方があります。比率は2対3で、開業社労士がわずかに多めです。

「勤務社労士」は、社労士事務所や法人、企業の総務・人事などに所属する働き方です。安定した環境で専門性を発揮したい方に向いています。

一方、「開業社労士」は、独立して自分の事務所を構えます。営業活動は必要ですが、努力次第で大きく稼げる、自由度の高い働き方です。(参考:2024年版社会保険労務士白書

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5.超ニッチだけど稼げる国家資格「海事代理士」

「海の司法書士」「海の行政書士」とも呼ばれる、超ニッチな国家資格が「海事代理士」です。その名の通り、海事に関するあらゆる手続きの専門家で、船舶の登記・登録や検査の申請、船員の労働条件に関する手続きなどを扱います。

ほとんどの人がその存在すら知らない、まさに「知る人ぞ知る」資格です。

しかし、海に囲まれた日本に欠かせない仕事であり、その希少性から、専門家として確固たる地位を築いています。

◉海事代理士の基本情報

必要な試験:海事代理士試験
受験資格:なし
勉強時間:500時間が目安
合格率
・筆記試験:51〜55%
・口述試験:60〜98%
想定年収:100万〜1,000万(※公的データなし)

5-1.海事代理士がおすすめな理由

海事代理士の魅力は、その圧倒的な希少性にあります。

登録者は全国でも3,500人程度、実際に業務を行っているのはさらに少なく、日本海事代理士会の会員はわずか404名です。士業の中では少ない司法書士ですら23,000人以上いることを考えると、競合の少なさは桁違いです。(※日本海事代理士会は強制加入団体ではありません。)

しかも、日本は海に囲まれた海洋国家であり、海上輸送は物流の要です。海運・造船に伴って発生する、船舶の登録や検査、船員の雇用手続きなどを独占的に扱えるのは大きな強みといえるでしょう。

競争相手が少ないため、一度顧客を獲得すれば安定した収入を得やすく、地域によっては寡占状態になるケースもあります。

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5-2.受験資格

海事代理士試験にも、受験資格の制限はありません。

受験者には海運業界の経験者が多いですが、年齢・性別・学歴・実務経験を問わず、誰でも挑戦できます。

5-3.試験の難易度

海事代理士試験は、合格率が40〜50%前後と、数字だけ見れば他の法律系資格より易しく見えます。しかし、実際はそう簡単ではありません。

まず、情報の少なさが大きなハードルとなります。市販のテキストや問題集が極端に少ないので、効率的な対策が難しいのです。自力で情報収集できる人でなければ、独学は厳しいでしょう。

さらに、筆記試験合格後には口述試験が待ち受けています。一般的に資格試験の口述試験は形式的なものが多いですが、海事代理士は違います。年によっては4割が不合格になるため、最後まで気を抜けません。

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※ 伊藤塾の「海事代理士 合格講座」はこちら

5-4.合格後のキャリアパス

海事代理士の多くは、海運会社や造船所などが集まる港湾地域で独立開業します。

ただし、海事代理士は非常にニッチな資格のため、案件数はそれほど多くありません。そのため、行政書士や司法書士と兼業する人もいます。

各種の許認可申請から船舶登記、会社設立まで一貫して対応できるのは大きな強みです。代替できない専門家として、高単価な案件の受注にもつながるでしょう。

6.その他|地味だけど稼げる資格おすすめ5選

ここまで法律系の資格を中心に紹介してきましたが、他にも地味だけど稼げる資格は存在します。以下、特におすすめの資格を5つ紹介します。

6-1.宅建士(宅地建物取引士)|不動産業界で稼ぎたい人に

宅建士(宅地建物取引士)は、不動産取引のプロフェッショナルです。

主に、不動産売買における「重要事項説明」や契約書への記名・押印などを専門的に扱っています。こうした仕事は、弁護士の法廷活動や医師の診療行為のような「専門職らしさ」がないため、地味に見られる傾向があります。

しかし、不動産売買は宅建士がいなければ成り立ちません。有資格者は多いものの、需要も安定しているため、確実に収入アップを狙える資格といえるでしょう。

◉宅建士の基本情報

必要な試験:宅地建物取引士試験
受験資格:なし
勉強時間:300〜500時間が目安
合格率:15〜18%
平均年収:618.3万円

(出典:厚生労働省|職業情報提供サイトjob tag(うち年収については令和6年賃金構造基本統計調査を元に掲載‐住宅・不動産営業

※宅建士はこちらの記事で詳しく解説しています。

6-1-1.試験の難易度

宅建士試験の合格率は15〜18%、法律系資格の中では取得しやすい部類に入ります。試験は年1回、10月に実施され、50問のマークシート方式です。

一般的に3ヶ月〜半年程度の勉強で合格を目指せると言われています。不動産業で働いている方なら、実務経験が活かせるため、より短期間での合格も目指せるでしょう。

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6-1-2.合格後のキャリアパス

宅建士は、不動産業界でのキャリアアップに適した資格です。

不動産取引を行う会社では、事務所ごとに5人に1人以上の宅建士を置く義務があるため、就職・転職などで評価されます。資格手当として月2〜3万円を支給する企業も多く、年収にして24〜36万円のアップが見込めるでしょう。管理職への昇進も有利になります。

経験を積むと、不動産仲介業として独立することも可能です。開業して軌道にのれば、年収1000万を超えるような高収入も期待できるでしょう。

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※ 伊藤塾の「宅建士 合格講座」はこちら

6-2.土地家屋調査士|測量と登記のスペシャリスト

土地家屋調査士は、土地や建物の測量と登記を専門とする国家資格です。

主に、土地の境界確定や、建物を新築・増築したときに行う「表示の登記」などを扱っています。

現場での作業が多く、弁護士や会計士のようなオフィスワークとは違うため、「地味」という印象を持つ人もいるでしょう。しかし、実は独立開業によって高収入も狙える実力派の資格です。

◉土地家屋調査士の基本情報

必要な試験:土地家屋調査士試験
受験資格:なし
勉強時間:1,000時間が目安
合格率:9〜11%
平均年収:765.3万円

(出典:厚生労働省|職業情報提供サイトjob tag(うち年収については令和6年賃金構造基本統計調査を元に掲載‐土地家屋調査士

6-2-1.試験の難易度

土地家屋調査士試験の合格率は8〜9%程度と、難関資格の一つです。

試験は筆記試験と口述試験で構成されており、測量に関する専門知識と民法・不動産登記法などの法律知識が求められます。平均的な勉強期間は1〜2年程度です。

測量士補の資格を持っていれば、午前の部の試験が免除されるため、まず測量士補を取得してから挑戦する人が多いです。

6-2-2.合格後のキャリアパス

土地家屋調査士の多くは、独立開業して自分の事務所を構えます。

開業初期は営業活動が必要ですが、地域に根ざした仕事のため、一度信頼を得れば安定した収入が期待できます。平均年収は765万円、経験を積んで顧客基盤を築けば、さらなる収入アップも見込めるでしょう。

専門性を高めるために、司法書士とのダブルライセンスを目指す人もいます。

不動産に関する「表示の登記(土地家屋調査士)」と「権利の登記(司法書士)」を1人で対応できるため、高単価の案件を受注しやすくなります。

6-3.電気主任技術者|社会インフラを支える専門家

電気主任技術者(電験)は、事業用電気工作物の保安監督を行う国家資格です。

ビルや工場、商業施設など、高圧電気を使用する施設では、法律により電気主任技術者の選任が義務付けられています。裏方の仕事のため一般的な知名度は低く、普段私たちの目に触れることはありません。

しかし、社会を根底から支える「縁の下の力持ち」として、地味ながらも極めて重要な役割を担っています。有資格者が不足しており、需要に対して供給が追いついていない状況です。

必要な試験:電気主任技術者試験
受験資格:なし(第三種の場合)
勉強時間:1,000時間が目安(第三種の場合)
合格率:8〜21%

6-3-1.試験の難易度

電気主任技術者試験は、第一種から第三種まであります。

入り口となる第三種(電験三種)でも、合格率は10%前後の難関資格です。試験は「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目に分かれており、数学や物理の知識が必要です。

ただし、科目合格制度があり、一度合格した科目は3年間有効です。つまり、3年かけて計画的に合格を目指すことができます。理系資格ですが受験資格の制限はないため、文系出身の人でも挑戦可能です。

6-3-2.合格後のキャリアパス

電気主任技術者は、安定した雇用が期待できる資格です。

ビル管理会社や製造業、電力会社などで需要があり、平均年収も高水準です。実務経験を積んで独立し、保安管理業務を請け負う道もあります。

さらに、第三種から第二種、第一種とステップアップすることで、扱える電気設備の規模が大きくなり、それに応じて収入も大幅にアップします。高齢化によって有資格者が減っているため、将来性も非常に高い資格といえるでしょう。

6-4.賃貸不動産経営管理士|宅建士とのWライセンスで収入アップ

賃貸不動産経営管理士は、賃貸アパートやマンションの管理に関する専門家です。

主な業務は、家主(オーナー)に代わり、賃貸住宅の維持管理や、住民間のトラブル対応、建物の修繕まで、賃貸経営全般をサポートすることです。

2021年に国家資格となったばかりで、有資格者は約8万8千人と宅建士(約118万人)の10分の1以下です。派手さはありませんが、有資格者がまだ少ないため、差別化につながりやすい資格といえるでしょう。

必要な試験:賃貸不動産経営管理士試験
受験資格:なし
勉強時間:100〜250時間が目安
合格率:24〜32%

6-4-1.試験の難易度

賃貸不動産経営管理士試験の合格率は、20〜30%前後です。

国家資格の中では比較的高めですが、国家資格になって合格率は年々低下しています。そのため、今が狙い目と言われています。

試験は年1回、11月に実施され、50問のマークシート方式です。一般的に3〜6ヶ月程度の勉強で合格を目指せるでしょう。特に宅建士の資格を持っている方は、学習内容が重複する部分も多いため、効率的に勉強を進められます。

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6-4-2.合格後のキャリアパス

賃貸不動産経営管理士は、不動産業界でのキャリアアップが期待できる資格です。

特に、不動産管理会社や賃貸仲介会社では、賃貸住宅管理業の業務管理者の要件ともなっているため、企業にとって不可欠な人材として評価されるでしょう。

宅建士とのダブルライセンスを持てば、売買から管理まで幅広く対応できる専門家として、市場価値が高まります。有資格者がまだ少ない今、転職市場でも有利に働き、会社によっては資格手当も期待できます。

※ 伊藤塾の「賃貸不動産経営管理士 合格講座」はこちら

6-5.簿記|あらゆる業種で活かせる汎用スキル

簿記は、企業の経理・財務の基礎となる資格です。

華やかさはありませんが、お金の流れを理解する「ビジネスの共通言語」のようなものです。どのような仕事でも役立つ、まさに「地味だけど実用的な資格」といえるでしょう。

必要な試験:日商簿記検定試験など
受験資格:なし
勉強時間:50〜100時間が目安
合格率:30〜50%

6-5-1.試験の難易度

簿記は3級から1級まであり、まず3級から始めるのが一般的です。

3級の合格率は40〜50%程度で、1〜3ヶ月程度の勉強で合格を目指せます。その後、2級、1級と段階的にステップアップしていきます。

2級の合格率は15〜30%程度、さらに最難関の1級は合格率10%前後です。就職・転職などで評価されるのは、一般的に簿記2級以上と言われています。

6-5-2.合格後のキャリアパス

簿記は明確なキャリアパスが見えにくいイメージがあるかもしれませんが、2級以上を取得すれば、十分に仕事につながります。特に、企業の経理部門で働いた経験があれば、転職でも差別化につながるでしょう。さらに最近は、簿記の知識を活かして、副業で経理代行などを請け負っている人もいます。

地味な資格に見えますが、実は収入アップにもつながる資格です。

7.「地味だけど稼げる資格」に法律系が多い理由

ここまで読んで、「地味だけど稼げる資格って、法律系の資格が目立つな…」と思った方もいるかもしれません。

実は、これには理由があります。法律系資格には、「地味だけど稼げる」資格の条件がうまく揃っているのです。

その条件とは、以下の3つです。

・専門性が高く、仕事が確保しやすい
・学歴・年齢に関係なく挑戦できる
・開業するまでのハードルが低い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

7-1.専門性が高く、仕事が確保しやすい

ここまで紹介した法律系資格を見て、どう思いましたか?「難しそう…」と感じた方が多いのではないでしょうか。実は、この「難しそう」というイメージこそが、法律系資格の強みです。

多くの人にとって、法律は「専門的すぎて自分には無理」と感じる分野です。実際に勉強を始めても、途中で挫折する人が多く、最後まで続けられる人は一握り。つまり、イメージほど競争は激しくないのです。

さらに、法律系資格の多くは「業務独占資格」です。司法書士の登記業務、行政書士の許認可申請、社労士の労務管理など、有資格者にしかできない仕事があります。そのため、競争相手が少ない中で、確実に仕事をとりやすいのです。

7-2.学歴・年齢に関係なく挑戦できる

医師や薬剤師、建築士など、一般的に有名な資格はたくさんあります。

しかし、これらの資格には厳しい学歴要件があります。医師なら医学部、薬剤師なら薬学部を卒業しなければ、そもそも受験すらできません。

一方、法律系資格の場合、ほとんどの資格に受験資格の制限がありません。司法書士、行政書士、海事代理士は誰でも受験可能です。社労士には受験資格がありますが、それも比較的クリアしやすい条件です。

つまり、キャリアチェンジで高収入を目指したい人にとって、現実的な選択肢となるのです。40代、50代からでも専門職として活躍できる。これが法律系資格の大きな魅力といえるでしょう。

7-3.開業するハードルが低い

法律系資格は、開業までのハードルも圧倒的に低いです。

一般的に、独立開業には多額の資金が必要です。飲食店なら厨房設備や内装工事、美容室なら店舗改装など、数百万円から数千万円の初期投資が必要になります。

しかし、法律系資格の場合、そうした設備投資がほとんど必要ありません。パソコンと電話、そして自分の知識さえあれば、自宅の一室からでも仕事を始められます。

事務所を借りる必要もなく、在庫を抱えるリスクもありません。必要なのは資格と専門知識だけです。これほど低リスクで開業できる仕事は、他にはなかなかありません。

8.法律系資格を目指すなら伊藤塾

ここまで、「地味だけど稼げる資格」を9つ厳選してご紹介してきました。

中でも法律系資格は、専門性の高さ、参入のしやすさ、開業の手軽さという点で、特に「稼げる」条件がそろっています。そんな法律系資格を専門的に扱っているのが、当コラムを運営する伊藤塾です。

伊藤塾は1995年の開塾から約30年にわたり、数多くの法律家を世に送り出してきた法律資格専門の受験指導校です。司法試験や司法書士試験といった最難関資格において、業界トップクラスの合格実績を誇っています。

・司法試験   :合格者1,592名中1,436名が伊藤塾を利用(占有率90.2%)
・予備試験   :合格者449名中405名が伊藤塾を利用(占有率90.2%)
・司法書士試験 :合格者737名中433名が伊藤塾を利用(占有率59%)

さらに、これらの難関資格で培ったノウハウを他の資格試験にも活かして、宅建士、賃貸不動産経営管理士、社労士、中小企業診断士などでも次々と実績を伸ばしています。

資格によって人生を変えたいという方は、ぜひ伊藤塾の講座をチェックしてみてください。あなたの合格を力強くサポートさせていただきます。

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9.まとめ

本記事では、9つの「地味だけど稼げる資格」とその特徴について解説しました。

◉地味だけど稼げる資格9選
・司法書士(平均年収:765.3万円)
・行政書士(平均年収:591万円)
・社労士(社会保険労務士、平均年収:903.2万円)
・海事代理士(※公的データなし)
・宅建士(平均年収:618.3万円)
・土地家屋調査士(平均年収:765.3万円)
・電気主任技術者(※公的データなし)
・賃貸不動産経営管理士(※公的データなし)
・簿記(※公的データなし)

◉地味だけど稼げる資格の特徴
• 専門性が高いため、競合が少ない。
• 表には出ないが、特定の業界で重宝される。
• 独立開業で年収が跳ね上がる可能性がある。

◉「地味だけど稼げる資格」に法律系の資格が多い理由
1. 専門性が高く、仕事が確保しやすい
2. 学歴・年齢に関係なく挑戦できる
3. 開業するハードルが低い

以上です。

本記事でご紹介したように、どんなに地味に見える資格でも、あなたの人生を大きく変える可能性を秘めています。

特に法律系の資格は、その専門性の高さ、挑戦のしやすさ、そして開業のハードルの低さという点で、「稼げる」条件が揃っています。また、受験資格の制限がない資格については、年齢も学歴も関係がなく誰でも資格取得できるチャンスがあることも大きな魅力です。

あなたがもし、資格取得を通じて人生を豊かにしたいとお考えなら、法律資格専門の受験指導校である伊藤塾の講座をぜひチェックしてみてください。圧倒的な実績と磨き抜かれたノウハウで、多くの受講生を合格に導いてきた伊藤塾があなたのキャリアチェンジを力強くサポートさせていただきます。

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地道な努力が必ず報われるのが資格取得の世界です。諦めずに挑戦し続けることで、あなたの未来は大きく開かれるはずです。

ぜひ、自分に合った優良資格を見つけて、一歩を踏み出してみましょう。

伊藤塾はあなたの挑戦を、心から応援しています。

伊藤塾 司法書士試験科

著者:伊藤塾 司法書士試験科

伊藤塾司法書士試験科は1995年の開塾以来、多数の法律家を輩出し、現在も業界トップの司法書士試験合格率を出し続けています。当コラムでは、学生・社会人問わず、法律を学びたいと考えるすべての人のために、司法書士試験に関する情報を詳しくわかりやすくお伝えしています。