賃貸不動産経営管理士の難易度は?合格率や合格点・合格ラインを解説

試験詳細

2021年(令和3年)より​​国家資格となった賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅の適正な管理のために必要な専門的知識を有する、賃貸住宅管理の専門家です。

賃貸住宅のニーズが年々高まっていることもあり、不動産関連の資格の中でも特に注目度の高い資格ですが、試験の難易度や合格点について、知らない方も多いと思います。

この記事では、賃貸不動産経営管理士試験の難易度を、合格率や合格点、合格ラインから徹底的に解説していきます。

どれくらいの勉強時間で合格できるのかも解説していくので、不動産業に携わっている方や不動産業に興味のある方、また現在賃貸不動産を所有している方や、これから賃貸不動産を所有しようとしている方にとって、資格取得を目指す参考になれば幸いです。

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1. 賃貸不動産経営管理士試験の合格ラインは?合格点・合格率の推移

賃貸不動産経営管理士試験の合格ラインは、全体の7〜8割です。ここでは、賃貸不動産経営管理士試験における過去5年間の合格点・合格率の推移をまとめました。

年度受験者数合格者数合格点得点率合格率
令和7年度
(2025年度)
31,792人9,370人38点
(50問中)
76%29.5%
令和6年度
(2024年度)
30,194人7,282人35点
(50問中)
70%24.1%
令和5年度
(2023年度)
28,299人7,972人36点
(50問中)
72%28.2%
令和4年度
(2022年度)
31,687人8,774人34点
(50問中)
68%27.7%
令和3年度
(2021年度)
32,459人10,240人40点
(50問中)
80%31.5%

問題数が50問中、合格点は34〜40点で推移しています。得点率でみると、7割弱〜8割程度が合格点となっていることから、他の受験生が落とさない問題については確実に得点する必要のある試験であることが分かります。

また、合格率は直近5年は24.1~31.5%で推移しており、概ね受験生の3割は合格できる試験となっています。

2. 賃貸不動産経営管理士講習者(5問免除)の合格点・合格率の推移

賃貸不動産経営管理士試験には、実務上必要な専門知識に関する講習を事前に受けることで、試験50問のうち5問が免除になる「賃貸不動産経営管理士講習」という制度があります。ここでは、講習修了者の合格点・合格率の推移を確認していきます。

年度受験者数合格者数合格点得点率合格率
令和7年度
(2025年度)
13,397人4,898人33点
(45問中)
73.3%36.6%
令和6年度
(2024年度)
11,763人3,489人30点
(45問中)
66.7%29.7%
令和5年度
(2023年度)
11,449人3,700人31点
(45問中)
68.9%32.3%
令和4年度
(2022年度)
11,306人3,475人29点
(45問中)
64.4%30.7%
令和3年度
(2021年度)
10,390人3,738人35点
(45問中)
77.8%36.0%

合格率は講習を受けない場合と比べて若干高くなっているものの、それでも、依然として合格率はほぼ30%台となっています。講習手数料や時間もかかりますので、費用対効果をよく考えて講習を受講するかどうか検討されるとよいでしょう。

3. 2025年度の結果から読む合格ラインの実像

2025年度の合格ラインは、50問中38点(5問免除者は45問中33点)でした。

賃貸不動産経営管理士試験は、あらかじめ合格点が決まっているわけではありません。受験者全体の得点分布をふまえ、年度ごとに合格基準点が設定されます。そのため合格点は年によって上下します。

過去5年の合格点を得点率と合格率とあわせて並べると、傾向が見えてきます。2021年度は40点(得点率80%)で合格率31.5%、2024年(令和6年)度は35点(得点率70%)で合格率24.1%、2025年度は38点(得点率76%)で合格率29.5%でした。

出典:一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「令和7年度賃貸不動産経営管理士試験の結果概要を発表

ここで注目したいのは、合格点が高い年が、そのまま合格しにくい年になるとは限らない点です。2025年度は合格点も合格率もそろって上昇しました。合格点は問題の難易と受験者層の得点力の双方で動くため、点数の絶対値だけで難易度は測れません。学習の目安としては、合格点そのものより得点率で捉えるほうがぶれにくくなります。

5問免除講習の修了者は、例年、本試験より数点低い基準で合否が判定されます。2025年度は本試験38点に対し、免除者は45問中33点で、その差は5点でした。免除される5問ぶんに近い水準で、講習を受けるかどうかの判断材料になります。

次年度に向けては、得点率でおおむね75〜80%、点数にして38点前後を安定して取れる状態が一つの到達目安です。2026年(令和8年)度試験は2026年11月15日(日)に実施されます。

出典:一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「試験実施要領(令和8年度)

4. 賃貸不動産経営管理士の難易度は?不動産四大資格(四冠)との合格点比較

不動産に関する国家資格にはさまざまなものがあり、宅建士やマンション管理士、管理業務主任者などが主な資格として挙げられます。「不動産資格四冠」とも呼ばれるこれらの資格は、同じ不動産系の資格でありながら、それぞれ資格取得に必要とされる知識の範囲が異なります。

ここでは、2025年度に行われた不動産四大資格(四冠)の合格点を比較しながら、賃貸不動産経営管理士の難易度を探ってみましょう。

資格名受験者数合格者数合格点得点率合格率
賃貸不動産経営
管理士
31,792人9,370人38点
(50問中)
76%29.5%
宅建士245,462人45,821 人33点
(50問中)
66%18.7%
マンション
管理士
10,984人1,210人42点
(50問中)
84%11.0 %
管理業務主任者14,435人2,832人36点
(50問中)
72%19.6%

参照:
・一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「令和7年度 賃貸不動産経営管理士試験の概要」
・一般財団法人 不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」/「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」
・公益財団法人 マンション管理センター「令和7年度マンション管理士試験の結果について」
・一般社団法人 マンション管理業協会「令和7年度 管理業務主任者試験 結果報告」

合格点は33〜42点で、得点率は60%台半ばから80%台前半まで試験によって幅がありますが、合格率でみれば、賃貸不動産経営管理士は、不動産関連の資格の中では狙い目の資格だと言えるでしょう。また、令和7年度の賃貸不動産経営管理士試験における合格者の平均年齢は43.0歳となっていることから、年齢に関係なく、働きながら合格を目指せる試験であることが分かります。

※不動産資格四冠について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

5. 賃貸不動産経営管理士の合格までにかかる勉強時間

賃貸不動産経営管理士の合格までにかかる勉強時間は人によって異なりますが、概ね100〜250時間程度必要だと言われています。たとえば、1日2時間程度の勉強時間を確保できる方であれば、2〜4ヵ月程度で合格できる計算になります。記述式ではなく、四肢択一形式で出題されるため、不動産に関する他の資格を持っていたり、不動産に関する実務上の知識のある方であれば、短期間での合格も可能な試験です。

また、初学者が独学で勉強するよりも、受験指導校などを利用して効率よく勉強する方が、合格までにかかる勉強時間を短縮できる可能性が高いでしょう。

2026年度の試験は11月15日(日)に行われるため、合格までに250時間の勉強時間を確保したい場合には、遅くとも7月くらいまでには勉強を始めておく必要があります。

※賃貸不動産経営管理士の試験日程について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

6. 効率良く計画的に最短での合格を目指すために

賃貸不動産経営管理士試験は独学でも合格可能な試験ですが、コンパクトに短い期間で合格したい方は、受験指導校を利用して効率良く学習することをお勧めします。自分1人で学習する場合、試験には必要のない分野に手をつけてしまったり、テキストを読んでもすぐに理解できないことがあるなど、非効率な勉強になってしまいがちです。

その点、受験指導校の講座を活用すれば、試験で必要な知識を網羅的に学べるだけでなく、出題され易いテーマなどについてアドバイスをもらえます。そのため、試験で効率良く得点するための知識を無駄なくスムーズに身につけることができ、コスパ的にも、タイパ的にも有益と言えるでしょう。

伊藤塾の「賃貸不動産経営管理士合格講座」なら、講義1コマ30分、全30時間とコンパクトにまとまっているので、仕事で忙しい方が短期間で資格を取得するために最適な講座となっています。合格後の実務まで考えた実践的な知識を身につけられるので、資格取得を目指す方はぜひご検討ください。

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※伊藤塾の宅建の通信講座がおすすめな理由について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。


7. 賃貸不動産経営管理士の難易度に関するよくある質問(FAQ)

 賃貸不動産経営管理士の難易度は、合格率でみるとどのくらいですか?

2025年度の合格率は29.5%でした。受験者のおよそ3割が合格しており、国家資格のなかでは合格を狙いやすい水準です。50問中38点が合格点で、得点率にすると76%が目安でした。 過去5年の合格率は概ね24〜31%台で推移しており、年度による大きな変動は見られません。

出典:一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「令和7年度賃貸不動産経営管理士試験の結果概要を発表 

合格点・合格ラインは何点ですか?

2025年度の合格点は50問中38点でした(5問免除者は45問中33点)。得点率では7割台後半が必要で、多くの受験生が正解する基本問題を取りこぼさない力が問われます。 合格点は年度ごとに変動し、出題数50問中、34〜40点の幅で推移しています。

出典:一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「令和7年度賃貸不動産経営管理士試験の結果概要を発表

宅建と賃貸不動産経営管理士はどちらが難しいですか? 

合格率で比べると、2025年度は宅建士が18.7%、賃貸不動産経営管理士が29.5%で、賃貸不動産経営管理士のほうが合格を狙いやすい水準でした。出題範囲も賃貸管理に絞られ、宅建より学習負担は軽めです。 ただし民法や賃貸借など出題分野が一部重なるため、宅建との併願で学習効率を高める人もいます。

出典:一般社団法人 不動産適正取引推進機構 「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」、一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「令和7年度賃貸不動産経営管理士試験の結果概要を発表

マンション管理士や管理業務主任者と比べた難易度はどの位置づけですか?

不動産四冠(宅建士・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士)のなかで、賃貸不動産経営管理士は合格率がもっとも高い部類です。マンション管理士は合格率が1割前後で、四冠では最難関とされます。 難易度の体感は出題範囲の広さと専門性の深さで変わるため、合格率だけでなく学習負担も含めて比較するのがおすすめです。

受験資格に制限はありますか。誰でも受けられますか?

賃貸不動産経営管理士試験に受験資格の制限はなく、年齢・学歴・実務経験を問わず誰でも受験できます。2025年度の合格者の平均年齢は43.0歳で、働きながら挑戦する社会人が中心です。 ただし合格後の登録には、賃貸住宅の管理業務に関する2年以上の実務経験、または実務講習の修了が必要です。

出典:一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「令和7年度賃貸不動産経営管理士試験の結果概要を発表

試験はいつ、どんな形式で行われますか?

賃貸不動産経営管理士試験は例年11月の年1回、50問四肢択一のマークシート方式で実施されます。2026年度は11月15日に行われます。記述式はなく、択一のみで合否が決まります。 2026年度の試験日程や実施要領は、協議会の公式発表で確認してください。

出典:一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「令和8年度 賃貸不動産経営管理士試験実施要領

賃貸不動産経営管理士は「意味ない」と言われるのはなぜですか?

「意味ない」と言われる背景には、合格率が比較的高く取得しやすいことや、宅建ほど知名度が浸透していないことがあります。実際には賃貸住宅管理業で設置が義務付けられた「業務管理者」の要件とされた国家資格で、管理会社では実務に直結します。 賃貸住宅管理の需要拡大を受け、資格の評価は年々高まっています。

独学でも合格できますか。難しすぎませんか?

賃貸不動産経営管理士は独学でも合格を狙える試験です。出題は択一式に限られ、合格に必要な学習時間の目安は100〜250時間とされます。1日2時間なら2〜4ヵ月が一つの計画基準です。 範囲を絞った効率学習が合否を分けるため、独学が不安な場合は受験指導校を利用する人もいます。

宅建を持っていると試験の問題が免除されますか?

 宅地建物取引士の資格を持っていても、賃貸不動産経営管理士試験の問題が免除されることはありません。5問が免除されるのは「賃貸不動産経営管理士講習」を修了した人に限られ、宅建保有とは別の制度です。 なお宅建士向けには、業務管理者の要件を満たすための「指定講習」が別途用意されています。

出典:一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会「令和8年度 賃貸不動産経営管理士講習(試験の一部(5問)免除)

宅建とのダブル受験やダブルライセンスは可能ですか?

宅建士試験は例年10月、賃貸不動産経営管理士試験は例年11月で試験日が異なるため、同じ年の併願(ダブル受験)が可能です。民法や賃貸借など出題範囲の重複もあり、ダブルライセンスを狙う人は少なくありません。 管理業務主任者を加えたトリプル取得を目指す受験生もいます。

8. 賃貸不動産経営管理士の難易度に関するまとめ

賃貸住宅管理の専門家である賃貸不動産経営管理士は、2021年より国家資格となった比較的新しい資格です。他の不動産系の資格と比べても合格率が高く、効率良く学習すれば短期間での合格も可能な試験です。

2025年度に行われた試験では、合格率が29.5%となっています。過去5年間の合格率推移を見る限り、今後も同水準の合格率で推移していくことが予想されます。賃貸住宅の管理を委託するオーナーは増え続けており、賃貸不動産経営管理士への期待は年々高まっています。

不動産に関する業務の幅を広げたいと考えている方は、ぜひ賃貸不動産経営管理士の資格取得を目指してみましょう。

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伊藤塾 宅建士試験科

著者:伊藤塾 宅建士試験科

宅地建物取引士資格を保有する講師・合格経験者で構成された専門チームが監修・執筆しています。毎年20万人以上が受験する宅建士試験について、民法改正の実務的影響・科目別の攻略法・効率的な学習スケジュールまで、法律指導のプロが正確にお届けします。